アルティメットコロシアム環境考察

■前置き

RAGEに備えたローテーション環境研究の備忘録。
主に採用カード選択についての私見を徒然と綴っていきます。

最初は全デッキについて書く気満々だったものの時間が足らず断念。
このままだとお蔵入りになりそうなので清書したところから順次公開。
来週の水曜日あたりに完成の目安でこつこつと。
(1/20追記)やることができて忙しくなってしまったため、更新断念。

環境のイメージは、
S リノエルフ、式神ウィッチ、妖怪ネクロ
A アマツエルフ、リオードロイヤル、進化ロイヤル、自然ドラゴン、
B 密林エルフ、自然ロイヤル、自然ウィッチ、自然ビショップ、エイラビショップ、アグロヴァンプ、カルラネメシス


■式神ウィッチ

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(出典:プロリーグ第14節)

現代に蘇ったドロシーウィッチこと式神ウィッチ。
従来のスペルウィッチと比較すると、2コストの呪文が豊富で手札事故を起こしづらい。
スペルブーストでコストが減る側も手頃なコストで盤面を触れるものが揃っており、横並べを返せず押し切られるお馴染みの弱点が克服されている。

主な戦略は三つ。
《クラーク》と《狂信者》を軸とした主に先手で活躍する「バーンプラン」
《クオン》連打で相手の処理札の枯渇を狙う後手で便利な「制圧プラン」
環境のほぼ全てのデッキを有無を言わさず粉砕する「6ターン目クオン」

■長所
・5ターン目全処理多面展開からの6ターン目クオンの環境最強の押しつけ
・同じ役割のカードが複数搭載されているため安定性が高い
・準備に盤面が必要ないので妨害の影響を受け辛い

■短所
・序盤の盤面処理が苦手であり、対アグロと後手に不安がある

■固定枠

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《クオン》は環境が高速化したら減量するかも?

■変動枠

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・《マナリアの偉大なる研究》

増やすことが多いのは、
狂信者>キョウカ>クオン・カオスウィザード・クラーク>その他。

小回りの効く打点になる《狂信者》が最優先
序盤の連打が手堅く、手札に残ってもUBで出番がある《キョウカ》が次点。
以下条件つきで、先手二ターン目の《ウィザード》、回復が薄いデッキ相手に《クラーク》、それっぽい対象がない時に《クオン》を選択。
式神トリオは総じてダブつきやすいので増やす時は慎重に。
《クオン》を引けない時の《狂信者》増量と消耗戦での《クオン》増量はどちらも勝利貢献度が高いため三枚入れて損はない。ただし序盤の守りが弱い一因でもあるため、序盤の守り札に枠を譲って二枚に減らすのもまた理。

・《クラシカルソーサラー》《鬼呼びの導師》《炎の握撃》

《ソーサラー》は単体カードパワーに難があり、
《導師》と《握撃》は役割が被っており、全力投入すると除去が過剰気味。

《握撃》は『リノセウスエルフ』や『リオードロイヤル』相手に死に札となる危険性も抱えているため、単純に除去を減らすならこちらから。
ただし、《双刃の魔剣士》を採用するなどして「バーンプラン」に傾けた構築をとる場合には除去札として中途半端な《導師》の減量も視野に入る。

《ソーサラー》はデッキの隠れたキーパーツで、守護を複数用意して裏に《狂信者》や《進化キョウカ》を隠す動きが強力。序盤に使わなかった《式神の使役》は彼女とセットで使うために積極的に温存したい。
ただし《クオン》登場までゲームが進むと急速に役割を失うカードなので枚数を削りやすい部分であることは間違いない。

・《ウィズダム・コア》

「6ターン目クオン」のキーカードの一枚だが、アグロ相手に後手で設置する暇があまりないことと、手札にダブった時のもっさり感が欠点。
《マナリアの叡智》があれば後者の問題は多少軽減できるため、フル投入する場合には是非とも併用したい。

・《マジックミサイル》

ほんのりスペルブーストに貢献する。《雪女》《火車》《ヘリオ》キラー。
なんとなくリーサルに貢献している気がする。伝統のスペブサポート。
とりあえず役に立っているので使い続けているものの、手札補充もスペルブーストの種も足りている状態なので必然性は特にない。序盤重視の《ゴーレムの錬成》や除去として信頼のおける《ウインドブラスト》など役割のはっきりしたカードに差し替えるのもありかも?


