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いつなんの仕事がなくなるかわからない時代に美大で教えていること

今年で4年目になる京都芸術大学でのイラストレーションの講義が
こんなコロナ禍ですが、バッチリ対策の中なんとか対面で実施し今年もおわりました。

私はこの学校で絵の上手な描き方とか、物語の考え方とかではなく
どうやって絵で稼ぐのか?求める人への届け方、値段の付け方
とかを教えています。
自分の記録のためにもここに今年やった講義をまとめておこうと思います。


1日目:面談、自己分析

みんなの絵と描きたいものを知るために簡単なアンケートと、一人一人の面談。この授業で今年は特に何をしたらいいのかリサーチ。
午後は、自分の絵が周りからどうゆう見え方をするのか「コロナ」をテーマに描いてもらった。


2日目:絵の価値について考えてもらう

どうゆう作品は高くてどうゆう作品は安いって思うのか。
じゃあ高い作品にするにはどうしたらいいのか?
過去の自分の値段の上がったきっかけになった体験も交えて。
午後は前日の作品の発表。(みんなウマすぎくんでした)

3日目:絵の仕事のジャンルについて

時代によっても、仕事の内容は変わる。
大切なのは絵を通して何をしたいのかの自己分析。
でもそれも実践をしてみないとわからないものなので
私の仕事のジャンル「挿絵」の伝えるために描くの実践。
お題をだして、ホワイトボードに描いてもらって早あてゲーム。
グラフィックレコーディングについてもサラッと。

4日目:コミュニケーション

絵といえど、クライアントとの意思疎通はとても大切。
伝わってない状態で描いても無駄な労力が増えてしまう。
絵が描けない人が絵の指示を出すことがどれくらい難しいかを実践してもらって、どう聞けばいいのか、どうしたら同じイメージ共有をできるのかを考えてもらう。
午後は私がクライアント役をやってめちゃくちゃ値切るからどうするかを実践。

5日目:需要について考える

続いて、需要について。
初日に描いたコロナの絵をみんなで見せ合って、どの絵にどうゆう印象を抱いたのかを伝え合ってもらう。
商業絵っぽかった、キャラクターデザインに向いてそうなど
他者から見た自分の絵の印象がどうゆう仕事に合っていると思われて何故なのかなど、自分の絵と客観的に向き合ってもらう。

6日目:自己紹介グラレコ・推しプレゼン

数日間向き合ってもらった「自分」をまとめてもらってグラレコ。
(出来たら作品ファイルに使えるよう意識)
午後は推しプレゼン。好きは最大の個性。5時間丸々くらいかかって熱弁してくれました。

10年同じ「イラストレーター」って名乗ってますが、やってきてることはいろいろ変わってきていて
でも自分の強み絵を通してやりたいこと欲しがる人への届け方がわかってれば怖くないのではというのが私の持論です。

毎年生徒が一番悩んでいることでもあるし、仕事にする上で武器としても心持ちとしてもすごく大事な「自分の強み探し」を来年はもっと上手く伝えれるように考えないとです_φ(・_・



年々、自惚れかもしれないですが生徒に対して届けれたなーって実感が増していくし、毎年最後の授業のおわりは本当に泣きそうなくらい、どうかこの子たちが好きなお仕事ができますように…!って心震えるこの講師業がたまらなく楽しいです。

なので本当に対面でやらせていただき感謝です。
教室には何個も亜鉛化酸ナトリウムをシュコシュコ炊かせ、
大学にきたら教室に入るまえの検温チェック、
当たり前にマスクと距離が近くなるときはフェイスシールドをして…
大学のみなさん、特に事務の方々本当にありがとうございましたm(_ _)m

(↑人生初フェイスシールド✌️)

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