森山 智子

結構ながくITの仕事をしてきて着物がとても好きです。理系なことも文系なことも、クリエイ…

森山 智子

結構ながくITの仕事をしてきて着物がとても好きです。理系なことも文系なことも、クリエイティブの世界もビジネスの世界も、同じくらいの距離感で好きです。50代半ばを過ぎて経験と可能性の間に立ちつつ、とりあえず好きなことに素直になれそうです。 https://www.rukai.com

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生まれかわることは、つなぎなおすこと

2年ぐらい、すべての思考がとまってしまったようになっていたのが、そっとそっと自分自身の感覚を慈しむようにあることを続けるうちに、再び、思考と感情が動くようになり…

森山 智子
3年前
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いくぞ! ニーチェ

先日会った友人がニーチェの言葉を教えてくれて「そっかー」と思っていたら、今さっき立ち寄った本屋さんでキティちゃんのニーチェの本を見つけました。 どのページもキテ…

森山 智子
2週間前
13

『かくれ里』を読みに

白洲正子に『かくれ里』という本があります。 白洲正子の著書は新潮文庫と講談社文芸文庫で何冊か愛読していたのですが、どうしたことかこの『かくれ里』は手に入れられな…

森山 智子
2週間前
16

「おろか」があること

ちょうど2年前に観た鏑木清方の展覧会。 そのときの記事を声にしました。 あらためて、 おろかさを大切に、 おろかで、おろかしく、生きたいです。 *

森山 智子
3週間前
5

つらつら馬の話とか

今年からGW中の新幹線の「のぞみ」が全席指定になったので、 早くから切符を取っていたのですが、 2転3転して結局「東京→京都」で行くことに。 なので京都から大阪への…

森山 智子
3週間前
7

銀杏の赤ちゃん

楠の去年の葉っぱがすっかり落ちて、 他の木々の葉っぱも新緑に溢れています。 青空の下、銀杏の木がぽっかり。 近づくと、 赤ちゃんの葉っぱが賑やかです。 これからス…

森山 智子
1か月前
12

桜てまり

昨日の青空の下 八重桜が満開で 逞しい美しさ。 毬のような玉をなしながら 幾重もの花弁が寄せあって 今にも弾み出しそう。 ソメイヨシノが隠し持つような憂いはなく、 …

森山 智子
1か月前
11

ウラジロチチコグサ

シクラメンの植木鉢に 冬のいつ頃か小さな芽が出ていて 放っておいたら いつのまにか30cmぐらいの 高さにまで大きくなりました。 どんな花が咲くのだろうと待っていても …

森山 智子
1か月前
11

翁のことほぎ

「ことほぎ」は、「寿ぎ」や「言祝ぎ」とも書かれ、結婚などの祝儀の場面には、寿(ことぶき)があふれます。 今は少なくなりましたが、婚約に際しての結納の品々の中に高…

森山 智子
1か月前
12

桜雪

今日は、13時から小雨でしょう。 という予報通りに、 はかない雨が 時折り降っています。 風も優しくて、 散り落ちた桜の花びらも まだ息をしているように 思えます。 桜…

森山 智子
2か月前
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奈良の苺

奈良市への移住を案内するパンフレットがなぜか家にあって つらつら見ていたら、奈良に行きたくなりました。 東大寺や興福寺、奈良公園に春日大社は、 小中学校の遠足やプ…

森山 智子
3か月前
14

ユーラシアを分けた海ーカスピ海

カスピ海 世界地理で習ったきり、その存在は知っているような知らないような、遠い異国の大きな湖だというぐらいにしか思っていませんでした。 でも実は、カスピ海はユー…

森山 智子
3か月前
12

印欧祖語の道 ー 母なるドナウ

この本を読んでいたら、移住の原因をめぐる話の中で、"ユリウス・カエサルが書き残している"という記述に出会いました。(p.167) そこで、ユリウス・カエサルが書き残し…

森山 智子
3か月前
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しまい波 ー『君たちはどう生きるか』

3日前に図書館で借りたこの本を翌日に返して、『君たちはどう生きるか』を映画館で観てきました。 2023年7月14日の公開から7ヶ月。今はもう、日比谷の映画館では一日一回…

