自由研究のやり方②

「太っている人は、足が遅い。」という仮説は、まず基準が分からない。

子どもとの会話では、太っている人って、どんな人?と聞くのがいいだろう。

体重が重い人と言うかもしれないし、お腹が出ている人と言うかもしれないし、胴体の横幅が長い人と言うかもしれない。

体重が重い人というなら、80〜90キロあるプロ野球選手は、足が遅いのかとなる。

えーそんなことないよ、と反論するなら、あなたがまだまだ物を知らないってことだよと言って挑発してみる。

お腹が出ている人っていうのも、正しいとは限らない。内臓脂肪が基準値より多くて隠れ肥満の人は、そんなに太っていなくて、お腹が出ているだけのことが多いからだ。

胴体の横幅が長い人というのは、つまり腹囲ではなく、見た目の体型の幅を言っているわけだが、お相撲さんみたいな人を言うのだろう。

いろいろと会話しても埒が明かないようなら、こちらで一度決めつけたような言い方をしてみるのが、最後の切り札である。

じゃあ、赤ちゃんは太っていないから、誰よりも足が速いんだね。

そんなことないよ、赤ちゃんは足遅いよと返ってきたら、しめたものである。

じゃあ、どうして遅いの?と畳みかけてみよう。

このやり取りが、仮説の内容を具体化するための重要なプロセスになるのである。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?