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議論ができない日本の権力たち。

ryotaです。

最近、なんというか。
言葉を選ばずにいうと「胸糞の悪い」ニュースが多い。

昨晩のことだ。
夕食を食べていた時にiPhoneの画面にこんなニュースの見出しが飛び込んできた。

「東京五輪組織委員森会長の発言『性差別』」

やれまた権力者が何事かをやらかしたのかと半ばうんざりしながらニュースの記事を読む。

「森会長は『女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。誰かが手を挙げると、みんな発言したがる。女性というのは競争意識が高い』と話した」

とある。
もういい加減にしてほしい。

この発言はもちろん世界中で報道されて日本という国の醜さをあっという間に世界中に知らしめることとなっている。
「愛国者」という人たちはこういう日本の品位をことごとく底なしに下げている馬鹿を引き摺り下ろすことに労力を使えばいいのに。
まあその話は今日の論点と少し違っているから割愛させてもらう。

さて、肝心の今日の論点というのは。
最近の胸糞悪いニュースとして僕はこの森会長の発言と並んで、国会議員(与党議員・自民と公明)が夜長にホストクラブを訪れて接待を受けていたニュースと、年末に国の重鎮である総理や自民の幹事長が緊急事態宣言下で夜な夜な会食を催していたというニュースを挙げたい。

どれもこれも時の権力者が行ったとは考えられないような愚行だけど。
国民を欺くような最低の行為だけども。

これらの出来事の根っこの原因は実は同じところにあるのだろうと思う。
出てきている症状は違うけども、病理は同じなのだと思う。

「議論ができない日本の権力者たち」

これらの問題の本質はここにあるのだと思う。

総理や自民の幹事長の会食、与党議員のホストクラブ訪問。
彼らの言い訳を聞けば「オフィシャルな場では話すことができないことがある」やら「夜の街の実情を調査していた」だのなんだの。
なんの言い訳にもなっていない。
昼間に公の場でやれよバカ。

そしてもう一個の今回の森会長の発言。
一見、ただの女性蔑視発言でしかないがもう少し読み解いてみる。
「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる。誰かが手を挙げると、みんな発言したがる」
この部分を読み解けば「会議では誰も手をあげない方が早く終わる」という森会長の本心が浮かび上がってくる。
つまり、会議では時間をかけて論を尽くすよりも、早く終わることが大事だと。
同質性の高い集団で、異論を唱える人が少ない方がいいんだと僕にはそういう風に聞こえる。

日本のいわゆる「権力」という立場にある人はなぜだか議論をすることをかるんじているように感じる。
先の総理の話で言えば、彼は官房長官の時から記者の質問には向き合わず煙に巻いて議論を交わしていた印象しかない。
総理となってからも国会ではまともに答弁をしている姿を見たことはない。
そんなオフィシャルな場での議論ができない彼の主戦場は料亭だそうだ。
つまりクローズな空間で、親密者とのみ議論をするそうだ。
この構図自体は、女性という自分と異質な者を議論の場から遠ざけるような森会長の発言とも繋がってくる。


つまり、この「権力」たちは「多様な他者」との「オープンな場」での「徹底的に論を尽くす」といった「議論」そのものを苦手としている。

これは日本という国の病理の真髄なのだと思う。
「権力」は往々にしてその立場が危ぶまれることを恐れている。
ゆえに異質な他者、価値観を排除して自分だけが楽しく暮らせる世界を作ろうとする。
そこには進歩もなければ科学もない。
勝手な思い込みとその場凌ぎの対応を繰り返し。
今日も議論を尽くさずに。
なあなあの馴れ合いでこの日本という国を腐らせていくのでした。
おしまい。

ryota

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