ダンスへの苦手意識とINI

ただただ語りたいだけノート第二弾.


まず,ダンスへの苦手意識,について.

ダンスはもともと大好きだった.生まれつき耳は聴こえにくいが,音楽も大好きだった.カウントで練習して,音楽に合わせたときの感動が,大好きだった.音楽と一体になっているような感覚が,大好きだった

少しずつ落ち続けていた聴力があるとき一気に落ちた,補聴器の調整をして出力を上げても,聴こえる音はうるさいだけで言葉は全く聞き取れなくなった.
そして音楽を聴いて絶望した
音楽からリズムという概念がなくなり,音楽が音楽ではなくなって,「何か音が鳴っている気がする」という程度の解像度になった

それ以来,音楽もダンスも嫌いだ
音楽への未練,ダンスへの苦手意識.更に下がっていく聴力.我ながら気難しくて嫌になるが,ダンス動画なんて到底見れないような精神状態になった
(一応書いておきますが,きこえない・きこえにくい人が全員ダンスに対してマイナス方向のイメージを持っているわけではないです.)

さて,重度難聴(ほぼきこえない)となり趣味は読書だけになった自分が,時を経てINIに急激にハマったというのは,前のノートの通り.
しかし彼らはアーティストであるのに,申し訳ないことにパフォーマンス動画は全く見ることができなかった.大好きだった,未練しかないものを再び目にするというのは,心の弱い自分にとっては,かなりのエネルギーと覚悟を要するものだったから.聴こえる人を,音楽とダンス双方を感じて受け取れる人を,羨みたくなかったから.

だから,busterzのダンス練習動画を,サムネで惹かれて見た自分にはかなり驚いた.何度もリピートしたことにはもっと驚いた.全く後悔はしていない,むしろ本当に本当に見てよかったと思っている.
ただし,つい先程まで,見ることができたダンス動画はbusterzとrocketeerだけであった(rocketeerは彼らの始まりの曲だから見ないわけにはいかない,と,busterzの次に見た.全体的に勢いがあって全員が一生懸命でキラキラしていて,楽しかった.あと,許くんの背面のお名前プリントが,XとUめちゃくちゃ離れていて何だか可愛かった)

busterzとrocketeer
busterzの感想は,ひとつ前のノートよりコピペ↓

練習着で,ただ並んでいる,このサムネに,圧倒的なオーラを感じてつい吸い寄せられるように再生した

本当に凄かった,ただただ凄かった.まずキレで誤魔化せないような高難易度でキャッチーな振付.静と動の「静」の部分であっても,いや「静」の部分だからこそ丁寧に表現していて,軽さを魅せる振りも重さを魅せる振りもどちらも上手く,目まぐるしく変わるフォーメーションが美しかった.そして,よく見ると身長差の大きいメンバーさん同士がシンメになっている部分も結構多いことに気がつく,でもそれが全く違和感にならない.一人ひとりをよく見ると個性が光るのに,全体の揃い方が完璧.いったいどれくらいの練習をしたのだろう……
などと考えつつも,夢中で何度も見た.パフォーマンスをこうして,負の気持ちを1ミリも抱かずに見ることができたのはいつ以来だろうか

そりゃもちろん,できることなら音楽と合わせてこのダンスを見たかった
でもダンスだけ見ていて,物足りなさ不完全さを感じずに夢中になった

でもやっぱり,何度も見ているうちに「どんな曲なんだろう」と気になるのはなる.自分で勝手に,こんな曲かなあと想像してみたりすることしかできないけど,でもまずもって,聴こえなくなってからBusterzを見るまでこうやって曲を想像することもなかった.音楽が脳内に流れ込んでくるような,世界観まで完璧なダンスパフォーマンスがそこにあったおかげだと思う

↑ 思った以上に長かった……


そして "つい先程" 出てきたのがこれ

見るか少々迷った,practice behindということはきっと振り入れとかそういう様子が映るんだろう,と
ダンスが楽しかったあの頃を思い出してしまうのは避けられない,と
けど,サムネの後藤くんがポーズ決まっていてカッコよかったので普通に見た

正直,ダンスに夢中だった頃のことは一瞬で思い出した.でも心臓は痛くならなかったし,ダンスに夢中でスタジオでの新コレオ振り入れなんて特に大好きだった頃の自分を,あたたかく脳内に迎え入れることができたように思う.
形骸化した自分ルールとでも言おうか,時が経って,いつの間にかそのルールは必要無くなっていたのかもしれない.これを気付かせてもらって,ずっと存在を否定していた「踊っている自分」が,ようやく現在の自分と繋がる懐かしい「自分の過去の姿」として,認識できた.