■ベンチ枠

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・《マナリアの叡智》

先手における最高峰のスペルブーストサポート。
除去枠としてカウントできるのも嬉しく、《クラーク》をフォロワーにぶつけたくないデッキなので貢献は大きい。
手札に複数被っても問題ないカードなので三枚推奨だが、後手時の力不足は否めないため枚数を削るのも選択肢。ただし先手の取りこぼしを減らす方が総合的な勝率は上がる印象なので薦めはしない。

・《ゴーレムの錬成》

先手は2点火力、後手はなけなしのアグロ耐性と手堅い。
同型のライフの削り合いで差がつく部分なのも高評価。
ただし手札補充がないと手札切れがマッハで、中盤以降の役割も皆無。
複数手札に溜まると明確に敗因になるため採用するにしても1~2枚。

・《ウインドブラスト》

なけなしのアグロ耐性枠第二号。
中盤以降の除去は有り余っているが、苦手な後手の序盤を補強できるカードとして価値がある。
先手5ターン目の《キョウカ》のお供としても手堅いため、1~2枚お守りとして採用するのは大いにあり。

・《天外の華・エレノア》《蒼の反逆者・テトラ》

スキン欲しかった進化コンビ。
相手の先手アグロプランに対して《キョウカ》を引けないと詰む展開は頻繁に発生するため後手の補強として有力な枠。
ネクロマンサーの《酒吞童子》と《セレス》を中心に《テトラ》の5/6ボディは処理されやすい環境なので小回りの効く《エレノア》が無難か。
《ペインレスサムライ》や《セレス》など火力呪文の的も多い。
ただしエルフに対しては《テトラ》のサイズ押しつけがかなり有効なので構成次第では再検討の余地あり。

・《双刃の魔剣士》《フレイムデストロイヤー》

《魔剣士》は《狂信者》のお供として優秀なものの、スペルブーストを稼げず、打点も中途半端なので《クオン》との相性はいま一つ。
《デストロイヤー》は同型で《クオン》の横に並べたら勝ちそうな見た目をしているが、序盤に引かないと間に合わず序盤に引くと手札圧迫が厳しい。
両者ともに手札事故の誘発要因となりやすい印象を受けた。

・《両雄激突》

まとまったダメージを出したいネクロマンサーやエルフ相手に嬉しい一枚。
ネクロマンサー相手は《酒吞童子》や《セレス》に強いのもグッド。
ただし元より中盤の除去は過剰気味で、状況を選ぶこのカードは手札事故を招きやすい。複数引いた時のリスクを考えると入れても一枚。

・《究極錬成》

《クオン》を如何にして早く出すかがコンセプトの一つである以上、スペルブーストを溜める効率が悪い呪文は厳しい。追加のフィニッシャーの用意は《マナリアの偉大なる研究》で事足りていて、横並べも式神軍団で十分。

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《ゴーレムの錬成》と相性が良く、「バーンプラン」と「制圧プラン」を両立できるカードではあるため、『コントロールエルフ』のような「制圧プラン」が有効な相手が増えた場合には、序盤から積極的に盤面を作る形も面白いかもしれない。

・《カースエンチャンター》《真実の掟》

五ターン目は相手の盤面を空にしなければいけないターンなので、負けている場で出せない五コストは危険。盤面に出すことすらできない呪文は尚更。手札補充は《コア》と《カオスウィザード》で十分な印象。

・《猫耳の魔法使いキャル》

ネクロマンサー・エルフ・同型で強いタイミングがあるカード。
「制圧プラン」時にカードパワーが沁みる場面はあるものの、「バーンプラン」と「6ターン目クオン」により、特殊なデッキともやり合える速度がデッキの強みの一つなので、呪文と相反するカードはできるだけ避けたい。
それらのデッキに常に強いカードであれば採用するべきだが、相手が速度を重視するプランを選択した時には特に強くない印象を受けた。
(1/18追記:エルフのさらなる流行を受けて採用がトレンドになった。使わない対戦では《マナリアの叡智》で送ればいいのは事実なので、負けが許されないRAGEでは安定性は大事だが厳しいマッチアップを減らす方がもっと大事なので、エルフへの勝率を上げるためには採用するべきかもしれない。)

