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「OUT IN JAPAN@筑波大学」はなぜ素晴らしいのか?:セクシュアルマイノリティに関する図書館展示の意義について

はじめに

 1月下旬,筑波大学中央図書館で行われていた「OUT IN JAPAN@筑波大学」の展示を見に行きました。

 「OUT IN JAPAN」は,NPO 法人グッド・エイジング・ルールズが企画運営を行う,多様なセクシュアルマイノリティ当事者のポートレートを撮影し,5年間で10,000人のギャラリーを目指す「カミングアウト・フォト・プロジェクト」です [1] 。筑波大学附属中央図書館では,2017年から継続してOUT IN JAPAN の写真展を開催しているそうです。
 以前から開催されるたびに足を運んでいた展示ですが,こうして感想を文章にまとめるのは今回が初めてです。本来ならば興味を持ってくださった方が実際に展示を見に行けるよう,もっと早く記事を公開すべきだったのでしょうが,だらだらと文章を書いていたらいつの間にか展示が終わっていました。なんだか少し申し訳ない気分です。
 この記事を読んで OUT IN JAPAN に興味を持たれた方は,ぜひプロジェクトの 公式サイト をご覧ください。そしてジェンダーやセクシュアリティに関して興味のある筑波大生の皆様は,ぜひ今後も中央図書館のテーマ展示にご注目いただければと思います(昨年は,3月の国際女性デーと6月のプライド月間に,それぞれ関連した内容のテーマ展示が行われていました)。

展示の内容

 中央図書館2階のギャラリーゾーン,入館して歩みを進めればすぐに目に入るスペースに,OUT IN JAPAN に参加された方々の写真とメッセージが貼られたパネル,およびセクシュアルマイノリティに関する書籍が展示されていました。
 OUT IN JAPAN の膨大なギャラリーから展示する写真を選出するプロセスは,学生さんによって行われたそうです。多様なセクシュアリティや経験,職業を持つ方々の自信に満ちたポートレートは,見る人たちに性の多様な在り方と,当事者の多様な生き様を伝えるに十分な力を持っていました。
 書籍については,石田仁の「はじめて学ぶ LGBT:基礎からトレンドまで」や森山至貴の「LGBTを読みとく: クィア・スタディーズ入門」といった重要な入門書から,クィア・スタディーズ [2] を語るうえでは欠かせないバトラーの「ジェンダー・トラブル」やセジウィックの「男同士の絆」といった専門書,2022年に高井ゆと里による翻訳版が出版され話題となった「トランスジェンダー問題」など,こちらも多種多様なものが展示されていました。展示本は借りることも可能で,私が見学に行った頃には既に多くの書籍が貸出されていました。
 個人的には,トランスジェンダーに対する差別と排除が加速している現在において,トランスジェンダーに関する正しい知識を伝える書籍が多く展示され,ラックの上でトランスジェンダーフラッグ [3] がはためいているという状況には,非常に大きな安心感を覚えました。


セクシュアルマイノリティ当事者にとって,図書館とは

 ここからは少し視点を変え,近年急速に一般化しつつあるセクシュアルマイノリティに関する図書館展示が,当事者にとってどのような役割を果たすのかという点について,先行研究を参考に考察してみようと思います。
 NPO法人ReBit [4] が2022年に日本の「LGBTQ」の若者(中学生~30代前半)2670人を対象に行った調査によると,10代の「LGBTQ」522人のうち,直近1年のうちに自殺を考えた者が48.1%,自殺をしようとした者が14.8% 存在しました。また,10代「LGBTQ」が孤独感を覚える割合は,内閣府の全国調査と比較すると8.6倍程度高くなっていました。
 更に,初めて自身のセクシュアリティを認知した際の心情を尋ねると,当事者の69.9%が不安を感じ,54.9%が相談したかった / 情報がほしかったと回答しました。さらに,当事者がセクシュアリティを認知してから実際に情報を得るまで,平均して5.7年の時間がかかっていました。以上のことから,当事者は日常生活の中で様々な困難を抱え,情報を必要としているものの,実際に必要な情報にアクセスすることは困難な状況にある,といえます。
 このような状況において図書館は,

LGBTQ に関する資料を所蔵・提供することで,信頼性が高く,客観的・肯定的な情報を,比較的安全に当事者に提供できる。また,LGBTQ に関する小説や自叙伝の所蔵・提供はロールモデルの提供にもなり得る。

水沼,辻 [5]