さて自分語りはこのあたりにして,この動画の特に好きポイントをつらつら書きたい

・まず初っ端から,,もしやこれ木村くんコレオなの!?となる.ダンサーとしてもコレオグラファーとしても一流で,活動前歴も華やかな人が,歌って踊るアーティスト/アイドルグループのリーダー……そりゃ強いよ,と.
・1:37頃~ この振り,基礎がきちんとできていないと大変なことになるので……ダンス未経験だったメンバーの努力と,それを近くで見てきた木村くんの,皆への信頼というか.それを勝手に感じた,勝手に.そして木村くんの教え方が本当に上手い.擬音語だけで全てを伝えようとされる方もいらっしゃるが,彼は擬音語ときちんと言葉で伝えるバランスが良くて分かりやすい.↑の振りを教えるときも,横向きのほうが見やすいだろうと一瞬で向きを変えたのも流石だった
・2:13頃~ 振り覚え早!!と驚 黒に白のラインが3本入っている靴,3人(許くん田島くん佐野くん)似ているし色違いっぽい方(木村くん)もいてかわいい
・2:38 「続いてフォーメーションの確認」フォーメーションまで作ってるんですか!?
・4:18頃~ 髙塚くん,肩周りが柔らかくて適度にダイナミックで格好良い
・4:37頃~ 後藤くん,レッスン後で笑顔作るのもしんどいくらい疲れているだろうに,マスクしていて目だけでも分かる表情の柔らかさ.真面目でストイックでありながら,ちょうどよく砕けた言葉遣いと気の利きかた,こういう人間になりたい
5:09頃~ 藤牧くん,可愛い カメラがあるからこちらを向いてくれているけど,普段は目を合わせて話しているんだろうな,と思わされる,二人で目を合わせる回数の多さ
5:33頃~ 池﨑くん疲れて眠そうな雰囲気でかわいい,疲れていても前向きなコメントだけしてるのが凄い.
5:43頃~ ここ柾哉くんぽい!と皆が思いながら踊ってたんだな~と思うと微笑ましい,お互いのことをよく見てるんだな
5:57頃~ 尾崎くんって歌唱力のほうがフォーカスされているイメージあるけど,ダンス凄く上手い.首のちょっとした動かし方カッコ良い
7:32頃~ この動画で二回目の,肩組まれ牧さん INIの皆さん,当たり前のように肩組むし近くに手があれば当たり前のように握る
8:53頃~ 後藤くん上手いな…,,もうちょっと慣れよう→ノータイムで付き合うよと言ってくれる…そしてダンスレッスンであっても,ダンスの実力に関わらず変な壁なくフラットな関係が続いていること,流石だしこういうところが好きなんだよ~と

こういう体制は必要以上に先生と生徒のような関係になりかねないが,メンバー内で変な距離ができることなく対等であり,メンバー同士でありながら,お互いを尊敬し合っていて馴れ合いは起こらないような絶妙なバランス.全員が全員,人間できてるからこそ.最後まで見て,あまりにタイトなスケジュールで驚いた,とてつもなく忙しいなかで全員この人格者ぶり……
あとふぁんたじーのふたりの踊り方が特に凄く好きだなと思った,全然違うタイプで,うまく言語化できないけどふたりとも自分の色が結構強めで,見ていて楽しい.これは全員そうだけど,全体で見ると凄く綺麗に揃っているのに,個々にはしっかり色があるって最高


最後になってしまったけど,,
テロップも要所要所で付いているのに,自動文字起こし字幕でなくきちんと日本語字幕がついていること,感謝でしかないです



一言でいうと,INIサイコー

耳がきこえる人生のほうが楽しかったといつまでもウジウジしてばかりだったけど,全然今も楽しいじゃんと思えるようになってきた.
今まで生きてきた時間を,きこえてた頃/きこえなくなってから,と区分してきたけど,これからは INIを知る前/INIを知ってから,と区分していこうかな



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