・《マシンエンジェル》

ネクロマンサーを中心に体力1のフォロワーをそこそこ見かける環境だが、同型の《マジックミサイル》や1/3式神、ネクロマンサーの《トート》などの裏目もあるため安定して機能する《ゴーレムの錬成》を優先したい。
両方入れる形は中盤以降の弱さが顕著だったのでオススメできない。

・《巫術の門弟》

守護があっさり剥がされながら疾走が飛んでくる環境なので、長所を活かしづらいのが辛い。最低限の守護は《クラシカルソーサラー》と《クオン》で確保できている。一ターン目以外はPP効率もイマイチなのもネック。

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・《フロートボードマーセナリー》(1/20追記)

2ターン目にプレイできると《コア》に繋がり、「6ターン目クオン」はもちろん、5ターン目の大量展開にも貢献する。1/2というサイズもネクロマンサー相手に有効にはたらくため感触は良好。3ターン目以降に引くとお邪魔虫なので《マナリアの叡智》との併用は必須。ウィッチを狙い撃ちするデッキが増えて、序盤の盤面処理と「6ターン目クオン」の価値がさらに上がってきている風潮に適応している一枚。

■マリガン

・先手時

《知恵の光》(最優先)
《ウィズダム・コア》(最優先)
《未知の求道者・クラーク》(最優先)
《カオスウィザード》(最優先)
《マナリアの叡智》(クラークと被ったら戻す)

《真実の狂信者》(カオスウィザード以外の上段のカードとセットで)
《陰陽の開祖・クオン》(カオスウィザード以外の上段のカードとセット)
《鬼呼びの導師》(カオスウィザード以外の上段のカードとセットで)

《マジック・ミサイル》(対ネクロマンサーで)
《マナリアの偉大なる研究》(カオスウィザードor狂信者とセットで)

全て1枚のみキープ。
最優先は序盤の円滑なスペルブーストで、手札切れのケアがそれに準じて、余裕がある場合のブースト先の準備へと続く。
《キョウカ》含む低コストフォロワーは手札補充とセットであればキープして、そうでない場合は手札切れの危険性が高まるため戻した方がいい印象。
《狂信者》は「6ターン目クオン」に貢献こそしないが、《マナリアの偉大なる研究》のバリューを引き上げ、「バーンプラン」に必要不可欠なので積極的にキープしたい。前期の自然ビショップの《アニエス》のイメージ。
《知恵の光》は二枚被りの懸念や後から引いた方が嬉しいこともあることを考えて戻すことを試してもみましたが、よく分からなかったので今は一枚は必ずキープしています。プレイされて嫌でプレイするとハッピーなカードはキープし得!


・後手時(エルフ・ウィッチ・ドラゴンなど全力クオン意識)

《小さな優等生・キョウカ》(最優先)
《天外の華・エレノア》(最優先)
《知恵の光》(最優先)
《ウィズダム・コア》(最優先)

《陰陽の開祖・クオン》
《式神の使役》
《ゴーレムの錬成》(対ドラゴン以外で)

《カオスウィザード》(上のカードとセットで)

《クラシカルソーサラー》(最上段のカードとセットで)
《鬼呼びの導師》(最上段のカードとセットで)
《炎の握撃》(最上段のカードとセットで)

「6ターン目クオン」に全力を傾ける
手札の多さに甘えることができるので普通のスペルブーストカードをキープするよりも、《キョウカ》《コア》の捜索を優先したい。
それはそれとしてアグロ相手でなくとも序盤にライフを削られ過ぎるとまずいので数少ない2コストフォロワーはだいたいキープ。
遭遇率が低いので上の表からは外したが、ネメシス相手は三ターン目の《重力の柔術師》を牽制するために、《未知の求道者・クラーク》か《マナリアの叡智》をキープして2ターン目に準備したい。
同じくビショップに対しても守護の裏の《ゴールデンイーグル》や《ミルフィ》、《クルト》を倒すために除去呪文をキープするのが無難。

・後手時(ロイヤル・ネクロマンサー・ヴァンパイアなど対アグロ意識)

《小さな優等生・キョウカ》(最優先)
《天外の華・エレノア》(最優先)
《知恵の光》(最優先)
《ゴーレムの錬成》(対ドラゴン以外で)
《式神の使役》(条件あるかも?)