森山 智子
3か月前
11

宮崎駿監督の思考とイメージの中に、おじゃまするように

図書館の新刊コーナーで見つけました。 この映画にはあまり興味が なかったのですが、 この本をめくるうちに、 幾重もの手がかけられている たくさんの景色に 虜になって…

森山 智子
3か月前
9

今日は新月で・・

今朝、流れてきたメールに 「今日は新月で・・」とあって そうかと思ったら 今日は旧暦の睦月一日でした。 月の出が7:13なので 今はすでに月は南東の空にあるけど、 太陽…

森山 智子
4か月前
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生まれかわることは、つなぎなおすこと

生まれかわることは、つなぎなおすこと

2年ぐらい、すべての思考がとまってしまったようになっていたのが、そっとそっと自分自身の感覚を慈しむようにあることを続けるうちに、再び、思考と感情が動くようになりました。それは、まるで生まれなおすような感覚ですので、そのことを書き残していきたいと思いました。

身の回りにやってくるいろんな情報が、あるとき閾値に達したかのように過去に記憶したことと合体して新しい展開を連れてきます。このnoteとの出会

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いくぞ! ニーチェ

いくぞ! ニーチェ

先日会った友人がニーチェの言葉を教えてくれて「そっかー」と思っていたら、今さっき立ち寄った本屋さんでキティちゃんのニーチェの本を見つけました。

どのページもキティちゃんだらけで、絵だけでもう「欲しい!」と思いました。

ニーチェのことは名前ぐらいしか認識がなかったのですが、裏表紙の説明によると、「私たちはどう生きていけばよいのか」という問いに真剣に向き合った人だったらしい。

開いてみると、この

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『かくれ里』を読みに

『かくれ里』を読みに

白洲正子に『かくれ里』という本があります。

白洲正子の著書は新潮文庫と講談社文芸文庫で何冊か愛読していたのですが、どうしたことかこの『かくれ里』は手に入れられないままになっていて「いつか」があるかなぁと思っていました。

それが2年前の秋に、神保町の古書店でとても美しい新潮社版の『かくれ里』を見つけたのです。

手には入れたものの「ちゃんとゆっくり読みたい」と思うあまり、読めないまま今日まできて

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「おろか」があること

「おろか」があること

ちょうど2年前に観た鏑木清方の展覧会。

そのときの記事を声にしました。

あらためて、
おろかさを大切に、
おろかで、おろかしく、生きたいです。

つらつら馬の話とか

つらつら馬の話とか

今年からGW中の新幹線の「のぞみ」が全席指定になったので、
早くから切符を取っていたのですが、
2転3転して結局「東京→京都」で行くことに。

なので京都から大阪への旅路は京阪電車のプレミアムカーに乗ってみました。

京都から大阪へは4本の鉄路があって、
JRと新幹線と阪急は淀川の西を、
そして京阪は淀川の東を走っています。

(1)JR京都線  (京都ー大阪)
(2)東海道新幹線(京都ー新大阪)

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銀杏の赤ちゃん

銀杏の赤ちゃん

楠の去年の葉っぱがすっかり落ちて、
他の木々の葉っぱも新緑に溢れています。

青空の下、銀杏の木がぽっかり。

近づくと、
赤ちゃんの葉っぱが賑やかです。

これからスクスク大きくなって
夏には濃い木陰をつくってくれます。

桜てまり

桜てまり

昨日の青空の下
八重桜が満開で
逞しい美しさ。

毬のような玉をなしながら
幾重もの花弁が寄せあって
今にも弾み出しそう。

ソメイヨシノが隠し持つような憂いはなく、
誇らしく咲くのが八重桜の流儀。

古にあってはこの八重桜が桜でした。

ウラジロチチコグサ

ウラジロチチコグサ

シクラメンの植木鉢に
冬のいつ頃か小さな芽が出ていて
放っておいたら
いつのまにか30cmぐらいの
高さにまで大きくなりました。

どんな花が咲くのだろうと待っていても
一向に咲く気配が無くて、
植物アプリで検索したら
ウラジロチチコグサという
名であることがわかりました。

チチコグサは父子草と書いて
昔から日本に生えていたそうですが、
これは昭和40年代後半に南米から
渡ってきた外来種みたいで

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翁のことほぎ

翁のことほぎ

「ことほぎ」は、「寿ぎ」や「言祝ぎ」とも書かれ、結婚などの祝儀の場面には、寿(ことぶき)があふれます。

今は少なくなりましたが、婚約に際しての結納の品々の中に高砂人形があったり、結婚の披露宴では親戚の長にあたる男性が『高砂』を謡うなどして、若い二人の和合による子孫繁栄と共白髪の老になるまでの長寿を祝い願ってきました。

