『アルファロメオ』の誘惑
峠(とうげ)
市街地に出るまでに
峠を必ず通る。
信号のない道を
走ろうと思えば
もうひとつ
峠道がある。
田舎によくある
農免道路というやつだ。
道のアップダウンが
とても激しく
くねくねと
曲がった道が
つづいている。
慣れない人には
うまく走れない道だ。
田舎に来てから
免許を取り
毎日
峠道を走るおかげで
運転は
めきめき上達した。
峠道には
信号がまったくない。
車も
まったくいなくて
貸し切り状態で
走れることもある。
練習には
もってこいという
状態になる。
雪の日の峠は
ものすごく怖い。
制御不能になったら
もうどうしようもない。
何キロで
走れるかを
見極めながら
走ることになる。
大きな声では言えないが
広島県の
田舎の方は
平均時速が
80キロがふつうなのだ。
60キロで走行していて
追い抜かれたことがある。
どこに行くにも
走行距離がながいので
ゆっくり走っていると
なかなか到着しない。
知らず知らずのうちに
スピード慣れしてしまった。
他府県に行ったときには
遅くて驚くが
それがホントはふつうなのだ。
田舎では
ねずみ捕り(スピード違反取締)
をしている時もあるが
大体どこでやっているかは
把握してあるので
つかまったことはない(笑)
最近は
さすがに事故が怖いので
60キロから70キロぐらいで
走るようにしている。
高齢者ドラーバーが
増えているので
気をつけている。
時おり
あり得ないようなことを
しでかしてくれるので
これじゃあ
命がいくつあっても
足りないよね‥と思う。
アルファロメオの瞳
ある日のこと
わたしは峠を走っていた。
その日は
あまり飛ばさず
60キロぐらいで
流していた。
のんびり
峠道を楽しんでいると
急に
ミラーに
悩ましい目つきの
🚙クルマが映ったのだ。
アルファロメオだった。
田舎では
めずらしいかもだ。
近所で
乗っている人はいない。
外から
来た人かもしれない。
近くに
人気の古民家を改造した
お蕎麦屋さんがあるので
そこに来た人かもしれない
…と思った。
わたしが
ゆっくり目に
走っているので
車間が
少し詰まった。
「しかたがないなあ」
わたしは
ギアを一つ下げて
加速していった。
ミラーで
女だと分かったのか
なめられているようだ。
加速した車を
後続車は
必ず
追いかけてくる。
女だと思ったら
思い切り
詰めてくるに違いない。
わたしは
いつも慣れている峠なので
すべて
コーナーの角度さえも
憶えている。
結構
アクセルを踏んだ。
アルファロメオは
まあまあついてきたが
2つある
ヘアピンコーナーで
車間が離れた。
あまり
メンツをつぶしては
申し訳ないので(笑)
ハザードを点けて
パーキングに停まった。
アルファロメオは
先に出た。
そこで今度は
わたしが
追いかける番だ(笑)
勝手知ったる峠
簡単に追いついてしまった。
一応
車間距離をあけて
ついていった。
峠が
やっと終わって
家から
2つ目の信号で止まった。
前の
アルファロメオの主は
若い男の子だった。
「やっぱり町のひとか・・」
思いがけずも彼は
信号で止まっている時に
親指を上げて
「いいね」を
してくれた。
わたしの走りを
ほめてくれたのか・・
それとも
楽しかったのか・・
わからないけれど。
アルファロメオの
ジュリアという車だった。
都会の人にしか
買えない価格帯だ。
600万から700万ぐらいだ。
アルファロメオは
スピードを出すと
エンジン音が良くて
高揚するらしい。
欲しいけれど
高すぎてとても買えない。
それに
車格が大きすぎて
重たくて
軽快には走らない。
あこがれのまま
眺めることにしよう。
それにしても
アルファロメオの
まなざしは
悩ましい。
・・・・・・・・・・・・・・
おまけ
アルファロメオのことで
面白い笑い話がある。
クルマ友だちの話だ。
友だちは
クルマなかまと
ツーリングに行き
田舎の温泉に
宿泊することになった。
長距離を走ったので
みんなで
疲れて夕方に宿に着くと
よく入り口に
○○御一行様と書いてあるのだが
なんとそこには
「アロハロメオクラブ御一行様」と
書いてあったのだそうだ。
みんなで
大爆笑になり
今なお
語り継がれている
笑い話だ。
田舎の人は
輸入車を
あまり知らない。
アルファロメオの
存在を
知らない人も。
仕方がないけど
可笑しくて
笑ってしまった。
・・・・・・・・・・・
きょうも
充実した一日で
ありますように!
元気一杯がんばりまーす!
追記😊
わたしは
走り屋ではありません。
誤解のないように(笑)
朝晩の峠道を
何気なく走らず
まじめに
日々、練習に
取り組んできた成果が
出ているだけです。
近所の峠を
攻略できたので
応用がききます。
どこに行っても
難なく
走れるように
なりました
ただそれだけです✨
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