《ウィズダム・コア》(上段のカードとセットで)
《陰陽の開祖・クオン》(上段のカードとセットで)
《カオスウィザード》(上段のカードとセットで)
《クラシカルソーサラー》(上段のカードとセットで)
《鬼呼びの導師》(上段のカードとセットで)
《炎の握撃》(上段のカードとセットで)

《マジック・ミサイル》(ネクロマンサー相手に)
《ウインドブラスト》(知恵の光とセットで)

対アグロカードを引かないとなすすべなく死ぬので甘えずに交換。
それ以外は全力クオンとほぼ同じ。
《式神の使役》は相手の動き次第でそれなりに活躍するものの、単独では守る力が足りずに押し切られることも多いのでセットキープな可能性あり。


■各種マッチアップ

・同型

きちんと「6ターン目クオン」を決められるか選手権。
お互いに回ると《クオン》を出し合って盤面処理しながらライフ削り合う展開になるので、相手の《クオン》を処理しつつ打点に貢献できる《導師》が重要。《クオン》の横に沿える形を意識して温存すると有利を作りやすい。
同じく《クオン》を綺麗に対処できる《握撃》もキーカードであるため、同型を強く見るのであればこれら二種の除去札は全力で採用したい。
先手の場合には「バーンプラン」が成就することも多いため、《クラーク》や《狂信者》は緊急時以外は盤面処理に使わないのが無難。

・妖怪ネクロ


ギンセツもアグロプランも両方厳しく不利。
序盤のアグロを凌げれば、《酒吞童子》+《セレス》+《ギンセツ》を決められなければなかなか負けないため、積極的な横並べで相手が《酒吞童子》や《セレス》のプレイを躊躇するような形を作りたい。
最強1コストの《ミヤコ》や安定してライフを削れる《ヘリオ》が強く、相手先手のアグロに対しては《キョウカ》を引けていないと詰むことが多いため、マリガンは《クオン》や《コア》を戻してでもアグロ対策を探したい。
先手5ターン目の《クラシカルソーサラー》がよく刺さり、先手「6ターン目クオン」は概ね勝てるため、先手はやや有利で後手は不利。

・ 自然リノエルフ

手札要求が厳しく微不利。
長期戦で二ターンで削りきろうとしても《プライマルギガント》と《コッコロ》の回復が待ち受けている上に、《リノセウス》とUBコンビの時間制限があるため、短期決戦が吉。
全力「6ターン目クオン」のマリガンで高速で手札を整え、5、6、7ターン目に全力で横並べして相手の全体除去が追いつかないことを祈ろう。
相手視点で《メイ》や《アイリーネ》による処理が一手間かかる体力5のフォロワーがいると《アリアの旋風》を使いたくなるので、進化《キョウカ》や《狂信者》を使ってうまく誘い出せると後発の《クオン》による押し切りが成功しやすい。
よほど使いこんでいないと最適な盤面処理の選択が難しく、自滅しやすいデッキでもあるので、横並べでがんがんプレッシャーをかけましょう。

・他のだいたいのデッキ

全力「6ターン目クオン」で粉砕しましょう。


■妖怪ネクロ

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ヘクターネクロやアーカスネクロを踏襲するいつもミッドレンジネクロ枠。
《永遠の花嫁・セレス》と《大妖狐・ギンセツ》による攻防一体の押しつけが最大の魅力で、防御力と安定性に優れている負けづらい構成がRAGEの長丁場にはありがたい。

基本的に狙う戦略はただ一つ。
《セレス》の呪文を使って展開力で圧倒する「制圧プラン」のみ。

式神ウィッチや潜伏ロイヤルといった序盤の盤面処理が不得意なデッキ相手は《ミヤコ》や《ヘリオ》を軸とした「アグロプラン」も有効だが、リソースが無限にあるデッキではないため、並以上の防御力があるデッキ相手にアグロ戦略で挑むと後半の選択肢不足で返り討ちに合いやすいので注意。
《セレス》と、彼女の呪文から早期に登場する《ギンセツ》がデッキの強みなので、序盤でしっかり彼女たちを手札に揃えることが重要なポイントだ。

