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ラーニング・ジャーナル(リベラル・アーツ編)

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リベラル・アーツに関する学習記録
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#山口周

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』53

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 50 ソマティック・マーカー(アントニオ・ダマシオ) ソマティック・マーカー仮説:適時・適正な意思決定には理性と情動の療法が必要であるとする仮説 正常な知性を持ちながら、個人的な問題、あるいは、社会的な問題とか関わっているとき決断できない患者 →極端な感性や情動の減退の傾向がある ソマティック・マーカー仮説によれば、情報に接触することで呼び起

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』52

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 49 未来予測(アラン・ケイ) 未来は予測するよりも、ビジョンとして想い描くもの いまある世界は意思決定の集積 →ならば、「どうなるか?」ではなく「どうしたいか?」を問う 予測は外れる →人口予測ですら外れる アラン・ケイのことば:未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』51

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 48 脱構築(ジャック・デリダ) 脱構築:二項対立を崩す →優劣の枠組み自体が持つ矛盾性を明らかいて、過去の枠組みから「脱」し、新たな枠組みの「構築」を目指す 二項対立の枠組みは便利 →しかし、二項対立の枠組みを設定することで、かえって思考のひろがりを制約することもある →このようなときは、「脱構築」を検討するのもよい

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』50

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 47 パラダイム・シフト(トーマス・クーン) パラダイム:一般に認められた科学的業績で、一時期のあいだ、専門家に対して問い方や答え方のモデルを与えるもの パラダイム・シフト:一時的なモデルを与える科学的業績が、新しいものへと代替わりすること 異なるパラダイム間では、対話すら発生しない →パラダイム・シフトは長い時間をかけて起きるもの もし1

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』49

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 46 ブリコラージュ(クロード・レヴィ=ストロース) 多くのイノベーションは、想定された用途と異なる領域で花開いている(例:蓄音機、飛行機) →結果的にイノベーションになった 一方で、用途市場を明確化せずに開発投資を行っても成果がでるとは思えない イノベーションには、上記のようなジレンマがある →グレーゾーンの直観が重要になる(何の役に立つの

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』48

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 45 反証可能性(カール・ポパー) 反証可能性:提案されている命題や仮説が、実験や観察によって反証される可能性があること 科学的でないもの:反証しようがないもの(「正しい」ということではない) 本当の意味で科学的であるもの →反論の可能性があるもの →反論に耳を傾けるのが科学的態度といえる

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』47

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 44 エポケー(エドムント・フッサール) エポケー:わかったつもりにならないで、判断を保留すること ※古代ギリシア語:停止、中止、中断 エポケーと判断留保の違いとは? →「客体的実在をもとに主観的認識が生まれる」という論理構造を疑い、いったん判断を留保するのがエポケー 自分にとって自明であることが、他人にとって自明だとは限らない →判断を留保

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』46

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 43 シニフィアンとシニフィエ(フェルディナン・ド・ソシュール) モノという実態があって、それに対してコトバが与えられたわけではない シニフィアン:概念を示す言葉 シニフィエ:言葉によって示される概念 シニフィアンとシニフィエの体系は、言語によって異なる ソシュールの指摘が重要な理由 私たちの世界認識は、言語システムによって規定されるこ

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』45

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 42 弁証法(ゲオルグ・ウィルヘルム・フリードリッヒ・ヘーゲル) 弁証法:心理に至るための方法論の名称 命題A(テーゼ)が示される 反命題B(アンチテーゼ)が示される AとBの矛盾を解決する統合された命題C(ジンテーゼ)が示される→このステップを止揚(アウフヘーベン)という →この統合された命題にも、反命題が提示される →このステップを繰り

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』44

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 41 コギト(ルネ・デカルト) 我思う、ゆえに我あり:全てを疑っていったとき、「疑っている自分」は最後まで疑えないことがわかる →この「確実な地点」に立脚すれば、神や教会などの権威に頼ることなく、真理に至れるのではないか デカルトの知的態度には素晴らしいものがある デカルトの「神の存在証明」 →確実な地点から出発したものの、イマイチの結果にし

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』43

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 40 イドラ(フランシス・ベーコン) イギリス経験論哲学:経験からもたらされる知識を重視する 推論法:帰納法(実験や観察といった「経験」からスタート) (大陸)合理論:理性に基づく思考を重視 推論法:演繹法(一般化された法則から個別の結論を推論する) 人間が正しく認識できないケースにはどのようなパターンがあるか? →4つのイドラ 種族の

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』42

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 39 イデア(プラトン) イデア:想像上の理想形 →現実世界には存在しない、天上界にある →現実世界に存在するのは、イデアの劣化コピーにすぎない →アリストテレスの批判:現実に検証できないような仮想を思考の立脚点にしても仕方がない イデアに囚われている現実 →典型例:人事制度 →あるべき姿を描くことは、戦略を立てる上で重要な起点となるが、こだわ

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』41

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第4章 「思考」に関するキーコンセプト 38 無知の知(ソクラテス) 無知の知:知らないということを知っている →「自分は知らない」という認識を持てないと学習はスタートしない 達人=マスタリーへの道 知らないことを知らない 知らないことを知っている →学びへの欲求や必要性が生まれる 知っていることを知っている →自分が知っていることを意識的に知っている 知っていることを知らな

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』40

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第3章 「社会」に関するキーコンセプト 37 公正世界仮説(メルビン・ラーナー) 公正世界仮説:「世界は公正であるべきだし、実際にそうだ」という世界観 →頑張っている人は報われるし、そうでない人は罰せられる →頑張っていれば、いずれ報われる 公正世界仮説に囚われると、努力原理主義に陥る 努力原理主義者が持ち出す根拠の一つ「一万時間の法則」 →根拠が脆弱 →「天才は努力する」は「努力