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紀三井寺 [和歌山県]

和歌山県にある、西国三十三所の第二番の札所 「紀三井寺(きみいでら)
山号は紀三井山、院号は護国院。

そのため正式には 「紀三井山 金剛宝寺(こんごうほうじ) 護国院」 といい、
西暦770年に、為光 上人(いこう しょうにん) によって開かれた霊刹で、御本尊には十一面観音が祀られています。

場所は、和歌浦湾を一望できる名草山の中腹に位置し、
境内からは、天候条件が良いと淡路島をはじめ、四国まで遠望することができます。

そもそも 「紀三井寺」 と呼ばれるようになったのは、
「紀州にある、3つの井戸のあるお寺」という意味で、

3つの井戸とは
・清浄水 (しょうじょうすい)
・楊柳水 (ようりょうすい)
・吉祥水 (きっしょうすい)

のことで、今もなお途絶えることなく湧き続けています。
そのためこの場所は、古くから 「紀三井寺」 の愛称で親しまれています。
※吉祥水に至っては、裏門から離れた民家の一角にあります


この場所は昔、後白河法皇が勅願所に定め、
鎌倉時代には、多くの僧侶がこの場所を往来。

そして江戸時代には、徳川家藩主が頻繁に来られ、
「紀州祈祷大道場」として崇められました。

この紀三井寺、元々宗派は真言宗山階派のお寺でした。

しかし 1951年に独立したことを期に、
現在では、救世観音宗(くぜかんのんしゅう)の総本山として知られています。


また境内には、数百本もの桜が植えられており、関西圏ではもっとも早く桜が開花することから、

「近畿地方に春を呼ぶ寺」 としても有名で、
桜の時期には、夜間にライトアップも実施されます。


まず最初に、正面の楼門をくぐり、まず最初にお目にかかれるのが、
「閻魔大王 (えんまだいおう)」

言わずと知れた、地獄・冥界の主です。

そこから階段を登り上の本堂に至るまで、
西国三十三所の他の仏様をはじめ、

七鈴観音 (十一面観音)、波切不動明王、身代り大師等、様々な仏様が祀られています。


そして上まで行くと「十一面観世音菩薩」をはじめ、
多くの国指定重要文化財を、拝むことができます。

特に仏殿にある黄金色の「大千手十一面観世音菩薩像」は、
木造の立像において、日本最大の仏像になります。


2024年4月現在、開山堂や多宝塔のある場所が、
一般の方が登ることのできる、一番高い場所ですが、

2023年までは、さらに上に行くと、
かなり険しい道が待ち構えており、道の両脇に西国三十三所の仏様が祀られておりました。

そして登り切ったところには、
「弘法大師」「弁財天」「金比羅大将尊 (宮毘羅大将)」 が祀られていたお堂と、

当時住職が住んでいたであろう、民家らしき建物ありますが、

現在はバリケードが張られており、行くことができません。
本堂の職員に聞いても、答えてくれません。


そこで自分はダメもとで、境内にある喫茶店の従業員に聞いてみたところ・・・

獣道で、道が険しいのもさることながら、
道の途中にある、西国三十三所の仏様の像や、お堂の劣化が激しく、

住職さんが、現在の場所に移したとのこと。


そうやって、時代と共に姿形を変えつつも、
伝統・文化を守り抜いてきた、パワースポット「紀三井寺」

今日本人が、存続のために問われているのは、
かつて日本人が守ってきた、伝統・文化を壊すのではなく、
今一度、見直すことなのかもしれません。


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