rumihayami

素人、小説家、エッセイストの早水瑠美です。ノンバイナリ・トランスジェンダーでもあります…

rumihayami

素人、小説家、エッセイストの早水瑠美です。ノンバイナリ・トランスジェンダーでもあります。 トランスジェンダー差別、ノンバイナリ差別に抵抗します。

最近の記事

私たちすごく怒っているんです! ですよね?

虎に翼 第6週『女の一念 岩をも通す?』(30) 高等試験に合格して、祝賀会での寅子の演説より。 名演説ですよね。すばらしい。三淵さんにもこんなエピソードがあるのだろうか?  いやフィクションでもぜんぜん構わないのだけれど。 『この場に私が立っているのは、私が死ぬほど努力を重ねたから。でも高等試験に合格しただけで自分が女性の中で一番なんて口が裂けても言えません。 志半ばで諦めた友。 そもそも学ぶことができなかった、その選択肢があることすら知らなかったご婦人方がいることを私

    • 沖縄密約漏洩から現在の経済安保まで

      土曜日のNHK ETV特集『汚名 沖縄密約事件 ある家族の50年』 を観た。 『汚名 沖縄密約事件 ある家族の50年 初回放送日:2024年5月11日 沖縄返還時の日米の密約に迫った新聞記者、西山太吉の逮捕から52年。起訴状に書かれた「情を通じ」が国家の密約の問題を男女のスキャンダルへと塗り替えていった。』 https://www.nhk.jp/p/etv21c/ts/M2ZWLQ6RQP/episode/te/NR3N34M4Y7/ 恥ずかしながら、沖縄返還にかかる密約

      • 第5週『朝雨は女の腕まくり?』(25)(ネタバレ)

        番組の中での『共亞事件』判決文は、 『「検察側が提示する証拠は、自白を含めどれも信憑性に乏しく、本件において検察側が主張するままに事件の背景を組み立てんとしたことは、『あたかも水中に月影を掬いあげようとするかのごとし』。すなわち、本件判決は証拠不十分によるものではなく、犯罪の事実そのものが存在しないと認めるものである」』 という判決文を実は桂場が書いていたことを穂高は見抜く。 『水中に月影』の文は詩心を感じます。実に文学的ですね。 穂高先生は『君の中のロマンチシズムが、怒り

        • 虎に翼 第5週『朝雨は女の腕まくり?』(24)を観て(ネタバレあり)

           虎に翼(24)を観た。毎回のように地獄のヒキ(生前の栗本薫の言葉)で終わる。その後、今週の放映分を見直す。いろいろ発見があったので、ブログに記す。未見の方はご注意を。  穂高先生(小林薫)の弁護役は、余裕ある笑みを浮かべてゆっくり穏やかな調子のセリフで検察官に返す、お見事な演技でした。しかし、決定打となったのは寅子の傍聴席からの一言『監獄法施行規則 第49條』(拘禁革手錠の許可)だったという演出は少しできすぎかもと。  前日放映(23)寅子が襲われるシーン、窮地を救う竹

        私たちすごく怒っているんです! ですよね?

          早水瑠美、初の個人誌発売中

          Booth にて個人誌を販売しています。個人的に進呈した分が多くて、最初の版の100部がなくなってしまいそうです。この回は500円+送料で販売していますが、次は600円+送料とさせてもらおうと思っています。 個人誌 「破滅と希望 ーたったひとりのトランスジェンダーの記録ー」 | 早水瑠美 https://rumihayami.booth.pm/items/5469177

          早水瑠美、初の個人誌発売中

          今朝の天声人語に思う

           今朝の朝日新聞の『天声人語』コラムが小気味良かった。シャーロック・ホームズが物忘れの天才と引き合いにだし、記憶は「小さな屋根裏部屋」なので、なんでも詰め込むのは無理で「無用の知識」はどんどん忘れよとの意味と取れるとのことだそうだ。そこから盛山文科省の旧統一教会と「選挙協定」を結びながら「忘れた」との国会答弁に繋げて、「この茶番劇」をしっかり覚えて、選挙の時に「有用な知識」としよう。と言うのが大意である。皮肉が効いていて「忘れた」「茶番劇」と切り捨てるのがいい。  しかし、こ

          今朝の天声人語に思う

          突然ですが、文学フリマ京都に出店します

          「『破滅と希望 ー たったひとりのトランスジェンダーの記録 ー』」 📍文学フリマ京都8|く-49/早水瑠美 🗓1/14(日) 11:00〜開催!(入場無料!) 📕イベント詳細→ https://bunfree.net/event/kyoto08/ https://c.bunfree.net/p/kyoto08/35400 #文学フリマ京都 家父長制、性別二元論によるトランス差別に抵抗しサバイブする。あらゆる差別にノーを突きつけ、さまざまな弱者による緩やかな連帯を呼びかける

          突然ですが、文学フリマ京都に出店します

          SNSネオリベ資本によるディストピア世界支配と戦争継続による経済成長

          今日の気づきを書いておきます。 アメリカ資本はイラク戦争が「ショックドクトリン」だと、糾弾する声がでても さほど、反アメリカ、反資本の声が高まらないことに味をしめたのだ。そして、 戦争は儲かるし、こんなに平和主義、人権主義が特にヨーロッパで広がっているのに イラクが世界的な問題とはならなかった。民主主義勢力対イスラムという対立の構図 を作れば、正義対正義にできる。 プーチンがウクライナに攻め込んだのも、資本オリガルヒがたきつけ、SNSの情報操作 で国民を支配しているつもりが、

