パラサイト 半地下の家族 批評

※ネタはバレじゃない奴です。


率直に意見が二分する映画だと直ぐに気付いた。
特に今の世の中を不満に思う人ほど

この映画を不快に思うだろう、


それほどに

この映画は心理を浮き彫りにしている。


様々なところで
「お互いの心理が露わ」されている。


例えば窓は視覚、

例えばどうにかして抜け出そうと
神経を研ぎ澄ませるのは聴覚、

例えば生活臭はそのまま嗅覚、

例えば相手に対する気持ちは触覚、

それらを誤魔化すための食欲は
味覚として現実となって顕れる。


嫌早

過ぎたるは及ばざるが如し、とは
良く言ったものだ。


視界に写るのは現実への焦り。

取り繕った、有りもしない体裁と学歴。

隠しているはずの醜い考え。

自身の、相手への劣等感。

我を忘れて貪って居たものの正体。


人間は
自身の愚かさを直視するのが一番苦手で


そして「彼ら」は
手に入れられない葡萄は酸っぱいとは

どうやっても思えないらしい。


それをこの映画に

そして巷に蔓延るネトウヨと云う名の
モンスターペアレンツに

それらと同じ寄生を感じて
どれほど途中で席を立とうと思った事か!!


それは

酸っぱいから手に入れられないと思う事すら出来ず

その葡萄を争うが故に、


自身の失ったものにすら気付かずに
更にパラサイトと化してしまう、

小さな声すらをも無視して。


私は「これを以て戒めとしよう」
これこそ寓話と云うに相応しい。


・・・・・・・・・人間は。

自身のパラサイトからは逃げられはしないのだ、と。






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