女ってだけで医学科の2次試験で圧迫面接されたよ〜

(※この記事は無料で読めます)

▲新しい記事書きました。

こんにちは。リコです。

Twitter @riko_igakuka


昨今問題となっています医学科入試不正問題において、かつて女子受験生であった当事者の私が(もう女子ではないですけれど)、ぽつぽつと体験談を書いていきます。

シリーズものになるかはわかりませんけれど、今回は自分が体験した圧迫面接について書きます。

はじめに強調しておきますが、今回主語がたまたま「女」ですが、

今回の問題に主語は関係ないと思います。本当に、たまたま「女性差別」だっただけです。実際に女性差別を受けたのでタイトルにしましたが、

別に主語は「"ブサイク"というだけで〜」でもいいし、「"背が低い"というだけで〜」、「"東北出身"というだけで〜」、「"日本人"というだけで〜」でもいいです。(実際にそのようなことがあったならばですが・・・)

想像しやすい身近なものに主語を置き換えて考えてくださいね。

○○だから〜という本人にはどうしようもない理由で差別や圧迫が行われていい理由にはならないことがわかっていただけるかと思います。




まず面接とは何かから説明しますと、

私立の医学科の入試では筆記試験(一次試験)に合格した者は続いて面接試験(二次試験)を受けます。

帝京大学医学部のように同日に受験者全員が二次試験を受ける大学もありますが、多くの大学では上記の通りです。

小論文は一次試験時に行う大学と、二次試験時に行う大学があります。

小論文のテーマは様々で、医療をテーマにしたものもあれば、順天堂大学医学部のように"医療とはおおよそ関係のない一枚の写真"に対して感想を述べるものまであります。

面接は、大抵が大学関係者3人〜6人に対して受験生一人の形式で行われます。

グループ面接を行う大学もありますが、面接形式について述べたいわけではないので省略します。


端的に申しますと、小論文と面接はブラックボックスです。

大学側がなんらかの操作を行ったとしても受験生には「合格か不合格か」しかわかりません。

建前上は、医師としての適性のないものを排除する目的であると言われていますが、みなさんが想像しておりますとおり、タテマエにすぎないと思います。

今回の東京医科大学の入試不正問題では、男女差別や年齢差別について話題となっていますが、

(これらは暗黙の了解ではなかったと、私は繰り返し主張していきますが、)

面接に関してのみ、

「多浪と女子は圧迫面接されるよ」という噂(というよりは経験者の体験談)がありました。

(だからといって圧迫面接を了承したわけではない。)

誤解があるといけないので、以下では噂ではなく体験談と書いていきます。


強調したいのは、"点数操作"されるよという"噂"があったことではなく(点数操作は了承できることではない)、"圧迫面接"されるよという"体験談"があったということであります。

点数操作に関しては、大学側が公表しない限り明るみにならないことであります(大問題であるのは当然であるが)。

しかし圧迫面接に関しては上記のように、圧迫面接を体験してきた受験生が大手予備校・各高校で情報を共有しています。

予備校にて「大学別の面接で聞かれたことリスト」をもらった人も多いのではないでしょうか?

私は大手予備校にて配布されたリストをもとに、二次試験対策を行いました。

首都圏の大学は圧迫だよ〜、中部は圧迫されるよ、関西はゆるいよ〜

などのことは、医学科受験業界に居たことがあれば皆が耳にしたことがありますよね。

(もちろん、圧迫面接をしていいことにはならない。人権侵害である。)

以下では私自身が体験した圧迫面接で言われたこと(聞かれたこと)について箇条書きます。各大学を批判することが目的ではなく、実態の共有が目的でありますので勘違いされませんよう。

・「あなたは女だが、結婚する気はあるのか?妊娠出産の希望は?すぐ辞めるのか?」「妊娠出産は現場に迷惑がかかる。絶対に妊娠しないと約束できるか?」「妊娠出産で職場に迷惑をかける人についてどう思うか?」「なぜ妊娠出産しないと約束できるのか?」
・「女は体力もないしすぐに仕事を辞めるが、男と対等にやっていけるのか?男と同等の仕事をこなせると約束できるのか?」「生物学的に体力も劣るのに、なぜ同等の仕事ができると言い切れるのか?傲慢ではないか?」「医学部は男社会だが、どうやってやっていくつもりだ?」

以上のようなことを早口でまくしたてられました。

(他にも面接で質問されたことをここに書いていましたが、

本質からずれると判断したため、追記にしまいました。)


女であることはそんなにも悪なのか?

続けざまに大声で、責めたような口調で質問され、非常に悔しい思いをしました。ただただ悲しい。やるせない。

面接をたてにして、受験生自身がどうすることもできない点を責め、人権侵害を行ってもいいのですか?

女(あるいは男)であること、受験生にはどうすることもできません。

わかりにくかったら、想像しやすい身近なものに主語を変えてください。

なんでもいいですよ。「男」「猫」「日本」「水色」などなど…。

猫に生まれたことは悪なのか?猫に生まれるかどうかは選べたのか?
赤色は水色よりも秀でているのか?黄色は紫色でないから悪なのか?

(もちろん、子が自ら選べないことはどうしようもないということが言いたい。)

まるで悪であるかのように続けざまに(暴言とも取れる)質問をなげかけられて、どうするのが正解なのですか。

(これまでずっと面接というものはそういうものなのだから、という意見は論点がずれている。)

(また、"ひるまないかを見ているのだ"などという意見も人権侵害を行っていい理由とは思わない。)

以上は体験談ですが、面接及び小論文においてもし本当に不正な操作があったのなら許せることではありません。

個人の人間性、医師としての適性のみを見るテストであったと信じたい。

(どうやら違ったようだが。)

しかし実際には、これらの圧迫面接は特定の受験生を落とすために故意に行われていると思います。想像に過ぎませんが、実際、同じ大学における圧迫面接のあるなしは年齢、性別で優位に差があります。

今回書いたことは"一人の受験生の体験談"として受け取ってください。事実です。

圧迫面接を通過できたかできなかったか、圧迫面接のその後の話は問題ではありませんし本質ではありません。繰り返しますが議論したいわけでも意見を交わしたいわけでもありません。

言いたいことは以下です。

圧迫面接が行われること、人権侵害が行われることは悪であります。いかなる差別をしていい理由にはなりません。

実際に圧迫面接が行われたこと、圧迫面接は単なる噂ではないことを強調します。

今後、小論文や面接試験がブラックボックスでなくなるといいなと思いますし、透明化がなされるべきだと思います。そのために、大学側は意識をかえる必要があるでしょう。もちろん在学中の学生も医師も。

いままでの当たり前・常識は、誰かにとっての悪ではないか。誰かの犠牲の上でなりたつものではないのか。

悪しき風習は断たねばなりません。なんとしてでも。

人の命をまえにして、医師が女であるか男であるかは大きな問題ですか?

医師は目の前の人の命を救う、それだけです。


記事は以上です。終わり。


北原みのりさんの記事をシェアします。東京医科大学入試不正事件の被害者の方も、そうでない方も是非是非読んでみてね。






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※以下に記事は続きません

※以下にて寄せられた(目に入った)私への意見に対するお返事を書きました。有料でもよかったら読んでくださいね。

※本質からずれると判断した部分(他に面接でされた質問)を有料部分にしまいました。(買って読むほどのものではないし、わたしの主張したいところはそこではないから買う必要はありません。)

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