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とびきりZENKAI陰キャ女子【マッチングアプリ失敗談(2)】

↓前回はこちら

【前回のあらすじ】

オッス、オラアルロン!彼女をつくりたくて、マッチングアプリを始めたんだぁ!
でも、知り合った女の子と電話で話したら、ええしょう(相性)が悪すぎて全然楽しくなかったぞ!おっでれぇたぁ~!

はたしてアルロンは、彼女をつくることが、あ、できるのか(CV:八奈見乗児)




マッチングアプリを始めて幾星霜。

ロケットスタート陽キャ女子に振り回された教訓を生かし、なるたけ物静かで大人しそうな女性にターゲットを絞ることにした。うん、明らかにそっちのタイプの方がいい。最初からそうしとけばよかった。

サクラ(と思しき女性)に引っかかったり引っかからなかったりしながら、暇を見つけては「いいね」をポチッ。昼休みに「いいね」をポチッ。仕事から帰ってきてから「いいね」をポチッ、ポチッ、ポチッ。

こんな感じでさらに時は経ち・・・



全然マッチングしないんだけど?



いや、マッチングしなさすぎだろ!「くそったれーーーーッ!!!!」と、心の中のベジータ様がご立腹されている。
あまりにもマッチングしないので、間違えて“マッチングしないアプリ”をインストールしたんじゃないか疑惑が浮上した。マッチングしないマッチングアプリなど必要ない!消えろ!

しかし、それは杞憂に終わり、またしても奇跡的に一人の女性とのマッチングに成功する。

彼女の名はヒトミちゃん(仮名)。年齢は忘れたけど確か年下で、職業は本当に忘れた。
この時点で結末はお察しだが、どうか読み続けていただきたい。

前回マッチングしたマヤちゃん(仮名)とは打って変わって、控えめで大人しい印象。悪く言えば地味であるが、派っ手派手のケッバケバよりは好みだ。彼女とは、きっと落ち着いた時間を過ごせるだろう。

数日のやりとりを経て、(会う前に電話などせず、)休日にお茶をすることにした。
お茶と言っても、和服を身にまとい、作法を遵守し、丁寧に抹茶を頂く方のそれではない。喫茶店かどこかでおしゃべりしましょう、ということだ。

約束は、日曜日の午後1時。その日もまた大敗に終わることなど露知らず、僕はわくわくしながら週末を待ちわびた。



日曜日がやってきた。

マッチングアプリで知り合った相手との初デート、楽しみじゃないわけがない。
胸がパチパチするほど元気玉が騒いでいる。オラ、わくわくすっぞ!

わくわくしすぎて、待ち合わせ場所に30分も早く着いてしまった。現在、午後12時30分。

午後12時40分。ヒトミちゃんはまだ来る様子がない。まぁ、僕が早すぎたんだし、気長に待とう。

午後12時50分。ヒトミちゃんはまだ来る様子がない。まぁ、僕が早すぎたんだし、気長に待とう。

午後1時。ヒトミちゃんはまだ来る様子がない。まぁ、僕が早すぎたんだし、気長に待とう。

午後1時30分。ヒトミちゃんはまだ来る様子がない。まぁ、僕が早すぎたんだし、気長に待

遅くない?


午後12時58分くらいで薄々感じてはいたが、全然来ないんだけど。初デートに遅刻するかね?
百歩譲って遅刻は仕方ないとしても、連絡の一つくらい入れてもいいと思うんだが。

そんなことを考えながらも、催促するのもなんだか気が引けた(重大な事情があるかもしれない)ので、引き続き待ち続けることにした。


午後2時を過ぎた頃。ようやくヒトミちゃんが姿を現した。よかった、事故とかじゃなくて。
そして、彼女は開口一番にこう言った。



「連絡してくれればよかったのに」



えっ(混乱)

えっえっえっ(混乱)

僕の知らぬ間に、遅刻時の第一声が「ごめんなさい」ではなくなっていた。
いやいやいやいや!謝れよ、まず!
しかも、遅刻の理由を聞くと「寝坊した」とのこと。はじめてですよ、このわたしをここまでコケにしたおバカさんは。

まぁまぁまぁ、連絡しなかった僕にも落ち度は微レ存なので、気を取り直してお店に行くとしよう。



新規オープンしたばかりのスタバに入る。実は、スタバはこのときが初めてだった。ここがスタバか。まあまあの店じゃないか。

飲み物を受け取り、席に着く。そして二人は取り留めもない話をした。

ところが、なかなか会話が弾まない。
それはアルロンのトーク力の乏しさもさることながら、ヒトミちゃんのネガティブパワーが強いことも一因だった。

たとえば、僕が最近買った折りたたみ自転車(命名「チャーリー」)の写真を見せたとき。
チャリのチャーリーは、鮮やかなオレンジ色をしている。僕は基本的に派手な色は好まないのだが、チャーリーのポップでキャッチーな愛くるしい姿に射止められ、我が家に招き入れることにした。

チャーリー(イメージ図)

見てください、このオレンジ色のボデェー!

そんなチャーリーとの出会いを語ると、彼女からこんな感想が。


「私だったらそんな派手な色は絶対に選ばないわ」


なぜそんな冷たい言い方をするのかね!
別にいいじゃん、僕の自転車の色が何だってさ。なのに、うちのチャーリーをけなすなんて。お前なんかチョコレートになっちゃえ!チャーリーだけに!

そう彼女は、こちらの言うことをことごとくネガティブに変換するのだ。僕がコミュ障なりにあれこれ考えて話しかけても、ちゃんと否定してくる。いちいちかんにさわるヤローだ!

そんなわけで、ヒトミちゃんもとい、とびきりZENKAI陰キャ女子 a.k.a 時間にルーズな謝らない族とは、これきりである。

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