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コンピュータシステムの品質管理、品質保証

品質管理(Quality Control)とは、「品質を向上するための活動」を指します。品質保証(Quality Assurance)は、「保証を証明する活動」を指します。
コンピュータシステムの場合、QCは主にテスト(開発した側が実施するテスト)、ユーザ受入テスト(導入する側が実施するテスト)、ドキュメントのレビュー、担当者の教育などの活動が含まれます。QCはテスト専門の会社最近増えてアウトソースもできますが、自分達で実施することが基本です。他人に任せることはできません。自分達で作ったシステムの品質向上を他人に任せることはできません。一方で、QAは自分達で実施することができません。自分達で作ったシステムの品質を自分達で証明することはできません。信頼性保証部であったり、監査部であったりが担当し、品質保証の標準業務手順書に従って、システム開発、導入等の標準業務手順書に従って、作成される文書と記録をチェックして、品質が備わっていることを第三者として確認し、証明してくれます。品質管理は、文書管理、記録管理(保存)と深くかかわってきます。問題管理、CAPAとも関わってきますが、その話はまた今度します。

QAはあくまでも記録を確認します。実施したけど、記録はないということは許されない。それは実施したとは認めてくれません。従って、テストを実施すれば、テストの記録を作成して、保存する必要があります。文書のレビューを実施した場合、レビュー記録を作成します。ある文書が「正しい」ということを示すために正しいことが保証されている文書と比較する場合があります。例えば要求仕様書が承認されて、その後機能仕様書を作成する場合、要求仕様書と機能仕様書を比較し、すべての要求仕様書の要求事項が機能仕様書に盛り込まれていることを確認し、その結果をトレーサビリティマトリックスとして記録を作成することがあります。教育というのも、大きく入社時の教育と年1回等の定期的な教育があって、それぞれ記録を作成することが大切です。QAはこれらの記録を見て、評価します。

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