こうして古来より日本では、子孫繁栄の証として「寿」「若」「結」「老」が、順に

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桜雪

桜雪

今日は、13時から小雨でしょう。
という予報通りに、
はかない雨が
時折り降っています。

風も優しくて、
散り落ちた桜の花びらも
まだ息をしているように
思えます。

桜の涙腺が緩んでるみたいで、
小さな風が吹くとひらひら舞っています。

やっと今年も桜が
ああ綺麗だと思えました。

奈良の苺

奈良の苺

奈良市への移住を案内するパンフレットがなぜか家にあって
つらつら見ていたら、奈良に行きたくなりました。

東大寺や興福寺、奈良公園に春日大社は、
小中学校の遠足やプライベートでも
何度も行っていますが、
やっぱり奈良の春が好き。

平城京がつくられ東大寺や興福寺が並ぶ
奈良盆地の北東の地は、
東の山を背にして、
一日中日当たりのいい一等地。
そして西の生駒山に夕日が沈むのを見れる場所。

関西に帰

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ユーラシアを分けた海ーカスピ海

ユーラシアを分けた海ーカスピ海


カスピ海
世界地理で習ったきり、その存在は知っているような知らないような、遠い異国の大きな湖だというぐらいにしか思っていませんでした。

でも実は、カスピ海はユーラシア大陸にあった「大きな内海」の名残で、その海が西のヨーロッパと東のアジアとを、決定的に切り分けた存在でした。

そのことを知ると世界の見え方がきっと一変する。
そんな予感がするのです。

言い換えると、地球で一番大きな大陸にある約1

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印欧祖語の道 ー 母なるドナウ

印欧祖語の道 ー 母なるドナウ

この本を読んでいたら、移住の原因をめぐる話の中で、"ユリウス・カエサルが書き残している"という記述に出会いました。(p.167)

そこで、ユリウス・カエサルが書き残しているのは、もしかしたらこの本かもと思って、本棚から『ガリア戦記』取り出してきました。

『ガリア戦記』は何年も前から本棚に入れたままだったのですが、こうして手に取る日が来るのかと、かなり嬉しいです。

ヘルウェティイ族の名はすぐに

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しまい波 ー『君たちはどう生きるか』

しまい波 ー『君たちはどう生きるか』

3日前に図書館で借りたこの本を翌日に返して、『君たちはどう生きるか』を映画館で観てきました。

2023年7月14日の公開から7ヶ月。今はもう、日比谷の映画館では一日一回の上映ですので、間に合うかどうか、すこしドキドキしながら出掛けました。

スクリーン6は小さな劇場で、3分の1ぐらいの席が埋まっていたのですが、たぶんこんな感じで、ゆるゆると毎日だれかが観にきているのでしょう。年齢層はなんとなく、

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宮崎駿監督の思考とイメージの中に、おじゃまするように

宮崎駿監督の思考とイメージの中に、おじゃまするように

図書館の新刊コーナーで見つけました。

この映画にはあまり興味が
なかったのですが、
この本をめくるうちに、
幾重もの手がかけられている
たくさんの景色に
虜になってしまいました。

何より、
本の冒頭にある宮崎駿が書いた
企画書を見せられたら、
「これは作らななぁ」と
関係者は当然思うとも思いました。

映画は監督の頭の中のイメージを
かなりの再現度で見れるのであって、
小説などの文章を読んで

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今日は新月で・・

今日は新月で・・

今朝、流れてきたメールに
「今日は新月で・・」とあって
そうかと思ったら
今日は旧暦の睦月一日でした。

月の出が7:13なので
今はすでに月は南東の空にあるけど、
太陽の光が明るすぎて
目には全然見えません。

それでも141度の方角と
高度30度あたりに
今あるんだと知れると、
スマホで位置も確認できて
お日さまの真ん前に在る、
丸いお月さまをこっそり
感じる気がする。

改めて、
新年明けま

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