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人の爆発個性を可視化したい

「好きな言葉を書き出す」だけで、自分の人生のテーマが見えてきた話。

全部やりたいのだけど

自分のwant toを軸に10年単位のゴール設計をしていた時、それらを書き連ねたシートは自分でもびっくりするくらいびっしり埋まってしまった。

つまり、やりたいことが非常に多すぎた。

思わず私は、優先順位を付けられずにタスクに忙殺されてきた過去を憂いた。あんな経験はもう二度とごめんである。
少し前に話題になった「エッセンシャル思考」という書籍があるが、「自分が本当にすべきこと」以外はしないという選択をそろそろ私もしたい。

それを私のコーチに相談したところ、教えてもらったのが「好きな言葉を300個書き出すワーク」だった訳である。

今回はその手法を記載していこうと思う。



ワークの流れ

①スプレッドシートに好きな言葉を書き出す

シートの上から順不同で思いつくままに「好きな言葉、見ていて心地がいいと思う言葉」を書いていく。

「好きな言葉」を書く際の留意点
・名詞だけではなく、動詞/形容詞/形容動詞もOK
・自分の「負の投影」や「憧れ」はNG

ちなみに「負の投影」とは、心理学用語で「自分のネガティブな感情や素質を認めたくないときに、無意識にその感情や欲求を他人に押し付けてしまうこと」を指す。
たとえば私の場合、「性格ブス」とか「生きるの下手くそ」とかいうワードが最初挙がってしまったけど、それは自分がその状態だと思い込んでいるだけで、居心地はいいがここで記載する言葉ではない。



そんなこんなで、ものは試し。まず書いてみる。

変、個性、変態、隠れた●●、熱狂、粛々と、まっさら、凛々しい、本質、本物の、実は●●、、、
ひたすら思いつくままに記載

この時重複するワードが出てくることがあるが、それは「特に好きな言葉」の可能性があるためそのまま残しておく。

重複を色付け中


最初の100個までは割とすんなり埋まった。

最初は「果たして300個も好きな言葉が見つかるのだろうか」という不安があったが、意外にも「思いついた時にスマホ開いてメモとる」ことをしていくとすんなり出てきた。

ちなみに300個書き切るまでは、大体2週間くらい。折を見てちょこちょこ書くのがオススメ。



②「特に好きやねんフラグ」を立てる

300個を書き出した後、自分の中で「特にこの言葉好きだなあ」と思うものをピックアップする。

これ見せるのちょっと恥ずかしい



③好きな理由を書き出す

フラグを立てた言葉に対して、「なぜこの言葉が好きなのか?」を考えていく。

例えば「個性」という言葉は、私が「自分の個性を否定されたくないゆえ」好きだったりもする。(あんたとあたしは違う人間だよ、それでいいじゃん、という感覚)   自立・自走に近いかな。

それを自分で一つ一つ考えることとも大事だけど、どちらかというと第三者に「なんで?」と理由を聞きまくってもらうとより効果的



④分類する

そうして理由を記載していくと、根本欲求が同じものだったり、原体験となる出来事が似通っているものが出てくるので、それらをまとめていく。

私の場合、「なんで?」を繰り返していくうちに、
「他人に向けたワード」
「自分に向けたワード」
「他人と自分をつなぐためのワード」

に分けられることが分かった。

▼他人に向けたワード
・【解放/魂に触れるもの】人の能力が爆発する瞬間に立ち会いたい、感動が生まれる瞬間に立ち会いたい
・【個性/隠れた●●/突き抜けた人/不格好】その人らしさ、ありのままの姿、隠れた個性を発見したい
▼自分に向けたワード
・【五感】精一杯使って死にたいと思うもの
・【ただそこにある】存在感とも言い換えられる
・【言葉にできないもの】抱擁とか空気感とかのこと
→総じて「非言語」なもの
▼他人と自分をつなぐためのワード
・【ひとり】それぞれが自立/自走していてブレないこと
・【触れる/体験する】考えに触れること、コミニュケーションを介して知ること
・【謎】人の真理を知り、自分の真理を知ること
・【創る】モノづくりを通じてその人を知ること


⑤率直な感想を放出する

分類まで終わった時点で、「シートに記載された言葉を客観的に見てどう思うか?」を考える。
割とこの時点で頭がパンパンなので、一度クールダウンの意味でも別の視点で自分の言葉を見直していく。

私がこの時思ったことは、
「意外と人と繋がりたいんだ、私」
ということだった。

人と関わるのは面倒くさいしストレスだし下手くそだとばかり思っていたけれど、自分が思うよりもずっと、自分は根底で人とのつながりを大事にしているし、人の可能性を信じている人間だった。



⑥キーワードから、自分のキャッチコピーを考える

書き出したメモをコーチと一緒に見ていたら、コーチが「このワードから自分のキャッチコピーみたいなものを考えてみよっか」とラフに言う。

私は、正直ここで初めて「うぐっ」と言葉に詰まってしまった。「物事をキャッチーな言葉にする」ことに対して苦手意識があったからだ。
「難しく考えずに、ゆっくりでいいよ」
というコーチの優しさが痛いほど沁みやがる。うーん、うーん、と考えているフリをしながら、脳内は正直プチパニックだ。



