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【シリコンバレー偵察】スタンフォードのハッカソンやネットワーキングイベントに参加してきた話


きっかけ

IT起業に興味ある友達と話していたところ、「せっかくだし世界のIT最高峰であるシリコンバレー見てこよう」という話になり、シリコンバレーに偵察&スタンフォードのハッカソンに参加する運びとなりました。以下、ハッカソンやネットワーキング・その他現地行ったときの学びなどについてざっくばらんに書きました。最後にアメリカにテック視察する際の有用情報などを軽くまとめておいたので、よければ見てみてください。

ハッカソン

概要

  • 参加したハッカソンのURL
    https://partiful.com/e/NsYXeDR8YUiR7pJS2FEY

  • ハッカソンはプログラミングやデザイン、ビジネスアイデアなどのスキルを持つ人々が集まり、限られた時間内で集中してプロジェクトを開発するイベントのこと

  • 主な参加者には、エンジニア、PM(仕事探し目的)、業界関係者、アーリーステージの起業家などがいる。

  • 今回のテーマはLLM×Legal Tech。ChatGPTを用いて、法曹界へ何かしらのイノベーションを起こすプロダクトを作れということ。ソリューションは最新の技術縛り。

気づき・学びなど

  • このハッカソン参加無料なのに、朝昼夜に無料のごはんがついてくる。こういうイベントを頻繁に漁って参加すれば、滞在費の高いベイエリアでもごはん代かなり浮かせることができそう。ただし、食事の内容としては甘いパンか、ピザ・パスタのみ 健康面では△

  • 現状の日本リーガルテック市場に関しては、LLMで代替できる業務領域がかなり多く存在はするもののが、現状は「契約書の代替・レビュー」「電子レビュー」に領域が限定されている印象。法曹界という大きい金が動く領域×自然言語を多用するのでGPTと相性良い×テックにうとく、ということで実はかなりチャンスなのではと思ったり。
    参考:https://www.sbbit.jp/article/cont1/36465#head2

  • 自分たちは、MA業務の労務デューデリジェンスに発生するデューデリジェンスの文章レビュー業務の代替プロダクトを作ってみた。

  • 実際の障壁として、Law業界はテキストや会話などにLLMは技術的にハマってはいるが、機密情報のセキュリティや、情報の確かさ(ハルシネーション)がある印象を受けた。(これらをクリアすれば大きな機会があると考えられる)

  • 感想として、ライトな仮説検証&プロダクト生成はもはや1日で可能であるということに驚いた。リサーチ~仮説検証~プロダクト作成のすべてのフェーズにGPTを活用できるおかげでAI×SaaSの検証サイクル期間が超絶に短くなっている。そもそもプロダクトにする前にChatGPTの画面で機能を見せて、「これ使いますか」「どのように使いますか」とか聞けるようになればそれだけである程度気軽に仮説検証サイクル回せる。会話ベースでユーザーインタビューするのでは無く、早い段階・初期からプロダクトのモックベースでユーザーインタビューするのがLLMが出てきたことによる変化(利用イメージがつきやすく適切なFBがもらえるはず)

  • とはいいつつ業務プロセスの完全な代替になることはなく、文章の短縮(最終的なチェックは人間に任せる)or添削、といったユースケースが多かった。

  • 基本的に法曹界に限らず、ホワイトカラーにおける「ジュニア業務の代替」が現在のChatGPTの価値という印象

  • ガッツがある人が、スタンフォードや付近の大学でCSの大学生をしつつ、こういうイベントによく出没している印象。日本人も何人かいた。

  • 生成AIを使ったプロダクトは大きな技術的な差別化は見られない。基本的に「課題に妙さがあるか」「解決策に妙さがあるか」「UIがイケてるか」「技術のトレンドを抑えているか」などの観点などで評価されていた印象。ハッカソンではこれで終わりだが、実際だとあとマーケティングおよび継続的な差別化ができるかどうかがポイントになるのかという

  • 生成AIのハッカソン開催の主催が情報学部ではなく、ロースクールであるところはさすがアメリカといったところ。垣根を超えた動きが推奨される。

  • 最新技術動向を(コーディングできるかは別として)非技術バックグラウンドの人間も把握しているのが流石シリコンバレー

ネットワーキングイベント

概要

学び・気づき

  • 使われる英語は難しくない。中学校レベルか。Hi! Nice meeting you. I'm 〇〇, What do you do?から会話が始まる。

  • 意外と立っているだけでも色々な人からお話はかかる。サンフラはアジア人が多いため、観光客扱いを受けることもないので余計な気遣いもされない。

  • 会社名とか卒業大学とか興味持たれない。日本人ならなおさら。

  • 自分の面白さを伝えるのに使える時間としては10秒程しかない印象。その間に自分のプロダクトのデモをスマホで見せられたら強い。

  • 自己紹介したおわりにLinkedin交換するというのがよくある流れ。ただし有効なつながり(興味持ってもらう)には良いプロダクトが必須。逆にプロダクトがない限り興味を持たれることは基本的にない

  • Linkedinでアピールできる何か(プロダクトのURLが望ましい)を持っているのが重要だというふうに思われる。

テックハウス訪問

  • ベイエリアで若くしてアメリカでの起業にチャレンジする日本人向けのシェアハウスでTech house

  • テックハウスで実際に活躍している起業家さんにお話を聞く機会をいただけた。(大変ありがたい…!)

  • シリコンバレーのよさは「ニュートラルゆえグローバライズしやすい」でありバッドは「その分先鋭化・競争への執念・勝利が必要」であるということ。

  • ちなみにこっちの商流としては、「ITコンサル」や「受託」というのがそもそもない。予算の優先順位が受託よりMAらしい。基本的に全部インハウス。

  • 全米で勝負している日本人は100人ほど、SFまわりで30人ほどいるらしい。

その他の学びなど

  • AIに関しては、情報産業という業界の構造上、どうしても言語によるビハインドはうまれやすいのをしみじみと感じさせられた。日本の高校は非常に高いレベルの数学力を有しているにもかかわらず、世界にITで後塵を拝すのは非常にもったいないと感じる。

  • 日本のエンジニアはレベルとしては決して低くないが、環境や、商流の構造(多層構造になっているがゆえ)成長環境も△、給料も△となっている。全員アメリカい行けるなら行ったほうがよいとまで思った。エンジニア/データサイエンティストとして食っていくorベッティングしていくのであれば、必ずアメリカに身を置いて先端に触れたほうがいい。

  • 生成AIは結局「開発ができる人」を「さらに強化する」ことはあっても、「開発ができない人」を「開発できるようにする」ことには貢献してくれない。(多分それが達成されるのは10年以後?)それゆえ、このフィールドにベッティング&事業構築したいのであれば最低限開発できるようになっておく必要がめちゃめちゃある。

  • 水が500円、まずい飯が3000円する。日本は衣食住クオリティ神なので、日本で生活しながらアメリカの環境で仕事=外貨を稼ぐという作戦に張っていきたい。

  • 昔の動画と比べると明らかに人通りが少なく、道行く人の5人に1人は虚空に語りかけている。治安はハッキリ言って悪い。東南アジア並みかそれ以下。

アメリカにテック視察用の有用情報等

以上、こんな感じでまとめてみました!もし何かしらお役に立つ情報などありましたらいいねやフォローしてくれると助かります(^^)

ちなみにデータ分析系・受託開発系でお役に立てることがあれば以下のリンクよりご連絡ください。


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