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ワクワクの感情はその人の固有周波数を反映する

今年最後の満月だった昨晩、息子の友人Cくんが遊びにきた。ニューヨークで生まれ、2つの国籍を現在も持つ彼は、大晦日にドバイに移住するという。

年明けに受験の息子だが、もう当分Cくんに会うことはないということで、勉強は午前で終わらせて、昼過ぎから夜まで2人で過ごした。

私は仕事の合間に家に出入りしながら2人のようすを垣間見ていた。漫画(少年ジャンプ)を読みながら、ときおり興奮した声で叫んだりしながら、ずっと笑いながら楽しそうに話しているようすが、なんとも微笑ましかった。

ところで先日、志望校の学校訪問から帰る道中で息子に、彼がいちばんワクワクすることは何かを訊いた。ワクワクはその人の固有周波数を反映する感情だから、職業適正を測る参考になる。

理系志望の息子だから、科学者になることとか、実験をすることとか、はたまた日常の、ゲームをすること、映画を観ること、漫画を読むことなどの答えが返ってくるのじゃないかと思っていた。

すると彼は、しばらく考えた後、「友だちといっしょにいること」とつぶやいた。

その答えはシンプルに驚きだった。なぜなら親の私は、幼少期の引きこもりや、近所に同級生が住んでいなかったことなどがおそらく起因して、子どもの頃から1人で行動することが多かったからだ。友だちといることがいちばんワクワクするというフェーズを体験したことがない。

自分がリーダーになる場合を除いて集団行動が生涯苦手できた私は、息子には、保育園、学童などを通し、グループで行動する環境にも慣れてほしいと思ってきた。その結果なのかもともとの性格なのか、いまの段階では友だちを大切にできる人間になってくれている。

Cくんの送別は中華でスタート。このあと小籠包(出来合い)。
なぜかメインは中華じゃない。最近つくりはじめて我ながら旨いロールキャベツ。
息子の友だちが食事に来たときによくやる冷凍バナナチョコレート。
アイスクリームより栄養があってカロリーが低くて旨くて安い。

息子と接しながら、最近、自分自身の中3のころを振り返る機会がよくある。勉強は息子ほどはしていなかった。ワクワクの感情はなかったが、アメリカの高校に行くことは決めていた(ワクワクでなく、そういう「流れ」になっているように感じていた)。

ワクワクを感じていたのは、いま振り返ってみると、音楽と言語、そしてそれらの先に広がっていた世界だったように思う(なんだ、いまとあまり変わらないじゃないか)。

好んで聴いていた英米の音楽に加え、音楽好きだった姉に勧められて聴き始めた音楽を貪るように聴いた。その時点ではまだ行動には移していなかったが、いつか自分も音楽を奏でる側に立ちたいと思った。

ラジオから聞こえてくるさまざまな言語、なかでも短波で聴いた英語、そして夜になるとAMラジオで聞こえてきた韓国語、ロシア語に惹かれた。国内ならFEN、海外ならVOA、KYOIのジングルは今でもソラで言えるし、KBSの女性アナウンサーの韓国語は世界で一番美しい音だと思っていたし、ソ連時代のロシア語には禁断の響きがあった。そして、その向こうに広がる未知の文化にワクワクした。

昨晩、海外に旅立つCくんを見ながら思った。私の中3のころのワクワクはいまもつづいていて、その先に広がる世界を体験したいと思っていると。

ただ、昨晩はこれまでとちがってこんなことが心を占拠した。これからは単独行動ではなく、できることなら息子のように、誰かとその体験をシェアしながら、これまで培ってきた知恵のようなものを伝えながらやっていきたい、と。そして、なんとも言えぬ将来への充足感を感じながら眠りについた。


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