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今まで一番印象に残っている先生

ひろくんとの会話で思い出した先生


20代のひろくんとお話をする機会があった。

都会の子ではないので、素朴でぼーっとしている。
そこが癒し系の彼の良いところだ。

「りずさんは今までで一番印象に残ってる先生っている?」

この質問を受けてわたしは少し考えた。

即答できなかったので、すかさず「ひろくんはいる?」
と切り返したのだった。

「音楽の先生でね、今で言うと小芝風花似の先生がいて
 憧れたよ」

さすがにキレイとかカワイイ先生は、印象に残るのだろう。
美人ってやっぱり得だなぁと思った。

「音楽の授業は、さっぱり分からなくて面白くなかったけど
 先生を見れるだけで楽しかったスよ」

「年上の女性に憧れる男の子って多いよね。甘えん坊なの
 かもね」

そんな他愛もないことを、いろいろ話しているうちに・・・

あ・・そういえば・・と思いだした。

 「ひろくん わたしも音楽の先生ですごい人がいたわー」

 「最初の授業でいきなり挨拶の前にピアノの前に座ってさぁ
  イタリア語でカンツォーネを歌い出したんだよね!
  男の先生だったわ・・・
  イケメンではないけど、パーマのかかった少し長めの髪でね
  イタリアンな雰囲気がある先生だったよ」

 「へぇー そんな先生がいたのかぁー 最初にカマしたね」

クラスのみんなはカマされて,衝撃であっけにとられていた。

楽しくなった音楽の授業

最初の自己紹介の前にカマされたクラスのみんなは・・

先生のことが大好きになり授業が楽しくなったのだ。

「そのカンツォーネの曲は何だったんですか?」

「イタリア民謡の『マンマ』っていう歌だよ。
 マンマは、お母さんの意味だってさ」

先生は、歌をカマしたあと黒板に歌詞を書いてくれた。
イタリア語で書いても分からないからカタカナで・・

みんなで何度も歌い込んだので今でも歌詞を憶えている

音楽の授業は楽器や声楽をしていない人には苦痛だろう。
つまらない授業が多くて、嫌いになる子が多かった。

先生は少しでも音楽を好きになって欲しかったらしい。

教科書通りの授業を極力避けて工夫をしていたと思う。

まれに見る良い先生だったと懐かしい授業を思い出した。

今でもたまに口ずさむ思い出のカンツォーネだ

「マンマ ソン タント フェリーチェ ♬・・」








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