          SNSネオリベ資本によるディストピア世界支配と戦争継続による経済成長

          『トランスジェンダー映画会』のお知らせ

          内輪向けのイベントなので、招待されていない方で参加希望があれば 連絡をください rumihayami@gmail.com 『鏡をのぞけば ~押された背中』 監督、出演 河上りさ ほか トランスジェンダー当事者が出演します。 30分程度の短編映画 会費無料 お誘い合わせの上と書きたいのですが、もしトランスジェンダーに良い感情を持っていない人で 当日に厳しい質問や妨害をされても困りますので、あらかじめ、当人が興味を持ち、協力的である ことを確認の上でお誘いくださるのは構いま

          『トランスジェンダー映画会』のお知らせ

          トランスジェンダーとその認定について

          まず、いまの反トランスジェンダーの動きについて、トランス女性が特に攻撃されています、トランス女性を擁護するのは当然で、わたしもそうしますが、ノンバイナリって忘れられているような気がして、書き留めておきたいと思いました。 当たり前だけど、トランス女性とシス女性は違う。経験も違うし、ルックスも多少の差異はできるだろう、背が高い人もいるだろう、それを受け入れて、まるっと女性にしましょうということなんですよね。でも、それをいうとTERFにつけ込まれるし、なにかはっきり言えない雰囲気に

          トランスジェンダーとその認定について

          ryuchellさんとpecoさんについて思うこと

          pecoさんが「ボクらの時代」に出演されていたので、見た。それから、 ryuchell遺稿「多様な価値観を互いに認められる社会になってくれれば」最後に連載で伝えたかったこと を読んだ。 生前のryuchell さんとpeco さんのことをほとんど見ていなかったので、これだけで、なにかをいうことは無謀だと思うけど。 まず、多様性とジェンダーアイデンティティについて。pecoさんは男でも女でもなんでもいいじゃない。 とぺえさんに言っていた。そうか、さいきんの多様性ってこういう

          ryuchellさんとpecoさんについて思うこと

          マジョリティの無関心

          昨日(27日)の#news23 を見ている。LGBTの話題ですが、10代のLGBTの人の48%が自殺を考えたというのを見ておいて、「気を遣わずに楽しくやりたいね」みたいなノリで、マジョリティは気楽でいいですねと、言いたくなった。「ファッションとか男女関係なく、おーやったね👍、パチパチ👏」てね、トランスにとっては、地獄じゃんと思ってしまった。これ強制カミングアウトで、ほんとうに心を許せる人にしか見せられないんだよ。みんなで盛り上げようみたいなノリに、(まあ、なかには乗れる人もい

          マジョリティの無関心

          「鉄腕アトム」というマイノリティ

          わたしの世代は生まれた頃にテレビが普及し始めた頃で、近い年代の人はその頃に子ども向けに爆発的に流行った、SFテレビアニメを覚えていると思う。この頃の作品は、子ども向けとはいえ、単に勧善懲悪、正義が悪に勝つといった、単純な構図では描かれていないのです。正義の味方にも弱点があり、悪い奴にもそれなりの論理があったりした。それのきざはしとなって、大ヒットしたのが「アトム」である。小型原子炉を体内に持ちウランをエネルギーとして、10万馬力のパワーや「7つの力」という超人間的な機能を持っ

          「鉄腕アトム」というマイノリティ

          ユリイカ!ヘイターは臆病者だ

           差別はいじめと同じだ。西欧でもWOKE(目覚めた人、反差別派)は実は少数派では?と気づいた。正論で反論できない差別禁止の法律には従った方が楽なのだ。  だれしもミソジニー、ゲイフォビア、トランスフォビアなど異質なものを忌み嫌う内面(本音)をもっているのではないか。わたし自身にだって、内面にはトランスフォビア、ホモフォビアをもっており、自己嫌悪が激しく、自己肯定感が著しく低かった。  いじめはいじめられる立場といじめる立場が強調されるが、大半は傍観者だ。  ほとんどの傍観者

          ユリイカ!ヘイターは臆病者だ

          反トランス差別の活動に一歩を踏み出す

          やはり、日帰りで、早稲田大学のカルタイを聴きに行ったのが、疲れとなって残っている。
「トランスジェンダーの物語とエンパワメント:連帯の歴史を記憶するために」岩川ありささんが司会、発表、高井ゆと里さん、三木那由他さん、水上文さんという、豪華メンバーが揃われるということで、わたしのいまの体調、体力的には無理と諦めていたのだが、マストドンに書き込んだように、2日の夜、というか、日付は3日になってから、これはやはり聴きに行くべきではと、参加を決めた。
まあ、結果的に参加して良かった、

          反トランス差別の活動に一歩を踏み出す

          ストレスと健康の問題

           今日は病院で診察してもらって、体調が一向によくならず、むしろ悪化しているのは、なぜか聞きに行った。これには、わたしの中での、仮説があって、最初の体調の悪化は、ワクチンの後遺症だと思うが、それと同時に、トランス差別問題のため、いままでの同人誌や、文学の環境に身を置くことができなくなって、またコロナ禍もあって、外出がなかなかできず、人と会う機会が減って、孤独感がいやました。(こういう孤独は平気なつもりではあったけれど、いまとても堪えているようだ)これがストレスとなって堪えてきて

          ストレスと健康の問題