と肯定的に評価されることがあります。実際,IFLA(国際図書館連盟)の「図書館と知的自由に関する宣言」[6] では,

図書館は,人種,信条,性別,年齢,その他いかなる理由においても,利用者を差別してはならない。

IFLA「図書館と知的自由に関する宣言」

と述べられていますし,ALA(アメリカ図書館協会)[7] は「図書館の権利宣言」の解説文においてもっと直接的に,図書館が利用者を「身体の性,性自認,性表現,性的指向」[8] によって差別してはならないという旨を述べています。
 したがって図書館は,セクシュアルマイノリティ当事者にとって,(少なくとも理念的には)安心して利用できる情報機関であるはずなのです。
 
 では,実際には?

 様々な社会調査の結果から明らかになっているのは,多くのセクシュアルマイノリティ当事者にとって,図書館は必ずしも安心して利用できる場所であるとも,信頼できる情報源であるとも限らないという現状です。
 当事者が自身のセクシュアリティやアイデンティティに関する情報を得ようとする際に,特に重要視する要素の一つが「匿名性」です。多くの当事者は,周囲の人間に自分のセクシュアリティを知られることがないよう,匿名性の高いオンラインの情報源を多く活用しています [9]。特に性や健康に関する情報を入手する際には,プライバシー保護のためにオンラインの情報源を利用する当事者が多いことが報告されていますし [10] ,オンラインにおいても,関連情報を検索したことが「バレる」ことによって自分への偏見が強まるのではないかという恐れから,医療健康情報にアクセスしない当事者の状況が報告されています [11]
 いわんや図書館においてをや,です。図書館でセクシュアルマイノリティに関する資料を利用するという行為は,当事者にとっては図書館職員や図書委員を通じて自身のセクシュアリティが露見する不安を強く感じさせるものであり [12] ,当事者からは(セクシュアルマイノリティに関する資料が)「『学校の図書室にあったって、まず手は出ないよね。』」という声が挙げられ,周囲から賛同を集めるという状況が存在するのです [13]
 また,Floegel & Costello [14] の研究では,図書館でセクシュアルマイノリティに関する資料を借りようとした際に,恥ずかしい思いや怖い思いをしたという当事者の声が紹介されています。更に,トランスジェンダー当事者の図書館利用について調査した Drake & Bielefield [15] の研究では,質問紙調査に協力したトランスジェンダー当事者(102名)のうち 97% が,図書館が安心で満足のいく場所であるためには,施設設備の改善が必要であると回答しました。その背景には,セクシュアルマイノリティに関する資料の不足や偏り,差別的な図書館職員の存在,安心して利用できるトイレの不足といった,図書館の抱える様々な問題が存在しました。
 
 ここで本題からは少し逸れますが,「セクシュアルマイノリティに関する資料の偏り」という点について少し補足しておきましょう。現在アメリカの図書館では, "Book Bans" という,文字通りの禁書運動が広がっています。この運動は保守勢力によって学校図書館などで展開されているもので,主要登場人物やテーマが「LGBTQ」であったり,主要登場人物が有色人種であったりする書籍が主なターゲットとなっています [16] [17] 。日本を含めた世界各国で,図書館におけるセクシュアルマイノリティ関連資料は不足しているものと思われますが [18],"Book Bans" はそれとは問題の性格も重大性も全く異なっています。アメリカの図書館関係者はすべての利用者の知る権利を保障するために,全力でこの問題の解決に取り組むべきでしょう。

セクシュアルマイノリティ当事者にとって,図書館展示とは

 ここまでは,セクシュアルマイノリティ当事者にとって,図書館が必ずしも安心して利用できる場所とは限らない,という事例を紹介してきました。では,「OUT IN JAPAN@筑波大学」のような展示は,当事者にとって意味のない取り組みなのでしょうか?

