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プール後の17アイスにワクワクしなくなったら終わり。

人は大人になるにつれ、変化していくものです。例えば私は、子供の頃だと食べられなかった雲丹が、今では大好物になりました。
そして、食べられない人を見かけたら、
「それはほんまに美味しい雲丹を食べたことがないからやで!早よ北海道行き!!」
とか言うようになってしまいました。
うっさいですね。


逆に子供の頃に大好きだったのは、セブンティーンアイスです。プールによく自販機が置いてあるあのアイス。皆さんも、大好きでしたよね!
私は、プールの昇段試験のご褒美が、セブンティーンアイスでした。合格発表後に両親からもらえるアイスを糧に、スイミングを頑張っていました。

さて先日、私はトライアスロン大会に向けて、市民プールでスイムの練習をしていました。シャワーを浴びて、帰ろうと思ったところ、出口付近に「アレ」がありました。
正方形だらけのあの自販機です。セブンティーンアイスです。
懐かしさのあまり、すぐさま購入のボタンを押してしまいました。

外に出て、暑い中アイスを食べ始めると、色んな思い出が蘇ってきました。
小学生で初めて男女で市民プールに遊びに行ってドキドキしたこと。友達同士でじゃんけんして、ワーワー言い合ったこと。コーンじゃなくてプラスチックの棒が刺さっているタイプのアイスがすぐ溶けて服がベトベトになったこと……。

今年、一番夏らしい15分間だったかもしれません。
暑い日差し、濡れた髪、蝉の鳴き声、子どもの泣き声、セブンティーンアイス……。
全てが心地よい時間でした。

ただ、そんな多幸感に包まれながらも、一抹の不安がよぎりました。
こんなに簡単にセブンティーンアイスを買えるようになってしまって、大丈夫だろうか?と。

あんなに欲しくてたまらなかったアイスが、今や抵抗なく気軽に買えている。とても幸せなことです。
しかし、こんなにハードルが下がってしまうと、この幸せにすぐ慣れてしまうのではないだろうか?と思ったのです。

一度慣れてしまったら、もう私はこのアイスでは感動できなくなってしまう。でも私は、生きている間、夏のプール後のセブンティーンアイスにワクワクできる人でいたい。

書きながら、過去に男性からお金をたくさん貢いでもらったという女性のエピソードを思い出しました。彼女はその後、愛とは「どれだけお金や時間をくれるか」が判断基準になってしまい、普通の恋愛ができなくなってしまった……みたいな話でした。

欲しいものは、急に手に入れすぎると、慣れから価値基準が変わってしまうのかもしれません。

だからこそ、揺るぎたくない部分、変化させたくない価値観、を日頃から棚卸しておかないと、思いました。note続けよう。

あと生きているうちは、セブンティーンアイスを買うのも、頑張った時だけのご褒美にします。

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夏の思い出

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