■長所
攻防一体のギンセツによる強烈な押しつけとダメージレース否定
手札を整えるカードが優秀で長期戦に耐性があり、安定性も高い
童子の継続的な疾走供給によりライフを削っていくのが簡単

■短所
セレスを序盤にプレイできないとデッキパワーがガクンと落ちる
潜伏を触れないため、対ロイヤルに難がある
リノエルフに大幅不利

■固定枠

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■変動枠

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・《スカルクレイン》

すっかり妖怪に馴染んだネイチャーボーンバード。
《百鬼夜行》と抜群の相性を誇るがそれだけでは不足気味。
《グール》や《ギルト》を採用する際はフル採用も選択肢に入るが、そうではない場合は式神ウィッチの《ゴーレムの錬成》のようなものなので枚数を抑えるのが無難。

・《グール》

《セレス》を使う以上は是非とも6ターン目までに手札を9枚に増やしたいため、序盤から使える手札補充は大きい。また《酒呑童子》《セレス》《ギンセツ》と引き込まなくてはいけないパーツが多いデッキなので手札補充は多くて困ることはない。《百鬼夜行》の弾にもできる点も評価が高く、従来よりも3枚搭載のデメリットが軽減されている。

・《禁絶の腕・ニコラ》

長期戦で輝く男。各ターン一体の疾走以外でダメージを出すのが難しいデッキなので直接火力は魅力的。《セレス》の呪文から雑に出したり、例のごとく《百鬼夜行》の弾にしたりと邪魔にならないため、最低一枚は入れたい
複数引くと途端に手札を圧迫するため三枚採用はやや危険だが、リノエルフと式神ウィッチの両方に有効なカードなので二枚採用は十分に視野に入る。

・《魔拳法・ソーラ》

《セレス》の前後を埋めたり、相手の守護裏のフォロワーを打ち取ったりが主な役割。このカードがないと横並べの処理能力に欠けて、中盤戦で押し切られやすいため是非とも複数採用したい。
ただし《レジェンダリースケルトン》と《酒吞童子》にネクロマンスを充てたいデッキなので墓地を使ってしまうのは大きな減点対象。複数引くと価値が落ちる上に《百鬼夜行》で処理できないカードなので枚数を抑えるのが無難。しかし必須となるタイミングは多いため覚悟の3枚も一つの選択肢。

・《トート》

ただの潤滑油。各種キーカードを引かねば始まらず、《セレス》のために手札枚数を維持したく、先手4ターン目のアクションがもう少し欲しいなどの願望をほんのり叶えて、《百鬼夜行》の弾にもなる優秀カード。
必須枠ではないが手堅く働き、性質上邪魔になることもないので三枚採用したい。一見インクの染みに見える追加能力もリノエルフや同系においてはポイントの一つとなるため、長期戦が予想される時はうかつに切りすぎないように。

・《雪女》

便利なものの三枚必須かと問われると首を傾げる御方。押している時には8/6/5除去疾走強すぎ!となるものの、押されている時には色々と中途半端。しかし《セレス》の隙を埋めるカードは枚数あって困ることなく、盤面ロックできるカードはだいたい強いゲームなので概ね三枚入れて問題なし。

・《レジェンダリースケルトン》

三枚必須ではない気がするカードその2。《雪女》同様に《セレス》との相性がいいのでフル採用したくなるものの、手札に複数集まった時の使いづらさが気になる。特に序盤に《酒吞童子》を進化できなかった時に顕著にあらわれる。他に削る枠が見つからない時には削ることも視野に。

・《不可侵の死霊・ヘリオ》

「アグロプラン」の屋台骨。
しかしコストの重さゆえに手札補充とタイミングが競合して、息切れの遠因になりやすいのが困りもの。式神ウィッチに強く、「アグロプラン」で有用、同型に弱く、「制圧プラン」で不要なパーツなのでどこを重く見るか。
ゲーム中に複数プレイしてダメージを積み重ねることで勝ちに繋がるタイプのカードなので、1枚刺しの意味は薄いことに注意。

