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映画『鉛筆と銃 長倉洋海の眸』

映画『鉛筆と銃 長倉洋海の眸』
(2023年 / 日本)
監督・撮影:河邑厚徳

アフガニスタンを始め、世界の人間を撮り続ける写真家、長倉洋海のフォト・ドキュメンタリー映画。
前半は長倉さんの伝記のような内容。「歴史を激的に動かすような一枚」を撮りたいとフリーカメラマンになり、野心を持って世界中を回る。その夢はかなわなかったが、エルサルバドルの難民キャンプで偶然出会った少女を撮り、「現場に何年も通い一人の人間を見続ける」というカメラアイを身に着ける。そしてアフガニスタンで若き司令官マスードに出会い、17年間マスードを撮り続ける。
後半がアフガニスタンでの長倉さんの活動を紹介する内容。マスードの亡き後、彼の意思を継ぎ、アフガニスタンの山の学校を支援する活動を始める。パンシール渓谷の学校をほぼ毎年訪問し、子供たちの成長を撮り続けている。

映画の中で出てくるスチール写真が素晴らしい。子供たちが成長し、大人になるまでの過程を写真に収めているのだが、観ているこちら側にも一途な瞳が伝わってくる。また17年間過ごした時期に撮られた司令官マスードの写真も、気取った写真ではなく、マスードの良き人柄が表れている、まさに懐に飛び込んで撮った写真であることを感じられました。

映画終了後、長倉さんのトークがありました。自分の作品(写真)に対し、自信があることが伝わるトークでした。良い時間でした。


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