 私は,そうではないと考えます。

 先に挙げた Floegel & Costello [14] の研究では,図書館のレイアウトによって,セクシュアルマイノリティ関連の資料が「隠され」,「疎外されている」ように感じたという当事者の声が紹介されています。もしかすると,それは単に分類の都合によって排架場所が決定されただけかもしれませんし,目立たない場所で資料を読めた方がよいだろうという,図書館員なりの配慮があったのかもしれません。しかし,自身のセクシュアリティが露見する恐怖を乗り越えて図書館を訪れた当事者にとって,セクシュアルマイノリティ関連の資料が人目を避けるようにひっそりと置かれているという状況が,「このような情報は隠れて目にしなければならないものである」というメッセージのように感じられる場合があるということは,容易に想像できるのではないでしょうか。
 そこで,図書館内展示が重要になってくるのです。館内の目立つ位置で行われる展示は,セクシュアルマイノリティに関する資料が,決して限られた利用者に向けられたものではないということを,あるいはそれらを利用することがなんら恥ずべき行為ではないということを,当事者に知らせる絶好の機会となります。展示を見たとしても,当事者が実際に資料を手に取ることは無いかもしれません。しかし,開かれた場所にセクシュアルマイノリティ関連資料が展示され,他の利用者がそれを閲覧しているという状況そのものが,当事者を勇気づけることに繋がっているのです [19]
 実際,先述の Drake & Bielefield [15] の研究では,図書館の様々な取り組みに対するニーズを尋ねる質問において,「トランスジェンダーをテーマとしたイベント」に対しては81%のトランスジェンダー当事者が,「トランスジェンダーをテーマとした展示やアートワ ーク」に対しては 74% の当事者がニーズを示しました。なお,自身とは比較的関係の薄い「LGB/クィアをテーマとしたイベント」や「LGB/クィアをテーマにした展示やアートワーク」に対しても,それぞれ78%と76%の当事者がニーズを示しました。

 私は以前,友人からこんな話を伝え聞いたことがあります。何でも,セクシュアルマイノリティに関する展示を行ったある公共図書館において,職員に対して展示に関する苦情を述べてきた利用者がいたというのです。その利用者はセクシュアルマイノリティの当事者ではなく,苦情の内容は「こんな展示をやっても当事者は見ていないし,寧ろ傷ついている。当事者は自分たちに注目してほしいわけではなく,そっとしておいてほしいんだ」というものであったそうです。
 無論,考え方や置かれている状況は当事者によって異なります。しかし,上に挙げたような調査を踏まえると,少なくとも「当事者は図書館展示が行われることを望んでいない」と言うことはできないでしょう。多くの当事者が展示に対するニーズを示しており,その展示によって勇気づけれらる当事者が存在するならば,図書館展示の意義は決して小さくありません。

 このように考えを進めていくと,セクシュアルマイノリティに関する図書館展示には,それ以外のテーマ展示とは異なる性格が存在することが分かります。
 図書館情報学用語辞典第5版 [20] では,「展示会」という用語に対して,

図書館の所蔵する資料を展示することによって,利用者が資料に対する理解を深め読書への関心を高めることを目的として図書館が企画する催し物の一種.

図書館情報学用語辞典 第5版

という説明がなされています(強調は筆者)。田中 [21] が大学図書館を対象に行った調査においても,展示実施の目的として最も多く挙げられたのは「特定主題やテーマに関心を持ってもらうため」というものでした。すなわち,一般的に図書館展示は,利用者が展示の対象となった特定の主題やテーマについて関心を持ち,理解を深めることを目的として行われているのです。
 しかし,セクシュアルマイノリティに関する展示の場合,話はそう単純ではありません。もちろん,「当事者ではない利用者に対し,セクシュアルマイノリティに関する知識や理解を身に着けてもらう」ということも主要な目的の1つでしょう。ですがここまで述べてきたように,セクシュアルマイノリティに関する図書館展示には,「展示を行うことによって当事者を勇気づける」という目的も存在します。したがって,セクシュアルマイノリティに関する展示を行う図書館には,展示が持つこのような側面を理解したうえで,目的を達成するために展示の形態を工夫することが求められます。
 例えば館内の目立つ場所で展示を行う,図書館がセクシュアルマイノリティに対して連帯の姿勢を持っていることを明確にする,「LGBT」だけでなく,スポットのあたりにくい他のセクシュアリティに関する書籍も展示する……などです。このような様々な工夫を行うことによって,当事者は図書館やその情報資源に対する安心感を覚えるとともに,自身の存在が受け入れられているという実感を,より強く抱くことができるのではないかと考えます。


