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読書記録:成熟スイッチ

(本家Blogはこちら)

林真理子さんのエッセイ久しぶりに読みました。

(またまた図書館で借りてきました)

「野心のすすめ」は、
家にあるんですけど、
野心家のハヤシさんが書く野心のススメだしな…(笑)
と思ってなんとなく手が伸びず、
積読になっているのですが(^ ^;)

成熟スイッチはまあ、
ささくれた心理状態でも穏やかに読み進められそうかなと…
…うん、疲れてるな私。疲れてる(笑)。


それはそれとして。

ハヤシさんと言えば私の印象は、
雑誌ananの巻末に書いていたエッセイがリアルタイムで、
一番記憶に残っているのですが。
あのなんとも言えない自画像と共に、
思わず毎回読んでしまうエッセイだった(笑)

と言ってもご本人はエッセイストではなく小説家、
とのことですが実際私はエッセイと対談ばかり読んでいて…
その後大河ドラマの原作や日大の理事長と、
バッシングはすごかったけど出世した人だなぁと思います。
まさに「野心のすすめ」。

エッセイ自体は楽しく読んでいたけど、
ハヤシさんの野心家でミーハーだが早口な話し方の人柄、
私自身がそんなに好感を持っているわけでもなく、
時折他の芸能人や文化人に対する棘のある物言いも、
黙っていればもっと上品なのに…などと思っていました(笑)
何百万もするバーキンやブランドドレスに憧れる気持ちが、
自分にはないのでそもそも立ち位置が違うのでしょうけども。

成熟スイッチを読んでその俗っぽさや下世話なところも、
アイデンティティとして武器にしてきたんだなぁと理解しました。
バイト先で年下にどんどん立場を追い抜かれていたような子が、
今や日大のトップなのだから、
強みを生かす世界で努力し続けることの大切さと言うか、
並々ならぬバッシングにも折れない意志の強さ、
文筆に対する執念とも言うのか…ただただ尊敬です。

好きでは、ないんだけど(笑)。
好きかどうかと尊敬は私にとって違うので。

エッセイにしても小説にしても、
「また人の悪口とか自慢話ばっか書いて〜」と思いつつも、
確かに読ませる面白さのあった文章で、
何年も経った今もその片鱗を記憶している、
やっぱりすごい「物書き」なんだなと思っています。
別に私は読書家でも博識でもないので、
上から目線で全くどうこう言えることでもないのですが(笑)、
あくまで好き嫌いの範疇で。

若い人に老害扱いされないようにとか、
対談をうまく運ぶための気遣いや失敗談、
ハヤシさんならではの書き方であけっぴろげに書かれていて、
全部に同意はもちろんできないけど、
ああやっぱりハヤシさんの文章おもしろいなぁ、
と小学生並みの感想を持って読み終えました(笑)

自分がだんだん「大御所」みたいな立場になることを自覚して、
後進を育てたり面倒を見てあげたり一歩引くようになったり、
葛藤や嫉妬や過去の恥を狙っていい匙加減で書いてるハヤシさん。

日大の理事長、
思う存分務め上げて欲しいですね!

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