この世界の何処かに。

こんばんは。
開いてくださりありがとうございます。

まずは、4人のチキブロを突然きみから奪ってしまい、申し訳ありません。

わたし達が音楽を武器に弱虫の一撃を放つ4人組であるように、チキブロを好きになってくれるきみもまた、弱虫でもチキブロの音楽を武器に生きていてくれた方が多いように思います。

4人のチキブロの音楽とライブに日々をすこしでも掬われてきたであろうきみの毎日を突然変えてしまったこと、本当に申し訳なく思っています。

恐らくわたし達が1番、いや、きみも1番かもしれない、CHICKEN BLOW THE IDOLという音楽はこれからもこの4人で続いていくものだと思っていました。意思も、心臓も、何度も重ね合わせ感じ合わせ過ごしてきた2年でした。いつでもチキブロの音楽が在れば大丈夫でした。ぜんぶを繋いでいました。この4人以外で鳴らされる音を想像することもありませんでした。チキブロときみが世界の毎日です。

ただ、事は突然舞い込み、あっという間に一瞬で全てを奪っていきました。

恋とは凄いものなんだと思い知らされました。
様々な文学や音楽や藝術にありますように、きっと人間は大いに恋で革命を起こし、進化の一手を担ってきたんだと思います。それほど人間にとって、恋とは大きなものなのだと思います。それは理解できます。

勿論自由です、人間が恋をすることは。
未来をつくっていくことのひとつであるとも思います。


ただ偶像は、アイドルは、違います。
はっきり申し上げて違うんです。
そんな法律ないだろって言われるかもしれない。たしかにそんな法律はないです。でも絶対に違う。

「IDOL」と「恋」この2つを天秤にかけることを、偶像の心臓を持つものは絶対にしません。選択肢にも持ちません。それは人間のすることなのだと思います。悪いと言っているわけではないです。ただ偶像は違うという話です。


「きみとチキブロとの2年間」と「2ヶ月の恋」を知らぬ間に天秤にかけられた結果、彼女はチキブロを去りたいと自ら言いました。


正直、話せば話すほどわたしには分かりかねる感性や世界線のお話でしたので、ひたすら言葉を頭に巡らせて、変わらぬ彼女の意思をひしひしと受け止める他ありませんでした。男の家に殴り込みにいきたい気持ちを抑えながら、アイドルになるべく山形から来た子にアイドルやめろだなんて、じゃあマヨイがアイドルを捨てる代わりにお前はなにを捨てるんだ、人生マヨイに全部あげられるのか。そんな気持ちでした。たった出会って2ヶ月の男に負けたのかと、事実が心臓に重くのしかかって息をするのが苦しくなりました。ただ飲み込めば飲み込むほど、まだ形容する言葉がないほど悔しい気持ちになりました。

そもそもチキブロに限らずうちの事務所は恋愛禁止ですが、今回この話を聞いているときは恋愛禁止の“ルール違反”だとか、そういうことはもう、その瞬間はどうでもよく思ってしまったよ。ルール違反より、ただマヨイの人生のことをぐるぐると頭の中に張り巡らしました。大事な彼女のことを、人生のことを思いました。しかしそれを思いながらも「いまこの人に全部あげたいって思ったのは他でもないマヨイなんだよな」と何度も原点に戻り、じゃあもうどうしようもないと、また虚しくなるのでした。

ただただ空しく走馬灯のようにいろいろなことを思い出しました。本当にいろいろなことを思い出しました。初めて出会った日、デビューした日、初めて遠征に行った日、初めて腹を割って話した日、夢の話をした日、ライブの一瞬一瞬。そのどれもこれも、一瞬で奪われてしまったなと思いながら。


これは完全にわたしの持論となりますが、自分の心臓が偶像か人間かなんて、普通に生きてたらわかったこっちゃないと思います。だからすべてのヒトがアイドルになる権利があると思います。でもアイドルは結局単なる職業ではなくてそういう種類、生き物です。確実に、当たり前に心臓が“偶像”と“人間”では生き様に違いが生まれてくると思っています。

わたしたちは、最高の4人で同じ屋根の下で一緒に音楽をしてきました。その日々に断言して嘘はありません。


ただ、チキブロは「偶像」に拘りがあります。
これはもうずっとずっと言っていることです。

アイドルの脱退に於いて、このような事実を発表することには賛否があると思います。ですがチキブロはこれまで一度もきみに、自分に、嘘なくチキブロを歌ってきました。だからこのような時だけ嘘をついて見せかけの平穏で目眩すことはできないと思いました。傷つけてしまったり、心臓を苦しめてしまったり、本当に申し訳なく思っています。ですが、これからのチキブロからの誠意も含め、伝えたかったです。


