龍孫江(りゅうそんこう)可換環論botオペレーター

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龍孫江(りゅうそんこう)可換環論botオペレーター

数学YouTuberこころえ.Twitterから軸足を移しています.数学をきっかけにいらっしゃった方はMathtodon https://mathtod.online/web/@ron1827 も是非ご覧ください.

マガジン

  • 龍孫江の環論道具箱

    環論の初歩について,基本事項をまとめます.環論を学び始めた人,もう少し良く知りたい人におすすめです.月6回ほどの更新と,おまけテキストを載せる予定です.

  • 龍孫江の群論・環論道具箱

    龍孫江の群論道具箱・環論道具箱の記事を同時に読める合冊版です.それぞれ購読するよりはお得な価格設定となっております!龍孫江へのご支援を兼ねてご購読いただければ幸いです.

  • 龍孫江の群論道具箱

    群論の初歩について,基本事項をまとめます.群論について,学び始めた人,もう少し良く知りたい人におすすめです.月6回ほどの更新と,おまけテキストを載せる予定です.

  • 龍孫江の「畏れながら申し上げます」

    「口を開けば唇寒し、ただ皆様は温かし」 そんな気持ちで数学、または数学から学んだことについて語って参りたいと思います。お代はいりませんがお捻りは歓迎でございます。

  • 『龍孫江の数学日誌』in note

    『龍孫江の数学日誌』note版では、代数学の基本的な問題を1問ずつ取り上げ、ポイントとなる定理とともに解説します。大学で学ぶ代数学を薄く広く取り上げたいと思っています。  その都度ご精算いただく各回購入版(1回100円)と1か月単位の継続講読版(1か月1000円)がございまして、用途に合わせてお選びいただけます。いずれも動画発表に伴って公開されます。一か月16回以上の更新がございますので、迷われる場合は継続講読版をお勧めいたします。

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数学日誌別館テキスト版廃刊のお知らせ

日頃は『龍孫江の数学日誌』をご贔屓いただきまして有難うございます。 昨年5月の数学日誌別館(YouTube/note)開始以来、多くの方にご贔屓を賜り、おかげさまで YouTube チャンネルは1000人余の方にご登録いただくに至りました。 YouTubeチャンネルを運営する者としては、登録者1000人はひとつの、しかも重要な区切りです。おそらく多くのYouTuberがそう考えているのではないかと思います。というのも、YouTubeに投稿した動画に広告を載せて掲載料を頂け

    • 代入原理〈龍孫江の環論道具箱〉

       多項式環を導入し,任意の可換環$${A}$$に対し多項式環$${A[X]}$$が存在することを確かめました.続いて今回は,多項式環のとても重要な性質を紹介します. https://youtu.be/31j08jhbleU 定理(代入原理)$${\psi \colon A \to B}$$を準同型とする.各$${b \in B}$$に対し,準同型$${\phi_b \colon A[X] \to B}$$で 各$${a \in A}$$に対し$${\phi_b(a) =

      • 群作用の例〈龍孫江の群論道具箱〉

        群の作用を導入し,一例として平面への整数群の作用を紹介しました.今回は,より一般的な例をいくつか紹介します. https://youtu.be/8iMNE6SScRk 1.自明な作用 任意の群$${G}$$と集合$${X}$$に対し $${g \in G}$$と$${x \in X}$$に対し$${g \cdot x = x}$$ と定めると,作用ができます.この作用が導く準同型は,すべての$${g \in G}$$を恒等写像($${\mathfrak{S}(X)}$

        • 環論道具箱ダイジェスト(11~20回)

          各見出しから,各回の記事へと飛べます.マガジン 龍孫江の環論道具箱(月額400円) または 龍孫江の群論・環論道具箱(月額700円) の購読者は過去記事が全て読めます.購読解消後は購読月中の更新分のみ読めますので,気になる回がある月のみでも購読いただければ幸いです. 第11回 環の同型環の同型を「(準同型の中に)逆をもつ準同型」として定義し,実は「全単射である準同型」でよいことを示します. 第12回 準同型の核環の同型を「準同型かつ全射かつ単射」と考えるとき,単射性を

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          621本
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          ¥1,000

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          群論道具箱ダイジェスト(11~20回)

          各見出しから,各回の記事へと飛べます.マガジン 龍孫江の群論道具箱(月額400円) または 龍孫江の群論・環論道具箱(月額700円) の購読者は過去記事が全て読めます.購読解消後は購読月中の更新分のみ読めますので,気になる回がある月のみでも購読いただければ幸いです. 第11回 一般結合則3個の積を求める場合にどこから計算してもよい,すなわち$${(xy)z = x(yz)}$$が成り立つことを結合則と言いますが,これを任意有限個に拡張した等式「一般結合則」を示します.

          多項式環の存在〈龍孫江の環論道具箱〉

           前回,多項式環を定義しました.これからは多項式環(および多項式)を利用していろいろ例を計算していこうと思いますが,まずは多項式環の存在を示さなければ話が始まりません. https://youtu.be/qB63gLCAGl8 定理(多項式環の存在)任意の環$${A}$$に対し,$${A}$$上の多項式環$${(S,X)}$$が存在する.

