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『私のこと好き?』

「俺のこと、好き?」

そう聞かれて、私は言葉に詰まった。


そんなの今更。
だってあなたは家族じゃない。
そんなの当たり前。
わざわざ聞くなんて愚問だし。

なのに、すぐ言葉にできなかった。


なんでだろう。

別に嘘でも言えばいいのに。

そしたらきっと、
この場は丸く収まるんだよ。

ほら、早く早く。


だけど、
私の口は思うように動かない。



「家族なんだから、当たり前じゃない」


という言葉にやや不満そう。

本当はきっと「好き」と返して欲しかったのだろう。だけどその二文字がうまく言えなかった。きっとね、あなたの好きと私の好きは違うんだ。



「私のこと、好き?」

好きって返してくれるとわかっていて、敢えて言葉が欲しいときもあるだろう。それは「欲しい」という欲求であり、相手に「好き」であることを求めているのだ。ちなみに私は今までこの言葉を使ったことはない。

恋は求めるもの、愛は与えるもの。


ゆえに私にとってそれは愛とは呼ばない。もちろん好きになれば相手にも好きになって欲しいのは当たり前で。だけど求めるだけでは関係は成立しない。可愛くいえる性格でもない。そして、相手が欲しくもないものを押し付けることも愛とは呼べないから。

もし互いに愛が成立するような奇跡がすぐそばにあるのだとしたら、それはとても貴重で大事にすべき関係であり、幸せとはその延長線上にあるものなのかもしれないね。




※これはすでに書いてあったものなのですが、
ようやく具合が良くなってきて
気づいたらもう〆切間近でした。
そのまま提出しよ(。・ω・)ノ゙
よろしくお願いします。



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