古典100選(38)今鏡
本シリーズも38回目になったが、初回に取り上げた作品を覚えているだろうか。
今日は、初回の『大鏡』に続く『今鏡』の第1巻(帝紀)の冒頭の紹介をしよう。
では、原文を読んでみよう。
①後一条の帝とは、前の一条院の第二の皇子におはします。
②御母上東門院、中宮彰子と申しき。
③入道前太政大臣道長の大臣(おとど)の第一の御娘なり。
④この帝、寛弘(かんこう)五年長月の十日余り、一日(ひとひ)の日生まれさせ給へり。
⑤同じ年の十月十六日にぞ親王の宣旨聞こえさせ給ひし。
⑥同じ八