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資金調達の背景とねらい - 研究者と共に開かれた学術業界を実現する

本日、アカデミスト社として3回目となるエクイティファイナンス完了のプレスリリースを公開しました。こちらのnoteでは、今回の資金調達の背景について説明します。

研究者と共に研究業界に新しい資金の流れをつくる

これまでの仕事を通じて、たくさんのビジョナリーな研究者の方々にお会いしてきました。そのなかでも「academist」のチャレンジャーは、研究のVisionを自分の言葉で発信することで個人サポーターを巻き込む行動しており、その結果として研究者を応援する人たちは着実に増えてきています。

一方で私たちアカデミストのスタッフは、そのような研究者たちが集う場の社会的意義やそこから生まれ得る長期的価値を自分たちの言葉で発信することで、企業や個人を私たちのコミュニティに巻き込む行動を継続しています。

両者の行動は「研究業界に新しい資金の流れをつくる」点で共通しており、研究者と私たちはサービスの利用者と提供者という関係性を超えて、アカデミアに新しい仕組みを社会実装する同志のようなものと考えています。最近では、私たちのビジョンである「開かれた学術業界(Open academia)」の必要性をご自身の文脈で語る方も増えてきており、大変心強く感じています。

同じ船に乗り、協働を加速する

そのようななかで、私たちのVisionを体現する研究者たちとどう協働できるのか考えることが増えました。もちろん「academist」を通じて、共にプロジェクトページを制作したり、宣伝戦略を考えて実践することも協働のひとつです。ただ、協働の方法は学術系クラウドファンディングだけではありません。研究の魅力を発信するイベントの共同開催や、開かれた学術業界の解像度をあげるためのワークショップ開催のように、他にもさまざまな方法があるはずです。これを模索するには、研究者たちにも「アカデミストの」視点に立っていただくことが重要です。そのためには、開かれた学術業界を体現する研究者の方々にアカデミストの株主になっていただくのはどうかと考えて、今回の資金調達の実施を決めました。

だれに、なぜ打診するのか

まずはじめに、事業に必要な目標金額(5,000万円)と募集期間(2023年5月中旬〜6月下旬)を設定し、数パターンの達成シナリオを整理しました。次に、新規株主候補を検討しました。アカデミスト的な研究者・研究関係者はどのような方だろうということを考えたところ、100名弱のもの方々が候補として思い浮かびました。候補者の方々に順次打診したところ、最終的に8名の方々に新規株主としてご参画いただけることになりました。

ほとんどの方にとって、私たちのような未上場企業への出資ははじめての経験です。そのため事業計画はもちろん、そもそも出資とは何なのか、企業価値はどのように決まるのか、どのようなリスクがあるのか等の情報も含め、個別面談を実施しました。逆に私たちからしても、いわゆる投資家ではない方々に出資をお願いするのははじめての経験でした。事業計画を丁寧に説明することはもちろん、形式的になりすぎずに「なぜ◯◯さんにアカデミストの株主としてご参画いただきたいか」をクリアにすることを意識しました。

今回は見送りになった方々からも「第2弾があれば参画したい」「◯◯を実現するタイミングで参画したい」というように、前向きな回答をいただけたことがほとんどでした。それぞれの方にご参画いただきやすい形やタイミングがあることを実感できたのも、今回の大きな収穫でした。

株主が増えると大変?

会社経営に携わる方々はよく耳にするかもしれませんが、一般的に「株主が増えると大変」と言われることが多く、近年拡大中の株式投資型クラウドファンディングでもさまざまな議論が行われています。

今回も株式投資型クラウドファンディングほどではありませんが、複数の個人株主にご参画いただくことになるため、事前に既存株主に相談する等のリサーチを実施しました。ただ、アカデミスト社のVisionとそこに紐付く事業内容をクリアに共有できている限りは、「大変」になることは想像できませんでした。むしろ大切な資産を投じて同じ船に乗ってくれている方々に対して「大変」と感じるようであれば、それは会社の目指す方向を再検討するシグナルですので、その際はすぐに相談できる関係性をつくるように行動していきたいと思っています。

魅力的な株主コミュニティつくるために

今回の資金調達に伴い、アカデミストの株主(法人含む)が合計16名になりました。今後は、四半期ごとの全体会合をはじめ、アカデミストの取り組みをいち早くお伝えしたり、分散型研究所にご参画いただいたりすることで、株主コミュニティの充実(ひいてはアカデミストのVision実現)を図ります。

また今回は研究者・研究関係者の方々にご参画いただきましたが、アカデミストのステークホルダーは研究者だけではありません。今後は多様なバックグラウンドを持つ個人の方々をはじめ、事業会社や財団、そして公的機関との関係性をエクイティを通じて構築することも見据えながら、事業の拡大を進めていきます。

アカデミストのスタッフ募集中!

現在、アカデミストの事業拡大をご一緒するスタッフを募集しています。アカデミアの新しい形を研究者や企業、大学・研究機関などのステークホルダーと共に構築する仕事が多く、0から1を生み出し、仕組み化することが得意な方にはぴったりの状況です。ご関心のある方は下記をご覧いただき、お気軽にご連絡いただけると幸いです。

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