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エッセイ | 鼻から抜けるように

今朝、家族が唐突にこう言った。

「鼻から抜けるように話すといいんだって」

「なんのはなしですか?」

その言葉が口から出てしまった自分に驚き、ひとり笑ってしまった。

聞けば、鼻から抜けるように話をすると、相手からの印象がよくなるという。

それははじめて耳にしましたよ。

YOUさんのような感じかな?
瀬川瑛子さん?
声優さんに多いかな?

家族はある講義(発声とは関係ない)でその説明を受けたらしい。

鼻から抜けるように話せと言われても、いまさら話し方は変えられないし、YOUさんみたいに声をだしたら、きっとふざけてるって思われてかえって笑われてしまうに違いない。

では今のままの自分でいいのか……

最近、色々うまくいっていないのは、もしかしたら私の声が鼻から抜けていないからなのではないか……

だいだい、鼻から抜くってどうやったらいいのだろう。

これは練習するしかない。

YOUさんを意識して声にしてみる。

「YOUです」

なんだか山瀬まみさんみたいになってしまった。

「山瀬まみです」

いや、山瀬まみさんは鼻から抜けているわけではなさそうだ。どちらかというと詰まった感じのしゃべり……

鼻から抜ける声を目指すべきなのか……

このままの自分で生きてきくのか……



今日、今さらだが気づいたことがある。

私の家族は唐突に何か話し出すことが多い。
何を語りかけられているのかわからないまま会話スタートなので、私の第一声のほとんどこうだということを……

「なんのはなしですか」




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