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脇役のその子

以前といっても、20年前くらいに書いた
エッセイを、少し手直しをしながら、
書かせていただきますね。

タイトル 脇役のその子

若い女性たちに人気あるドラマの中で
主人公の隣にいる女の子たちが
気になる。
脇役のその子たち

彼女たちは、恋や仕事に悩む主人公たちの
親友だったり、ライバルや
姉妹であったりする。

魅力的な主人たちの出来事に
後押しやアクセントを与えている。

脇役だから、主人公ほど目立ってはならない。
性格も良すぎてもいけない。
忘れてしまわない程度に
時々登場する

私は、なぜか脇役の子たちが
気になる。
身近に感じる。

彼女たちは時々
主人公に 嫉妬心を抱いたり
意地悪なことを言ったり
時には、アドバイスをしたりする

そのストレートな
物言いが、身近に感じるのだろうか?

以前、NHKの朝ドラマ「ひらり」
の中で
主人公より、その姉の方に
共感を持った女性が多かったと聞いた
ことがある。

その姉は、妹のひらりと比べると
マイナス思考で、
自分に自信もないタイプ。

恋愛も迷って迷って周囲を、
イライラとさせてた。
あげくに好きな人は
いつの間に妹に恋してる

けれど、そんな姿が
どこかいじらしく、
等身の正直な女性に見えた。

そんな姉がいたから
妹ひらりは、
ドラマの中で輝いて映った。

その時思った
姉タイプの女性の方が多いのでは
ないかなと!

誰だってドラマの主人公のように、
自分らしい人生を
堂々と生きたい。
恋愛も仕事も成功したい。

そう願っても
ドラマのように思い通りいかない。

私は、こんな想像をしてみた。
それは、脇役の女の子たちを
集めたパーティ。

パーティが始まるや否や
彼女たちは、きっと
主人公たちの噂話をするだろう

「私たちがいたから、
 あのシーンは盛り上がったんだから」

「あそこで、フラれてあげたから
 あの娘は、彼女になれたのよ」

彼女たちの声がら聞こえてきそう。
そして、出てくるお皿のご馳走を
次々と平らげていく。

笑い声と おしゃべり 悪口
なんでもあり
パワフルな彼女たち

「本当はさ、私だって彼のこと
 すごく好きだったのに」

「私もだよ」
本音を言い涙ぐんたり〜

そう言いつつ、目の前の甘いケーキ🍰を
たいらげる。
さっきまで泣いていたよね?
そんなこと忘れちゃった?

そして最後は
明るくお互いに手を振って
去っていく。

そんなパーティがあったら
おもしろそう。

脇役の彼女たちにも
それぞれ画面現れなかった
ドラマがあったはず。

私も含めて
あっちに行っては転び
こっちに来ては、つまづき
不器用なドタバタがあった。

いつも気持ちが張り詰めていたし、
満たされた気分なんてなかった
ハッピーエンドは
ドラマの世界だけと。

自分を正当化したいわけじゃない。
傷つくこともたくさんあった。
自分本意な見方で 時には
人を傷つけたこともあったろう。

今だから
分かることがある。
自分を守るのに精一杯だったんだね。 

そんな私だから
ドラマを見ても
主人公?
私とは違う。

あれ、その横にいる子
あなたって、私みたい

がんばって
脇役のその子!

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