・《悪意の憑依》

安心と信頼の優秀除去だがデッキとの相性は微妙。
効果が小さく、Tier1に有効なデッキが少なく、序盤にライフを多少削られても《セレス》で帳消しにできるため、総じて役割が薄い。
ただし序盤に強い盤面を押しつけられた時に跳ね返す手段が乏しいのが式神ウィッチと妖怪ネクロの共通の弱点であるため、相手が弱点を突いてくることを考えなら保険をかけておくのも悪くない。
《グール》や《ギルト》と併用すると色々と誤魔化せて良い。
《セレス》の呪文の補助としてもカウントできたりと手堅い雰囲気はあるものの、現環境で最も重要な式神ウィッチの盤面を返すには力不足なので信用しすぎないように。

■ベンチ枠

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・《シヴァ》

貴重な大型守護。がっぷり四つで戦う際には有用なカードだが、式神ウィッチが環境を高速化している関係で有効な相手が少ないのがネック。嵌まったらラッキーの一枚刺しはアリだが、デッキの核であるセレスとの相性がいま一つなこともありオススメできない。

・《秀才の死神・ミーノ》

手札切れがマッハになる御方。
心の目で見ると《ヘリオ》と似た打点を出せるし、補助に《グール》を添えれば《ミヤコ》の二枠目として「アグロプラン」を強化できる雰囲気がある。しかしそこまでしなくとも肝心の式神ウィッチ相手にアグロプランは現実的に成立する上に、《式神の使役》や《マジックミサイル》などであっさり対処されると手札の消耗の激しさがネックとなり逆に敗因になるため、今一つな感触だった。弱いカードが入っていないことが妖怪ネクロのミッドレンジとしての強みの一つであるため、脆いカードは×。

・《ソードエンジェル・エフェメラ》

《セレス》の呪文からの一挙展開に参加できない2コストの優先度は低い。
体力1が弱点になりやすい環境であることも逆風。

・《アポロン》

バイビーっす。採用すると心理的にマリガンで2コストを戻して強気にキーカードを探しやすくなるのが◎。「制圧プラン」に寄せるなら悪くない。

・《スペクター》

《酒吞童子》が着地した後の札は足りているため、《酒吞童子》を前提とするカードを増やすのは危険。必殺は二枠あれば十分。

・《座敷童》

かわいい。式神をいじめたり、《ヘリオ》を食したりといい仕事はするが、墓地の消費と見合うかと考えると疑問。継続的なアタッカーとしては頼もしいので「アグロプラン」に寄せた構成であればあるいは。同型で強いのは大きなプラス要素。

・《マミーコック》

《セレス》の呪文でコストを下げると優秀なライフ回復に化ける。ただし《セレス》を引けない展開では途端にお荷物になるのが大きな欠点。

・《イグゾストソード・ギルト》

《グール》と比較すると《セレス》と《百鬼夜行》との相性が悪いのが厳しい。特に後者との相性の悪さが厳しく、デッキに複数搭載しづらい。

・《ソウルテイカー・ララ》《昏く淀む者・タルタロス》

《タルタロス》は同型で強そうな気配はあるものの、ネクロマンスを溜めるのが大変で構成が歪みがち。別の形として正解があるかもしれないが、妖怪ネクロに入れたいカードではなかった。
《ララ》は《ギンセツ》を中心に能力の対象が多く、《百鬼夜行》や《グール》で能動的に発動できるのは悪くない。しかし先手4ターン目以外に都合のいいタイミングがなく、《セレス》を引けていないと中盤以降でも4コストが重い。さらに《セレス》との相性もボチボチ程度と全体的にいま一歩。

■マリガン

・先手時

《百鬼夜行》(最優先)(二枚目もOK)
《火車》(最優先)(二枚目もOK)
《永遠の花嫁・セレス》(最優先)
《大妖狐・ギンセツ》(最優先)

《トート》(条件あるかも?)
《グール》(百鬼夜行、スカルクレイン、ヘリオのいずれかとセットで)
《スカルクレイン》(上記のどれかとセットで)
《不可侵の死霊・ヘリオ》(上記のどれかとセットで)
《魔拳法・ソーラ》(火車とセットで)

