(掛け合い?台詞)「其の命、預かる。」

「あな、おかしな事を申される。最初に申したではござりませぬか。あなたの大事なものをいただきますると…。」

「それが、某の命だとは聞いてはおらぬ!謀ったか!呪術師!」

「お黙りなされませ!妾は申した、大事なものと!あなたは命が大事だとは思われないのでござりましょうや?」

「命は大事じゃが、一番だの二番だのの中には入らぬものではないか!命をくれてやるわけには参らぬ。某には果たさねばならぬ事がある!それを成し得ずして消えてなくなる訳にはいかぬ!」

「ふふふっ…では、お侍、其方が成し遂げねばならぬ事、成し遂げた時には、命は差し出せると申すかぇ?」

「成し遂げたあとならば、この命、惜しむ事なく、貴様にくれてやる。」

「…良かろう…。猶予をくれてやろう。お侍、其方の命、妾が預かる事にしようではないか。其方が成し遂げねばならぬ事を成し遂げた時に、其方の前に現れる。其の時まで、妾が預かる。良いか、お侍。」

「武士に二言はない。其の時にはこの命、差し出そう。」

「では、お侍。其の時まで、妾は姿を消すとしよう。」

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