yoshio_tsuda

Route Design合同会社 代表 / プロジェクトデザイナー / サービスデザイ…

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Route Design合同会社 代表 / プロジェクトデザイナー / サービスデザイナー。 八ヶ岳のコワーキングスペース/シェアオフィス「富士見 森のオフィス」運営代表。 www.routedesign.net

最近の記事

雪山で思う「日本の顧客とは誰なのか?」

顧客とは誰なのか? スノーボードにのめり込んでいる子どもの希望を叶えるために、毎週の様にスキー場へ通っていますが、長野県内といえども毎週行くのはけっこう大変。リフトの無料券や割引券などをかき集めてやりくりしながら通う日々。エネルギー高が続く中、ほとんどのスキー場の料金は値上がりしています。 そんな中、ニセコのあるスキー場は設備投資を拡充し、さらに強気の値上げをしているそう。ゴンドラやリフトなどを新しいものに置き換え、運搬できる人数を倍にすることで、より多くの客を引き込む見

    • 2023年からの、Route Designとしての新たな事業

      「2025年」というベンチマーク 森のオフィスを立ち上げる前、自分自身がいまのような働き方・生き方をしようと思ったきっかけは、リンダ・グラットンの『WORK SHIFT』を読んだことが大きなきっかけでした。 この本は2025年の働き方を予測した本として有名ですが、その中でも印象的だったのは「リモートワークの普及」、「クリエイティブ・クラスの郊外への脱出」、「会社に所属しないプロジェクト型の働き方」といったキーワード。 たしか2013年末あたりにこの本を読んだ時、「こうい

      • 食糧生産の歴史から、これからの時代に必要な価値観について考える

        ベストセラーとなった『銃・病原菌・鉄』の著者で、カルフォルニア大学教授のジャレド・ダイアモンド博士が寄稿した新聞記事で、興味深い記事があった。 マスクの着用に関する日本人とアメリカ人の対応の違いを引き合いに、社会規範の厳しい国と、そうではないより緩く個人の権利や意思の自由を尊重する国の違いは、食糧生産の歴史的違いから生まれているという説だ。 日本ではマスクを付けることが個人の意思というよりも社会的常識として浸透しているが、アメリカでは個人の意思としていまだ「付ける/付けな

        • 90年前に描かれた"Anti-city"について読みながら、「脱密集」と「創発性」について考える。

          この6年、毎週のように長野と東京を行き来していたが、東京へ行かなくなって久しい。数ヶ月以上、一度も行かないのは初めてではないだろうか。完全にリモートワークで仕事をしている。 家で仕事をし、合間に外へ出てサイクリングや散歩(人がいないので全く問題なし)、庭仕事や食事を作る。家族で話す時間や、zoomで仲間と会話する時間。リモートワークという形をフルに使いながら、6年目にして、いま最も田舎での生活を味わっているのかもしれない。そして最も健康的な生活を送れている気もする。 これ

        雪山で思う「日本の顧客とは誰なのか?」

        • 2023年からの、Route Designとしての新たな事業

        • 食糧生産の歴史から、これからの時代に必要な価値観について考える

        • 90年前に描かれた"Anti-city"について読みながら、「脱密集」と「創発性」について考える。

          ignite!を終えて: 1年間のワークショップを運営して思うこと

          2018年から開催してきた年間ワークショップ型プログラム「ignite!」2019年度版(2期目)の最終発表会を終えた。 ignite!は、なにかやりたい、アイデアがある、誰かとなにかに関わりたいという人が集まり、チームを作りながら1年間かけてアイデアをカタチにしていく、津田と松井で始めたプログラム。 ある方からもらった、 「会社でアイデアや企画を出して進めようとしても『儲かるの?』という声に潰されて、エンジニアとしての火が消えそう」 という悩み相談を聞いたきっかけに始まっ

          ignite!を終えて: 1年間のワークショップを運営して思うこと

          シンプルなお願いこそ、人を動かすはず。

          人が動かなくなることで、これほど消費が行われなくなることを実感することは、なかなかないかもしれない。 全国各地の飲食店や商業施設からお客さんが消え、お店の売り上げは下がり、開店休業状態が続いているところも少なくない。 リモートワークによって切り抜けられる仕事や、宅配によってむしろ伸びる事業もある。 しかし、大多数の店舗型商業は、人が足を運ぶことで成り立ってきた。その前提に急な転換を迫まられても、なかなか舵の切り先を定めるのは難しい。また、不安を抱きながら自分だけででその切り

          シンプルなお願いこそ、人を動かすはず。

          ウィルスによって拡がるリモートワークに必要なコミュニケーションの備えをおさらいしてみる。

          コロナウィルスの脅威が広がりつつある中、大手企業の自宅待機・外出禁止指示が出始め、在宅ワーク・リモートワークに切り替える企業が続出している。 総務省の情報通信白書によると、2019年の国内企業におけるテレワーク導入率は19.1%。2018年は13%台だったので、キャズム理論でいう16〜18%超えをしたことになる。 普及において難しいとされる、アーリーアダプターからアーリーマジョリティーに進むための壁を、数字上では越えた?ことにもなるが、これをさらに押し進めることになるのは

          ウィルスによって拡がるリモートワークに必要なコミュニケーションの備えをおさらいしてみる。

          海外のコワーキングスペース事情を聞きながら考える、coworkingの本質と価値

          年明け早々、ベルリンからCoworkiesの2人が来日してくれた。 Coworkiesはベルリンを拠点に活動する世界最大級のコワーキングスペース専門コミュニティー兼メディアで、世界中のコワーキングスペースを実際に訪れ取材したり、各コワーキングスペースのネットワークを組んだり、さらにはコワーキングスペース利用者同士での仕事のマッチングなども行っている。 これまで世界47都市420箇所以上を訪れているという行動力は本当にすごい。 中心メンバーは、広告代理店出身でコワーキングス