《プリンゴースト・ミヤコ》(ウィッチ・ロイヤル相手に)
《禁絶の腕・ニコラ》(エルフ相手に)
《酒吞童子》(ネクロマンサー相手に)

表記のないものは1枚のみキープ。
《セレス》からの《ギンセツ》を狙いつつ、序盤の盤面づくりに貢献するカードを適度にキープする。
《酒吞童子》は後から引いても間に合うため戻すのが無難。


・後手時(エルフ・ウィッチ・ドラゴンなど全力クオン意識)

《百鬼夜行》(最優先)(二枚目もOK)
《火車》(最優先)
《永遠の花嫁・セレス》(最優先)
《大妖狐・ギンセツ》(最優先)
《酒吞童子》(最優先)(エルフ以外に)
《スカルクレイン》(条件あるかも?)

《不可侵の死霊・ヘリオ》(ウィッチ相手に)
《プリンゴースト・ミヤコ》(ウィッチ相手に)
《禁絶の腕・ニコラ》(エルフ相手に)
《ドクロの霊能者・シノブ》(2コスト+ヘリオと3枚セットで)

《セレス》からの《ギンセツ》を狙うのは同じだが、盤面を押され気味になるため、再序盤を支える《スカルクレイン》の評価が上がったり、序盤に使う余裕のない手札補充の価値が下がったりの変化がある。
最初からアグロプランを狙うのは式神ウィッチ以外には危険な行為となるため、《ミヤコ》や《ヘリオ》はキープしないのが無難。
《シノブ》は《ヘリオ》とセットでキープすると、4ターン目に強い盤面を作れて主導権を握りやすくなる。
また《魔拳法・ソーラ》は式神ウィッチにおける除去呪文と同様に、ネメシスとビショップ相手は守護裏のフォロワーを落とすためにキープする。

■各種マッチアップ


・同型

《セレス》と《酒吞童子》を揃えないと話にならないのでまずはそこから。
お互いに揃った後はリソース勝負、手札が整っている場合には《百鬼夜行》は《スカルクレイン》の骨や《ヘリオ》を弾にできるまで引っ張るなど有効なカードを無駄遣いしないように立ち回ろう。
重要なカードは《レジェンダリースケルトン》と《ギンセツ》。
前者は体力5で残すと必殺以外での処理が難しいため相手に大きな負担をかけることができる。盤面を傾ける起点になるとともに、相手の《レジェンダリースケルトン》を処理できる札でもあるため大切にしたい。
《ギンセツ》は同型でも最強カードの立場は揺るがないが、お互いに出し合った時のプレイが難点。このあたりはSpiciesさんの攻略記事(有料)が分かりやすい。お互いに《ギンセツ》を乗り切った後は、《トート》が最も頼れるカードとなるため、《ギンセツ》を複数引けたときには意識的に温存していきたい。

・式神ウィッチ


先手はアグロプランが通用しやすく、《セレス》+《ギンセツ》も確実に間に合うため明確に有利。逆に後手は五、六ターン目の多面展開が厳しくやや不利な戦いとなる。
《セレス》の助けを借りて《クオン》に《ギンセツ》をぶつけるのが鍵だが、《酒吞童子》の効果がかかっていない場合には先延ばしにしかならないので後のプランを用意しておく必要がある。UBが順調に貯まっていれば第二陣も捌けるため序盤の手札補充が本当に大事。また《セレス》の呪文を安全にプレイするためには《ソーラ》と《雪女》の助けが必要となるため、序盤に適当にプレイすると後で泣きを見ることになる。
1ターン目に《ミヤコ》から始めるか、《ヘリオ》を複数引かないと中盤までに押し切るのは難しいため、これら二枚を引けていない場合には《セレス》+《ギンセツ》ルートを全力で目指したい。

・ 自然リノエルフ

決定力が足りないため、大幅に不利。
アグロプランも相手が適切に対応すると余裕を持って対処されてしまう。
《ギンセツ》を連打できれば、《アリアの旋風》の枯渇を狙えたり、《トート》や《ニコラ》が起動したりの勝ち筋が見えてくるため、全力で《ギンセツ》を探したい。

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