見出し画像

判じ絵 -江戸時代のなぞなぞ-

 岩崎均史氏の研究によって注目を浴びた判じ絵、つまり江戸時代の目で見るなぞなぞ、絵解きクイズです。
 浮世絵師たちが趣向を凝らした様々な図様には人々の遊び心が詰まっています。

●判じ絵とは

 絵に置き換えられた言葉を当てるなぞなぞで、人名や地名、名所、動植物、道具などなどテーマが決められています。江戸時代を通じて庶民の娯楽として広く親しまれました。

●判じ絵のパターン

①しゃれ・だじゃれ
同音異義語を利用したいわゆるおやじギャグ
②文字抜き
絵の一部が消えているもので、その部分に相当する音を読まずに答える
③逆さ読み
絵が逆さまに描かれている場合には逆に読む
④濁点・半濁点
「゛」「゜」が絵についていたらその指示に従う
⑤擬人化・状況の絵画化
物や動物を人になぞらえて描いたり、答えとなる言葉を状況描写として絵に表す
⑥複合体
①~⑤を組み合わせたもの

●判じ絵を読み解いてみよう

歌川重宣『江戸名所はんじもの』安政五年 1858
国立国会図書館デジタルコレクションを使用

 江戸の名所がテーマということで東京の地名が表されています。

 これは、目が黒い、ということで「目黒」

 傘にあ・かが書かれている、つまりあかさかで「赤坂」

 本と鵜が碁を打つ、ほん、ご、う、つまり「本郷」

 問1、これはどこの地名を表しているでしょうか?

●出来るかな?

一鵬斉芳藤『東海道五十三次はんじ物』嘉永元年~嘉永五年 1848~1852
国立国会図書館デジタルコレクションを使用

 次は東海道の宿場の地名が表されています。

 問2、これはどこの地名を表しているでしょうか?

 問3、これはどこの地名を表しているでしょうか?

 問4、これはどこの地名を表しているでしょうか?


●問の答え

1浅草 (あの字がさの屁をしてくさい)
2小田原(尾と俵+濁点でお、だわら)
3川崎 (竹皮を裂く、かわ、さき)
4箱根 (歯と逆さまの猫、は、こね)

●参考・引用文献

●史料引用

この記事が参加している募集

最近の学び

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?