「アイドルを辞めて欲しい」という恋人の言葉のまま自らチキブロを去りたいと言う彼女を見ながら、こちらもまた、これ以上一緒に藤和マヨイとアイドルとしては生きられないと思いました。最初のきっかけなんて思い出せないでしょう。それならばもう藤和マヨイとしてではなく、人間のひとりの女の子として、脱退の形で送り出そうと決めました。

心から好きに幸せに生きてほしいと思っています。彼女の人生が幸せなものになればいいなと思っています。ときめくもの、目を奪われるほどまぶしいもの、わくわくするもの。ひたすらひたすら追いかけて、幸せでいてほしいです。そして事故なく怪我なく、健康に、寂しいと感じることなく、満たされた気持ちで日々を過ごせたら何よりです。ただこれからそこに“マヨイがステージに立つチキブロ”はないです。またそれも、別に“それでいい”と思っています。ただいつの日か、彼女の中で今までのチキブロとこれからのチキブロが、彼女の人生に流れるBGMになったら嬉しいなと一同願っています。ステージからではなくとも、チキブロの音楽に救われる日が来るといいなと。

藤和マヨイと一緒にチキブロができてよかった、これからは貴女の人生の幸せをお祈りしています。

そして今回、これによりわたし達3人からはっきりと「完全恋愛禁止」の公言、宣言をさせていただきました。これは完全に3人の意思であり、自らきみへ約束したいと思いさせていただいた次第であります。

アイドルを生きる今、そしてこれから。
チキブロが全部であり、きみが全部であることを改めてお約束します。もちろん言葉だけでなく生き様で全てを見せていきますが、今一度、言葉としてもお約束させてください。

完全偶像。これが今世です。

---

さて。

1人。この世界の全てでたった1人。

欠員を埋めるわけでも、代わりを探すわけでもなく
「チキブロ4人目の偶像」を探すことに決めました。

まだ顔も名前も知らない、
この世界のどこかで今も息をしている、
偶像の心臓を持っている、あなた。

待っています。探しています。

“アイドルになる人間”がいます。
だから“アイドルになっていない偶像”もきっとこの世界にはいます。その中のたった1人。チキブロの心臓の火種を持っているあなたを探します。

もちろん先述したように、これまでの2年間に嘘はありません。最高のチキブロでした。ただこれからのチキブロを今までより強く最高のものにしていくと言い切る責任と約束、そして意思がわたしたちにはあります。迷いなく続けていくからです。


3年目。3年目にして想像もしていなかったスタートラインです。ただ物事はすべて必然であると思っています。何かが手から離れるときには必ず何かが舞い込んでくると、わたしは思っています。2年間をなかったことにするつもりはありません。でも、これから先の未来「偶像4人組のチキブロ」でライブがしたいと思っています。これまでに嘘がなかったように、今そう思っている気持ちにもまた、嘘はありません。


「この子に出会うための必然の出来事だった」
そう思える4人目を必ず見つけ出します。惨い発言に聞こえるかもしれません。それに簡単じゃないことも全員分かっています。でも必ず見つけるので、見守っていてくれたら嬉しく思います。この3人と長谷川大地が見つけた4人目なら大丈夫だろうときみに思ってもらえるように、これからもまた、誠心誠意チキブロとして生きていきます。信じていただけるように頑張ります。


現段階の3人による活動休止はしません。すべてのライブスケジュールを遂行させていただきます。最後の1人の偶像を探しながら、ライブハウスで今は3人でライブをしていきます。この時間もまた最高のチキブロで在れるように音楽をしていきます。

チキブロのオーディションを受ける方には、是非ライブを見にきてもらいたいです。そしてたくさん調べた上で、聴いた上で、感じた上で、最後の1歩でメールの送信ボタンを押してもらえたらなと思います。YouTubeにもライブ映像がたくさんあります。きっと生物には敵わないけれど、たくさんみていただけたら嬉しく思います。

人生を、今世をくださいと思っています。

わたし達の全部をあげます。
だからあなたの全部をください。

よろしくお願いします。

大変長くなってしまいました。
すみません。

改めて、変哲の無い水曜日の夜に、きみの心臓が大きく波打つ出来事を発表してしまったことをお許しください。どうか少しでも温かいものを飲んで、少しでも心をゆるめて、なるべく心身の強張りを解いてもらえたらな...と思います。そんなことを書きながらも、苦しくて難しいことは嫌というほど分かっています。その気持ちをわたし達も経由しています。意味が分からないよね、ほんと、信じられないよね。

でもチキブロは続きます。

少しずつ少しずつ「いま」を一緒に進んでいただけたら嬉しく思います。よろしくお願いします。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

またあしたね!






追記:2ヶ月の男へ
金輪際、未来永劫、誰かの未来を自分の感情だけで奪うようなことはするな。“一緒に居る代わりになにかを手放させる”なんてことが本当の愛に起こりうるわけ無いんだよ、中途半端餓鬼人間が。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?