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ラーニング・ジャーナル(リベラル・アーツ編)

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リベラル・アーツに関する学習記録
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2022年5月の記事一覧

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』12

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 09 悪の陳腐さ(ハンナ・アーレント) 悪とは、システムを無批判に受けいれることである 悪の本質は、意図的ではなく受動的になれるところにある 極めつけの悪事は極めつけの悪人によってなされるのではない →凡庸な人間こそが極めつけの悪となりうる →現行のシステムを批判的に思考できるかが、悲惨な悪事をなす人物となるかどうかの分かれ目となる

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』11

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 08 アンガージュマン(ジャン・ポール・サルトル) 私はどのように生きるべきか? →アンガージュマン(=エンゲージメント):主体的にコミットすること 何にコミットするのか? 自分自身の行動 世界 外側と自分を二つの別の世界だと考える癖が我々にはある →サルトルは否定 →外側の現実は私の一部、私は外側の現実の一部 →現実を主体的によいものにし

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』10

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 07 報酬(バラス・スキナー) 人は不確実なものほどハマりやすい ネズミの実験 →報酬が必ず与えられるとわかっているときよりも、不確実に与えられるときのほうが、行為が効果的に強化される なぜソーシャルメディアにハマるのか? ドーパミンという報酬が得られるから ドーパミンの効果:覚醒、意欲、目標志向行動などを駆動 →欲求系で特定の行動に駆り立

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』9

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 06 自由からの逃走(エーリッヒ・フロム) 自由は多くの犠牲を伴って手に入れたもの →なぜ、人は全体主義(ナチズム)に熱狂したのか? →自由は耐え難い孤独と痛烈な責任を伴う ナチズムの支持者:小さな商店主、職人、ホワイトカラー労働者などから成る下層および中産階級 権威主義的性格:権威に付き従うことを好む一方で、他方では「自ら権威でありたいと願い

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』8

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 05 ペルソナ(カール・グスタフ・ユング) パーソナリティのうち、外部に接している部分がペルソナ →実際の自分のあり様を保護するために外向きに形成された「お面」 →どこまでの面で、どこまでが顔なのか、という問いがついて回る 「自分」と「ペルソナ」の不一致はネガティブだと考えられる →しかし、そう単純ではない →ペルソナを切り替えることで、バランス

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』7

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 04 ルサンチマン(フリードリッヒ・ニーチェ) ルサンチマンを抱えた個人の反応 ルサンチマンの原因となる価値基準に隷属・服従 「記号の購入」で解消する(ラグジュアリーブランドや高級車など) →社会的に共有された価値判断に自らを合わせる →自分らしい生を生きるのが難しくなる ルサンチマンの原因となる価値判断の転倒を行い、溜飲を下げる →さらに、

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』6

読んだ本 読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 03 タブラ・ラサ(ジョン・ロック) タブラ・ラサ 何も書かれていない石版 生まれたときに人の心は「タブラ・ラサ」だと、ロックは考えた ロックが否定したもの デカルト:経験に頼らず世界を正確に認識できる プラトン:イデアに関して、人は生まれながらに前世での知識を有している 個人の素養は生まれた後にどのような経験をするかで決まる →教

【令和文庫 presents】 リベラルアーツを実践する読書会 - 未来を創るための哲学 -

読書会概要5月21日(土)、14:00~16:00、府中のコワーキングスペース LIGHT UP LOBBY の多目的スペースにて、「リベラルアーツを実践する読書会」を開催しました。参加者3名、ファシリテーター1名の計4名、会場での読書会でした。 課題本は山口周『武器になる哲学』、テーマは「哲学をビジネスで実践するには?」です。 対話でキーワードになったのは、「感情」でした。若い人の間で不感症が広がっているとのこと。「●●どう?」ときいても「何も感じない」という返事が多い

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』5

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 02 予定説(ジャン・カルヴァン) 予定説とは ある人が神の救済に預かれるかどうかは、予め決められている この世で善行を積んだかどうかは関係ない マックス・ヴェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』 カルヴァンの予定説が資本主義を発達させた →自分が救済されるべき人間であることの証しを得るために、禁欲的に職業に励もうとした

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』4

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト  第1章 「人」に関するキーコンセプト 01 ロゴス・エトス・パトス(アリストテレス) ロゴス:ロジック=論理 エトス:エシックス=倫理 パトス:パッション=情熱 論理だけでは人は動かない(ロゴス) →人は、道徳的に正しいと思えるもの、社会的な価値があると思えるものに、才能と時間を投入したいと考える(エトス) →思い入れのあるものを熱っぽく語ることで、人は共感する(パトス) 「弁

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』3

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第1部 哲学ほど有用な武器はない なぜ哲学に挫折するのか? 歴史上の哲学者の論考を二軸で整理 第1軸:問いの種類(WhatとHow) 第2軸:学びの種類(プロセスとアウトプット) ギリシア哲学で挫折するのは、「Whatの問い」で出した答えがツマラナイから →アウトプットからは学べない →彼らがどのようにして世界を観察し、考えたかというプロセスからは学べる 初学者が哲学で挫折する理由:哲学者が残したアウトプットを短兵急に学ぼうとして

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』2

読んだ本読書マインドマップ読書メモ第1部 哲学ほど有用な武器はない 本書といわゆる「哲学入門」の違い 時間軸を用いていない ギリシア哲学の考察を学ぶことの意味合いを見出すのが難しい 使用用途別に目次を構成する 人についてのキーコンセプト:自分や他者の思考様式や行動様式についての深い洞察を与える 組織についてのキーコンセプト:人間が集団になるとどのような振る舞いをするのか、より深く理解するのに役立つ洞察を与える 社会についてのキーコンセプト:社会の成り立ちやそのメ

【読書メモ】山口周『武器になる哲学』1

読んだ本読書マインドマップ読書メモプロローグ ロバート・ハッチンスのことば リーダーに教養が求められる理由 →無教養な専門家こそ、われわれの文明にとって最大の脅威 日本の多くの経営者 企業経営が文化形成に与える影響について議論できない →文化は儲からない なぜビジネスパーソンが「哲学」を学ぶべきなのか? 状況を正確に洞察する 哲学を学ぶことの最大の効用:「いま、目の前で何が起こっているのか」を深く洞察するためのヒントが得られる 批判的思考のツボを学ぶ 問いは

リベラルアーツを実践する読書会

東京・府中 で、山口周『武器になる哲学』を読みます。 読書会概要日時:5月21日(土)14:00~16:00 場所:LIGHT UP LOBBY 多目的スペース 課題本 詳細・お申し込み