おわりに

 では,ここまでの内容を踏まえ,改めて「OUT IN JAPAN@筑波大学」の展示について振り返ってみましょう。
 筑波大学によると,「OUT IN JAPAN@筑波大学」は,2017年に「LGBT等に関する筑波大学の基本理念と対応ガイドライン」[22] が策定・公表されて以降,継続的に実施してきた「個人の有する多様なセクシュアリティを尊重し、その理解を広げるための啓発活動」の一環であるそうです [23]。この説明だけでは非当事者に対する「啓発」がメインの活動に見えますが,セクシュアルマイノリティ当事者に対する「尊重」という視点が存在することを見落としてはいけません。つまりこの展示活動は,当事者に対する尊重の姿勢を示したうえで,主に非当事者に対して知識や理解を広げていくことが目的であるといえるでしょう。
 具体的に見ていくならば,「OUT IN JAPAN」プロジェクトに参加した多様なセクシュアルマイノリティ当事者の写真とメッセージを貼りだすという展示は,非当事者に当事者の多様な生き方を伝える役割を担うと同時に,積極的に当事者を勇気づける役割を果たしています。展示された当事者のメッセージは,主に当事者である「あなたたち」に向けられたものだからです。
 書籍の展示はどうでしょう。展示されていた様々な書籍は,非当事者がより多くの信頼できる情報を得るために大いに役立ったに違いありません。しかしそれだけでなく,多様なセクシュアルマイノリティに関する書籍が,館内の目立つ場所に堂々と,レインボーフラッグやトランスジェンダーフラッグと一緒に展示されているという光景は,それ自体がどんなに当事者の方々を勇気づけたことだろうと思います。
 このように「OUT IN JAPAN@筑波大学」は,当事者と非当事者に対する視点の双方を目的に組み込み,展示を通じて当事者がより幸福に生きられる社会を実現しようとしている点で,非常に優れた取り組みであったと思います。

 最後に,本稿ではセクシュアルマイノリティ当事者の目から見た図書館について,ネガティブな側面も多く取り上げましたが,図書館が展示以外では当事者の役に立てないかというと,全くそんなことはありません。無論,当事者がオンライン上の情報を多く利用していることは確かです。しかし,インターネット上のセクシュアルマイノリティに関する情報には,差別的であったり,信頼性に欠けたり,アクセスが難しかったりするものが多く含まれます。このような状況において,図書館が果たせる役割は大きいと考えられます。
 具体的には,当事者の意見を取り入れながらセクシュアルマイノリティ関連資料を充実させるとともに,レイアウトを工夫することによってそれを利用しやすい環境を整えたり,対面では資料を利用しにくい当事者のために,オンライン上でセクシュアルマイノリティに関するパスファインダーを作成したりする取り組みが考えられます。また,図書館が差別禁止ポリシーの設定や「図書館の自由に関する宣言」の掲示などを通じて,セクシュアリティによって利用者を差別しない旨をはっきりと伝えることも,多くのセクシュアルマイノリティ当事者が安心して図書館を利用する上では重要です [24]

 現在のところ,(特に日本では)セクシュアルマイノリティ当事者の(図書館利用を含む)情報行動に着目した調査・研究はまだまだ少ないです。より幅広い層のセクシュアルマイノリティ当事者が,図書館に対してどのようなニーズを抱えているのかという点については,今後の研究の蓄積が待たれるところです。
 しかし本稿で述べてきたように,そのような不透明な現状においても,セクシュアルマイノリティに関する展示には既に大きな意義が見出せます。「OUT IN JAPAN@筑波大学」は,中でも特に有意義な図書館展示の事例として,今後多くの図書館の参考になるべき取り組みであると言えるでしょう。
 筑波大学においてこのような素晴らしい取り組みが今後も続いていくことを,いち利用者として心から願っています。


