マガジンのカバー画像

文学探訪・古典100選

66
最初の23回は、テーマを決めて、毎回2人の作者の小説を比較する形で紹介しています。 その後、「古典100選」シリーズとして、江戸時代以前の文学も紹介しています。気になる作者や作品… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

古典100選(42)住吉物語

今日も、鎌倉時代初期の古典作品を紹介しよう。 1221年、承久の乱の頃に成立したとされて…

10

古典100選(41)藤原隆信朝臣集

藤原定家が絡んでいる古典作品は、本シリーズでも過去に登場しているが、今日もまた定家が登場…

17

古典100選(40)十六夜日記

今日は、藤原定家の子ども(=三男)である藤原為家の側室だった阿仏尼(あぶつに)の『十六夜…

15

古典100選(39)風姿花伝

今日は、室町時代の古典作品である『風姿花伝』(ふうしかでん)を紹介しよう。 成立は140…

12

古典100選(38)今鏡

本シリーズも38回目になったが、初回に取り上げた作品を覚えているだろうか。 今日は、初回…

ランナウェイ
2週間前
14

古典100選(37)狭衣物語

北海道の桜の季節も終わり、すっかり春は遠ざかってしまったが、来る夏本番を迎える前に、もう…

ランナウェイ
2週間前
16

古典100選(36)俊頼髄脳

今日は、紫式部と親交があり、藤原彰子に仕えていた伊勢大輔(いせのたいふ)が出てくる古典作品『俊頼髄脳』(としよりずいのう)を紹介しよう。 藤原彰子は、知る人ぞ知る藤原道長の長女であり、一条天皇の后であった。 念のために言うと、伊勢大輔は女性であり、有名な歌人なので、彼女の和歌も百人一首に入っている。次の歌である。 いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな さて、『俊頼髄脳』の説明だが、これは源俊頼(みなもとのとしより)が書いた歌論書

古典100選(35)源氏物語

唱歌の架け橋シリーズで、昨日は『源氏物語』に触れる機会があった。 せっかくなので、今日は…

ランナウェイ
3週間前
18

古典100選(34)無名抄

昨日の『仁勢物語』は、江戸時代初期の徳川家光の時代(1639年頃)に成立したものだが、今…

ランナウェイ
4週間前
19

古典100選(33)仁勢物語

今日は、平安時代初期に成立したとされている『伊勢物語』のパロディである『仁勢物語』を紹介…

ランナウェイ
4週間前
15

古典100選(32)鳴門中将物語

もし現代において、自分の上司が、「昇進を約束する代わりに妻をよこせ」と言ってきたならば、…

ランナウェイ
1か月前
12

古典100選(31)養生訓

徳川家光の時代に生まれ、84才まで長生きして、徳川吉宗が将軍に就任する2年前に亡くなった…

ランナウェイ
1か月前
16

古典100選(30)玉勝間

今日は、江戸時代の国学者である本居宣長(もとおりのりなが)の『玉勝間』(たまがつま)を紹…

ランナウェイ
1か月前
28

古典100選(29)古今著聞集

生活が苦しい上に、自分の親を養うとなると、いつの時代も「老後は安泰」とは決して言えないだろう。 平安時代末期に白河天皇が院政を行ったことは有名であるが、その白河院の時代のお話が、『古今著聞集』(ここんちょもんじゅう)に掲載されている。 では、原文を読んでみよう。 白河院の御時、天下殺生(せっしょう)禁断せられければ、国土に魚鳥のたぐひ絶えにけり。 そのころ、貧しかりける僧の、年老いたる母を持ちたる、ありけり。 その母、魚(うお)なければ物を食はざりけり。たまたま求め得