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【読書メモ】神田房枝『知覚力を磨く』27


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読書メモ

第5章 どう観るか ― 知覚をブーストする4つの技術

  • 複雑な世界に立ち向かう「組織的観察」 ― 技術②

    • フランシス・ベーコン『ノヴム・オルガヌム』

      • 情報がオーバーロード状態になると、知性だけでは太刀打ちできない

      • オーバーロード状態になっている情報に立ち向かうには?
        システマティックな観察が必要(=組織的観察)

    • 組織的観察の5ステップ

      • ステップ① 全体図に向かい、コンテクストと基本的要素を把握する

        • 全体を見渡す(描かれているコンテクストを考える)

        • どんな基本的要素が描かれているか、観たままを指摘する

      • ステップ② フォーカルポイントを選び、その詳細を観察する

        • フォーカルポイント(画家が最も注目してもらいたいポイント)を選び、そこの付随する詳細を観察する

      • ステップ③ 残りを部分に分け、それぞれの詳細を観察する

        • どのように分割するかは自由

        • 部分に付属する詳細は、予めルールを決めて観ていく(例:中心から外側へ)

      • ステップ④ 一歩下がって全体図を眺めながら解釈する

        • 部分と全体の関係性を確認しながら絵を解釈する

      • ステップ⑤ 周縁部を確認し、再解釈を検討する

        • 見落としがないか、周縁部に眼を配る

        • 前述の解釈に変更の必要があるかチェックする

感想

pp.180-181に練習用の絵画があります。まずは、それを観察して練習するとよいと思います。図録があれば、図録をみるともよいと思います。

私は、一度、美術館で、この「組織的観察」を実行したことがあります。これだけ仔細に絵を観察すると、結構疲れます。細かいところまで観るので、目の疲れもありますが、いつもと異なる情報処理の仕方をするので、頭が疲れるほうの度合いが高いです。

いつもは、解説文を読んで、さっと絵を見てばかりですが、絵画をきちんと観察すると、多くの情報を取りこぼしていることに気がつきます。

絵画観察のポイントは、「個々の要素を統合することによる意味づけ」ということにも考えられました。日常では、絵画のように目に見える形で全体図が把握できるわけではないので、絵画観察で全体図を観る眼を養うのは、大切なことだと思いました。

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