※ 注,および引用・参考文献

[1] 詳しくは,OUT IN JAPAN の公式サイト をご参照ください(最終アクセス:2024-1-31)。
[2] 「クィア・スタディーズ」とは,「ほとんどの場合セクシュアルマイノリティを,あるいは少なくとも性に関する何らかの現象を,差異に基づく連帯・否定的な価値の転倒・アイデンティティへの疑義といった視座に基づいて分析・考察する学問」(森山至貴. LGBTをよみとく:クィア・スタディーズ入門. 筑摩書房, 2017, p.128)です。1990年代に誕生した比較的新しい学問領域であり,日本でも近年ようやく広がりを見せ始めています。
[3] 冒頭に引用したツイート(ポスト)の2枚目の添付画像に少し写り込んでいる,青・ピンク・白の3色の旗が「トランスジェンダーフラッグ」です。文字通り,トランスジェンダーへの連帯を表すシンボルの1つです。
[4] 認定NPO法人 ReBit. "【調査速報】10代LGBTQの48%が自殺念慮、14%が自殺未遂を過去1年で経験。全国調査と比較し、高校生の不登校経験は10倍にも。しかし、9割超が教職員・保護者に安心して相談できていない。". 2022. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000031.000047512.html, (最終アクセス:2024-2-1).
[5] 水沼友宏, 辻慶太. 公立図書館におけるLGBTQ 関連図書の所蔵実態. 日本図書館情報学会誌. 2022, 68(2), p.73-94.
[6] IFLA. "IFLA Statement on Libraries and Intellectual Freedom". 1999. https://repository.ifla.org/bitstream/123456789/1424/1/ifla-statement-on-libraries-and-intellectual-freedom-en.pdf, (最終アクセス:2024-2-1).
[7] ALA. "Access to Library Resources and Services Regardless of Sex, Gender Identity, Gender Expression, or Sexual Orientation: An Interpretation of the Library Bill of Rights". 2020. https://www.ala.org/advocacy/intfreedom/librarybill/interpretations/accesslgbt, (最終アクセス:2024-2-1).
[8] 一般にこの4つのことを指して「性の4要素」といいます。
[9] Jesse Fox, Rachel Ralston. Queer identity online: Informal learning and teaching experiences of LGBTQ individuals on social media. Computers in Human Behavior. 2016, 65, p.635-642.
[10] Kimberly J. Mitchell, Michele L. Ybarra, Josephine D. Korchmaros, Joseph G. Kosciw. Accessing sexual health information online: use, motivations and consequences for youth with different sexual orientations. Health Education Research. 2014, 29(1), p. 147–157.
[11] Joshua C Magee, Louisa Bigelow, Samantha Dehaan, Brian S Mustanski. Sexual health information seeking online: a mixed-methods study among lesbian, gay, bisexual, and transgender young people. Health Education & Behavior. 2012, 39(3), p. 276-289.
[12] 小澤かおる. 性的少数者と図書館の重要性:情報保障はなぜ必要か. 現代の図書館. 2018, 56(4), p. 163-168.
[13] 小澤かおる. セクシュアル ・ マイノリティの問題と図書館への期待. カレントアウェアネス. 2005, 305, p.6-7.
[14] Diana Floegel, Kaitlin L. Costello. Entertainment media and the information practices of queer individuals. Library and Information Science Research. 2019, 41(1), p. 31-38.
[15] Aubri A. Drake, Arlene Bielefield. Equitable access: Information seeking behavior, information needs, and necessary library accommodations for transgender patrons. Library & Information Science Research, 2017, 39(3), p. 160-168.
[16] 東京新聞. "「禁書」が広がるアメリカ…LGBTQや人種問題の書籍が標的に 主導する「自由を求める母たち」とは". 2023. https://www.tokyo-np.co.jp/article/258316  ,(最終アクセス:2024-2-1).
[17] 2023年におけるアメリカの ”Book Bans” の状況は,こちらの ALAのWebサイト から確認することができます(最終アクセス:2024-2-1)。なお, ”Challenged books” とは個人やグループによって異議申し立てがなされた書籍のことを,”Banned books” とはその異議申し立てから審査を経て,実際に図書館から除書・除籍された書籍のことを指します。
[18] 日本の公立図書館における,セクシュアルマイノリティ(「LGBTQ」)関連書籍の所蔵実態について調査した研究が,前掲の [5] です。調査対象となった主要な「LGBTQ」関連書籍を1冊も所蔵していない図書館が複数存在することや,自著伝やコミックスなどの資料が所蔵されにくいといった実態が示されています。
[19] 前掲 [12] を参照。
[20] 日本図書館情報学会・用語辞典編集委員会編. 図書館情報学用語辞典 第5版. 丸善出版, 2020, 304p.
[21] 田中麻巳. 大学図書館における展示の実態と図書館員の認識. 大学と予感研究. 2014, 101, p. 83-92.
[22] 最新のガイドラインは こちら から確認できます(最終アクセス:2024-2-2)。なお,このガイドラインは国立大学では最も早く作成されたものであり,専門家や当事者の意見を積極的に取り入れているため,内容も非常に充実しています。詳しくは以下の資料をご参照ください。
  高屋敷(堀内)明由美, 河野禎之. 筑波大学における学生への配慮の取り組み紹介. 医学研究. 2023, 54(1), p.45-50.
[23] 筑波大学ジェンダー支援チーム. "2023年度「OUT IN JAPAN @ 筑波大学」開催のお知らせ". https://diversity.tsukuba.ac.jp/events/event/23outinjapan, (最終アクセス:2024-2-2).
[24] 前掲 [12] や [15] を参照。


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