ここで取り出すは「必殺ひとりごと」である。ブツブツ言ってる間になんかそれらしいワードを引き出そうという苦肉の策である。

「えーと、意外と人と繋がりたくて、その個性を受け入れたくて、でもその個性をもっと解放というか爆発したくて、、えーとえーと、、ブツブツブツブツ」

コーチはその間「うんうん」と優しく頷きながら待っていてくれている。

「これまではひとりだけでいいと思ってたけど、繋がり方を見つめ始めている自分もいるし、究極、個性同士を繋げ会いたいし、強すぎる個性と個性の間のクッション材の役割ってイメージなんだよなあ。なんだろう、私、人の爆発個性と繋がりたいというかなんというか」

「おお。いいねそれ」
「え?」
「人の爆発個性と繋がりたい」
「え、あ、え」
「自分的にしっくりきているかが大事ね、きてなければ別だなあ。
あとは、この言葉を言った時に、それに付随する自分のアクションを説明できるかどうかも大事

人の爆発個性と繋がりたい。
人の爆発個性と繋がりたい。
人の爆発個性と繋がりたい。

私は人の個性は元から誰しも爆発してしかるべきだと思っているし、私がカウンセリングやコーチングに興味を持ったのはそれが目的だったのだと言える。

おお、おおお。
なんだか、そうかもしれない。

そして何しろ、この言葉を聞いた自分が一番ワクワクしている。




⑦実際に使ってブラッシュアップする

このワークの醍醐味は、一度自分でその言葉を使ってみるところにあると思う。新しい気づきや変化が多少なりあるからだ。

先日の話である。
「森逸崎は今後どうするん?」
飲みの席で元同僚にそう聞かれた時、私は自分でもびっくりするくらいすんなりと「人の爆発個性と繋がりたくて」という言葉を出していた。

するとその言葉がトリガーとなって、自分の中で新しい疑問が生まれてきたのだった。

「私は人の個性と繋がった先に、何がしたいんだろう」
「人の個性と繋がる目的は、なんだろう」

カウンセリングは人の個性と繋がるだけではなくそれを可視化し、認知してもらい、元に戻す仕事だと思う。コーチングはその人の現状を可視化して、未来をもっとよくする仕事だと思う。

可視化?

そうか、私がこれまでやってきた資料作成もインタビュー記事作成もエッセイすら、言うなれば全部「可視化」だ。
私が営業マン時代お世話になったコンサルの人も、そういえば「可視化」を大事にして仕事していた。

可視化された瞬間、その人にとって(私にとって)それは使える武器になる。「何かよくわからないもの」「モヤモヤしたもの」が可視化された瞬間、そこにはアハ体験が生まれる。

きっと私は、その瞬間がたまらなく好きなのだ。


かくして私は、最終的に「人の爆発個性を可視化したい」というキャッチコピーを得ることになった。

これまでのセッションでも十分に自分の「好きなこと」を言語化してきたつもりだったけど、それとは別格の言葉だ。きっとこれまでの「好き」が枝葉だとしたら、「人の爆発個性を可視化したい」は幹。

私は何だか、強い一本の芯を入れてもらった感覚になった。



気づき

「人の爆発個性を可視化したい」というキャッチコピーを手に入れたことで得た気づきが3つあった。

①自分のやりたいことの優先順位が決まった
②人に自分のやりたいことを伝えやすくなった
③実現する手法の幅が広がった

①自分のやりたいことの優先順位をつけることは、このワークを始めた目的でもあった。
自分のやりたいこと軸で記載していたゴールのシートを見返していくうちに、「人の爆発個性を可視化したい」以外の案件はことごとく(それも超自然に)、優先順位が下がったのである。

シンプルに、今自分が注力すべき案件だけを残して、それ以外は切り捨てることができるようになった。


②人に自分のやりたいことを伝えやすくなった、という点においては、先日ある社長に開口一番言われた言葉でその効果を痛感することになる。

「で、君はこの先の人生、何をテーマに生きていくの?」

こんな質問、以前の私だったら言われた時点でもうシャットダウンしていたはずだ。「え、なんでしょうわかりません」と正直に言うか、適当に反射神経だけで返答してロジック破綻の末に撃沈するのがオチである。

それが今や、「人の爆発個性を可視化したくて」と結論を伝え、その背景や理由、手法に至るまでをつぶさに語ることができるようになった。
これには正直びっくりである。


③実現する手法の幅、というのは、根幹目的が決まるとこうも自由になれるのか、という気づきである。

もしかしたらこの先私が携わるのは、カウンセリングやコーチングだけじゃなくて、その人のインタビュー記事作成かもしれないし、個性の爆発の瞬間を追ったドキュメンタル映画かもしれない。とにかく手法は自由なのだ。

注力すべきことが決まると、仕事の方向性だって決めやすい。

例えば就活の選考が進む中で、「その会社で何がやりたいのか?」を考えるのにはとてもいい判断軸になると思う。


またしばらくしたら徐々にこのキャッチコピーも変化していくだろうし変化してしかるべきだと思うけど、今はなんだかスッキリした気持ちでこの文章を書いている。

あくまで私にフィットした手法だったけど、もし、
・やりたいことを模索している人
・なんとなく見つかったけど本当にこれでいいのか不安に思っている人
・優先順位つけられずにタスクに忙殺されかけている人
がいたら、騙されたと思ってやってみてほしい。

以上、好きな言葉を300個書き出すだけで、自分の人生のテーマが見えてきた話。




※私のコーチはこのお方(要チェック人物!)




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