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建築的に行きたいお寺の話

 建築的に行きたい寺社は本当に沢山ありますが、今回は愛知県、岐阜県の2寺院を紹介します。いずれも国宝指定の建造物を有する寺院です。

●金蓮寺(愛知県西尾市)

 愛知県の三河湾地方の都市、西尾市にある金蓮寺です。名古屋駅から名鉄西尾線で1時間ほどのところにある、現在は曹洞宗のお寺です。

 なかでも弥陀堂【国宝】は1200年代頃に作られた愛知県最古の木造建造物です。
 桁行三軒、梁間三軒、寄棟造で正面と側面に庇を付ける、桧皮葺。
 平面構成は平安時代に流行した阿弥陀堂形式の流れを組むもの。

 外観は面取角柱や半蔀や板扉、舞良戸など住宅風の意匠が取り入れられている。

 堂内には来迎柱と来迎壁を設け、阿弥陀三尊【県指定文化財】が安置される。

●永保寺(岐阜県多治見市)

 岐阜県南部の多治見市にある永保寺です。こちらも禅宗の臨済宗のお寺です。観音堂【国宝】と開山堂【国宝】の2つの1300年代の国宝建造物を有するお寺ですが、開山堂の写真が無いので、今回は観音堂を紹介します。

 こちらが観音堂【国宝】です。1314年に建てられたと伝わる建物で、桁行五軒、梁間四間、一重裳階付、入母屋造、桧皮葺。
 軒反りの強い屋根、桟唐戸、弓欄間などの禅宗様(鎌倉時代に中国からもたらされた建築様式)をメインとするが細部には和様(それまでに日本化した建築様式)の要素も用いられています。

 軒裏の垂木を見せない板軒は珍しい。

 永保寺は紅葉の名所でもあり、庭園は国の名勝に指定されています。




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