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年に1回会う友達とビアガーデン

年に1回会う友人がいる。

お互い誘われ待ちのタイプのため、頻繁に会うことはないのだが、大通り公園のビアガーデンだけは定例のイベントとなっている。夏になるとどちらからともなく「ビアガーデンが始まったよ」と連絡をし、お昼時に待ち合わせをして、何カ所か回って終了時間まで飲むのだ。


「はじめはどこがいいかなー」と待ち合わせ場所から大通り公園へ歩いて行く。最初に現れたブースを覗くとちょうど席が空いたところだった。これもご縁だと迷わず入る。何にしようかと話しながら、限定っぽいビール、普段見かけないビールを選ぶ。料理も楽しみたい、何がいいかなと何種類か選ぶ。
一年ぶりに会うこともあって話は尽きない。これおいしい、懐かしい話、あれも飲んでみたい、今の話、あれおいしそう、と止めどなく話しながら、気になったビールを制覇したところで、次のブースへ。


さて次のブース。飲むのにいい具合の時間になっていることもあり、さすがに混み合っている。空いている席はあるかとキョロキョロしていると「お二人さん!今ここ空くよ!」と、ちょうど席を立つところだったご夫婦に声をかけられる。「ありがとうございます!」とお礼を言いながら席に座る。またそこでも気になった種類のビールを飲みながら、食べたいものをつまみながらおしゃべりをする。どこのブースもスタッフさんがしっかりしていて気持ちよく、安心して飲めるので「スタッフの研修とかどうやってるんだろう」とか、「変なお客さんにも遭遇しないよね」と、関心するのも毎年のことである。


日も暮れてきたところで、最後のブースへ移動する。締めのブースは決めていて、ここのブースに終了時間までいることがお約束になっている。
なぜかこのブース、終了時間も近くなってくると、BGMに合わせて誰かが歌い始めるのだ。飲んでいる人たちの年代を狙い撃ちする選曲だからなのか、ほぼ毎年誰かが歌い始める。BGMがマツケンサンバⅡになり、その場で踊り始める人が現れ、「マツケンサンバ!」と大合唱が始まる。私も友人も「なつかしいー!」とケラケラ笑いながら合唱に混ざる。B'zのウルトラソウルが始まるともう会場のボルテージはMAXで大変である。誰が指示したわけでもないのに自然と皆でウルトラソウルっ!に合わせてジョッキを掲げる。そんな流れでいよいよ終了間際になると、締め用の専用ソングが流れ始めて、店員さんたちも出てきて踊り出す。曲が楽しく終わって、ブース全体が消灯する。拍手をして、解散。
この流れが楽しくて、最後はここ!とお決まりになっている。

「楽しかったね」「また来ようね」「私たちもっと頻繁に会ってもいいのにね」なんて話しながら帰るのもお決まりで、年に一回のこの感じが私たちにはちょうどよいと感じている。

#いい時間とお酒

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