          多項式環の存在〈龍孫江の環論道具箱〉

          一般線型群〈龍孫江の群論道具箱〉

           以前,群論の初歩を牽引する「典型的な例」として対称群を紹介しました.今回は,対称群と並ぶ「典型的な例」を紹介します. https://youtu.be/wNdzBQ9RwIg 定義(一般線型群)$${V}$$を体$${K}$$上のベクトル空間とする.可逆な$${K}$$線型変換$${V \to V}$$の全体$${\mathbf{GL}(V)}$$を$${V}$$の一般線型群という.

          多項式環〈龍孫江の環論道具箱〉

           環論道具箱では,これまで基本的な理論をつらつらと紹介してきましたが,ひとつの目標であった「例を交えながら環論を紹介する」は今ひとつ達成しきれていないな…と感じています.もっとも大きな理由は,例を与えるうえで雛型となる多項式環が導入されていなかったからです. https://youtu.be/UD9_8Oh6sEs 定義(超越的な要素) 環の拡大$${A \subset B}$$を考える.$${X \in B}$$が$${A}$$上超越的とは,いかなる$${n \in \

          整数群の平面への作用〈龍孫江の群論道具箱〉

           群の作用を導入し,これから作用を通じて群を観察しようと試みていくわけですが,一般論を展開する前に,群の作用の実例を紹介しましょう.まずはよく知っている(と思われる)整数の全体が成す加法群$${\mathbb{Z}}$$の,実平面$${\mathbb{R}^2}$$への作用を紹介します. https://youtu.be/vKXTHbqKU8Q  以下,$${G := \mathbb{Z}}$$を整数全体がなす加法群,$${X = \mathbb{R}^2}$$を実平面と

          整数群の平面への作用〈龍孫江の群論道具箱〉

          剰余環の剰余環〈龍孫江の環論道具箱〉

           イデアルの対応定理によって,剰余環のイデアルともとの環のイデアルの一部に対応がつくことがわかりました.であれば,対応するイデアル同士の剰余環の間にも対応がつくのではないか……という期待が自然に惹起されます. https://youtu.be/rJATRNq_jCs 定理(剰余環の剰余環)$${I}$$を環$${A}$$のイデアル,$${\pi \colon A \to A/I}$$を剰余環への自然な全射とする.$${A}$$のイデアル$${J \supset I}$$に

          剰余環の剰余環〈龍孫江の環論道具箱〉

          準同型と作用〈龍孫江の群論道具箱〉

           ここ2回で,群の作用を導入し,作用が置換群への準同型を導くことを見ました.今回は,この逆を示します. https://youtu.be/BXFCzFCBoR8 定理(準同型と作用)$${G}$$を群,$${X}$$を集合とし,準同型$${\Lambda \colon G\to \mathfrak{S}(X)}$$が指定されているとする.このとき, $${g \in G}$$と$${x \in X}$$に対し$${g \cdot x := \lambda_g (x)}$

          極大イデアル〈龍孫江の環論道具箱〉

           前回は剰余環のイデアルをもとの環のイデアルと対応づけました.ところでこの事実を,イデアルによる体の特徴づけと組み合わせると,次の定理が得られます. https://youtu.be/35JxJ3pPLC0 定理(剰余環が体となるイデアル)環$${A}$$のイデアル$${I}$$に対し,以下は同値である: 剰余環$${A/I}$$は体である. $${I}$$を包む$${A}$$のイデアルは,$${I}$$と$${A}$$の2個のみである.

          作用と置換群〈龍孫江の群論道具箱〉

           前回は群の作用を導入しました.その結果として,群の各要素の作用という全単射が得たわけですが,その写像の対応から話を始めましょう. https://youtu.be/pwDNgaKGxLM 定理(作用と置換群)群$${G}$$の集合$${X}$$への作用$${\lambda}$$を固定するとき, $$ \Lambda \colon G \to \mathfrak{S}(X)~;~g \mapsto \lambda_g $$ は群準同型である.

          イデアルの対応定理〈龍孫江の環論道具箱〉

           前回,準同型によるイデアルの逆像や像について観察しました.今回はこれを踏まえて,剰余環のイデアルをもとの環のイデアルに対応づけます. https://youtu.be/hDKozWNV__k 定理(剰余環のイデアルの対応定理)$${A}$$を環,$${I}$$を$${A}$$のイデアルとし,$${ \pi \colon A \to A/I}$$を剰余環への自然な全射とする.このとき $${\mathscr{X} :=}$$$${A}$$のイデアルで$${I}$$を包む

          イデアルの対応定理〈龍孫江の環論道具箱〉

          群の作用〈龍孫江の群論道具箱〉

           GWは特別編をお送りしたので,少し更新の間が空きました.引き続きよろしくお願いいたします.  今回からの主題は群の作用です.個人的には群は作用させてナンボのものであり,また作用を用いることで群はより深く詳しく観察できるものです. https://youtu.be/pRE-o5g1hEU 定義(G集合)$${G}$$を群とする.(左)$${G}$$集合とは以下のデータからなるものをいう. 器 集合$${X}$$ 機構 写像$${\lambda \colon G \t

          イデアルの像・逆像〈龍孫江の環論道具箱〉

           剰余環を導入し,準同型定理,および普遍性を用いた特徴づけを紹介しました.続いては剰余環のイデアルについて考えていきたいところですが,より一般に準同型のイデアルの関係から観察します. https://youtu.be/GNfDybD9oS4 命題1(イデアルの逆像)$${f \colon A \to B}$$を準同型とする.$${B}$$のイデアル$${J}$$の逆像$${f^{-1}(J)}$$は$${A}$$のイデアルである.

          イデアルの像・逆像〈龍孫江の環論道具箱〉