あこがれ

私は彼女を人として尊敬していると同時にずっと憧れている。

彼女を想う私のこの感情は”推し”に近いかもしれない。

彼女と私は年が近いのだが、私よりも後に生まれてきた。

それなのに、生まれながらにして生き方を理解しているようだった。



自分の欲に素直な私に反して、誰かの為に譲ってあげる平和主義な彼女。

幼稚園のお遊戯会のとき

私は役の名前の響きが可愛いという理由で、自分の好きな役を選んだ。

その役は人気で定員をオーバーしてしまったのでじゃんけんで決めることになった。

私は運よくじゃんけんで勝ち、その役に決まった。

一方、そのときの彼女は、誰もやりたがらず余っている役を選んでいた。

彼女からすると、自分が好きな役をやるために、誰かと争うのが嫌なようだ。

せめて、”残り物には福がある”ということわざのように、衣装が可愛いとか、セリフが良い感じとかだったら良かったのだが

衣装もセリフも微妙で、なんともいえない感情になった。

後でわかることだが彼女も本当はその役が嫌だったらしい。

幼稚園の年齢で自分を犠牲に相手に譲れるって何者??

人生2週目なのではと今でも本気で思っている。

そんな彼女を見た周りの大人たちは彼女を天使みたいだと言っていた。

もちろん今も変わらず素敵な子である。
天使とはまたちょっと違う気もするが。



そんな彼女の魅力についてもっと語らせてほしい。

・他人に期待していない

私は彼女と頻繁に遊びにでかけるのだが、約束の時間に遅れることが多い。

しかし、彼女は全く怒らない。

むしろ遅れた私に笑って合わせてくれる。

おそらく、端から期待していないので、怒りも悲しみも絶望もしないのだろう。

そんな彼女だから一緒にいてとても居心地が良い。

ちなみに私は他人に期待するタイプなので、同じことをされたら普通にキレる


・自己肯定感が高い

私は人と関わるのが苦手で、特に初対面の人と話すのが苦手だ。

相手が話を振ってくれているというのに、相手が反応に困る回答をしてしまう。
そのたびに申し訳ない気持ちになる。

どうしたら会話が続く上手な返しができるか人付き合いの天才である彼女に尋ねてみた。

「相手は○○(私の名前)と話したいと思って話しかけてるんだから、別にそんなこと気にしなくていいんじゃない?」

この言葉に私は衝撃を受けた。

相手が自分と話したいから話しているなんて考えが無かったからだ。

これは自己肯定感の低さから、自分は誰かに興味を持たれる人間ではない、自分にそんな価値はないという思考からきている。

しかし、客観的に考えてみると彼女の発言は最もである。
そもそも、全く興味がない相手に話しかけないだろう。(例外はあるだろうけど。)


・ネガティブな感情を引きずらない

何故そんなに早く切り替えられるのか聞くと、
どんなに嫌なことがあっても寝たら忘れるとのこと羨ましい。


他にもいっぱい魅力があるのだが、全て書こうとすると、自分が寿命を迎えるまで書き続けても、終わる気がしないのでこの辺で割愛させてもらう。




彼女は暗い過去も楽しかったと肯定しまう。

それだけでなく、自分は運がいいとまで言っている。

そんな強さが眩しい。

昔は彼女の魅力に嫉妬したりもした。

でも、それ以上に彼女に惹かれていた。

外見も内面も全て愛してる。

生まれた時からずっと隣で見てた。

私は姉だけど、妹である彼女にずっと憧れてる。

あなたは私の最高で最強の妹。




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