          海外のコワーキングスペース事情を聞きながら考える、coworkingの本質と価値

          90年代に書かれた地球を救う方法を読みながら、2020年以降に必要な行動を考える

          たまたま見つけたのだが、先日『子どもたちが地球を救う50の方法(50 simple things kids can do to save the earth)』という古い本を読んだ。 Earthworksというグループによってアメリカで出版され、日本では1990年に初版が発売。2009年には新版が発売されているが、僕が手にしたのは古い方だ。 「買い物袋には入れないで」 「かしこい消費者になろう」 「発泡スチロールにさようなら」 「6個パックリング(six pack)をチョキ

          90年代に書かれた地球を救う方法を読みながら、2020年以降に必要な行動を考える

          帰省ラッシュを見ながら思う地方地域の将来

          横浜から八ヶ岳へ向けて中央高速を走りながら、反対車線の帰省ラッシュを眺めていた。 帰省ラッシュは毎年恒例だが、よくよく考えてみると、これだけの人が東京から地方へ戻り、正月明けに東京へ帰っているので、東京の労働力は地方地域から来る人で出来ているのだと、改めて実感させられる。 労働力だけでなく資源も同じで、東京で消費される食材。東京で消費される電力。これらは地方地域で作られている。 日本の資本力を支える東京のスタミナは、地方地域による供給があるからこそといっても過言ではない。

          帰省ラッシュを見ながら思う地方地域の将来

          中央道八ヶ岳PAで感じた、場づくりの魅力

          中央道に「八ヶ岳パーキングエリア」というパーキングエリアがある。都心から、自分が住んでいる富士見町へ車で戻る際、ちょうど小淵沢ICにたどり着く手前にあるパーキングエリア(PA)である。 見た目はごく普通のPA。駐車場は比較的大きいものの、大型のサービスエリアのような目玉アトラクションや、スタバのような有名チェーンが入っているわけでもない。 が、このPAは、他のPAとどこか違う。 PAに着いて車から降りると大抵トイレへ行くと思うのだが、まずトイレに入ると、飾られているのが

          中央道八ヶ岳PAで感じた、場づくりの魅力

          会社というものを作って4年が経った。

          Route Designを始めて4年が経過。今日から5年目に入ることができた。 会計士さんと今年度の売上や利益を振り返り、昨年度よりも順調に伸びていることを確認できて、ちょっと安心しつつも、自分自身が内心ドキドキしていることにも少し驚いた。 昨年はカフェ「K」の立ち上げにお金を使うと決めていたこともあり、あまり気にしないようにしていたが、そう毎年毎年気にしないようではマズイので、今年はちょっと緊張しながら数値を見ていた。とはいっても、会計士さんに頼ってばかりですが…(鎌倉さ

          会社というものを作って4年が経った。

          地方地域で頑張る人が身につけるべき力

          先日、こんな記事を読んだ。 地方創生計画 外注多数 交付21億円超 都内企業へ アンケートに回答し、実際に支払いが確認された約40億円のうち、半数となる21億円が東京の企業に発注されているそう。地方地域活性化のためのお金なのに、東京の企業が潤うという実態になっている。 これは皮肉であると同時に、理解もできる。 僕の周りにはそれぞれの地域を盛り上げるために奮闘している人がたくさんいる。が、地元で頑張るプレイヤーを知らない、どんなことができるのかも知らない、という行政は少な

          地方地域で頑張る人が身につけるべき力

          ビジョンを描くことは、ますます重要になる。

          2018年はとにかく0→1のプロジェクトや仕事が多く、みんなで汗水垂らして動きまくった記憶が多い。そんな中、ビジョンを描く仕事が多く、たくさんの文字を意識して書くことも、前より多くなったように感じた。 クライアントとのプロジェクトを進める上で描くビジョン。 自分たちの自主プロジェクトにおける描くビジョン。 自分たちがサポートするプロジェクトや森のオフィスの仲間たちからの相談に乗る上で描くビジョン。 そして自分自身とチームの仲間が進む上で協議し、描くビジョン。 どれもが複数

          ビジョンを描くことは、ますます重要になる。

          Inspiration: ロンドンでの気づき

          2018年の年末、仕事でロンドンを訪れる機会があった。 プレゼンの後は1.5日ほどオフだったため、いろいろ回ることができた。いろいろ回る中で気づいたり印象に残ったことをいくつか。 Work space Accelerator London Metropolitan Universityが運営する学生ベンチャー向けのコワーキングスペースを発見。 フリーアドレスのスペースは日本のコワーキングスペースと同じだが、やはり天井の高さが日本と違う。そのためか、抜け感が良く、使い勝手

          Inspiration: ロンドンでの気づき

          アメリカ西海岸コワーキングスペースの旅(ポートランド・シアトル編)

          カルフォルニアを出てオレゴン州ポートランドへ移動。そして我が故郷、ワシントン州シアトルへ。 日本でも大人気の街、ポートランド。そして20年間でシリコンバレーに引けを取らないIT長者の街へと変貌したシアトルのコワーキングスペースでの体験を記録したい。 Central office(ポートランド) ポートランドのダウンタウンにあるCentral officeは、サンフランシスコやロサンゼルスで見た古い建物の味をそのまま生かした感じではなく、ポートランドらしいクリーンでアーバ

          有料
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          アメリカ西海岸コワーキングスペースの旅(ポートランド・…