転職ほやほや夫婦がマンションを買った話⑦

前稿では、人生で初めて内見に行った時のことを書きました。

内見後、マンションの近くのお蕎麦屋さんですんで埼玉(現すんで)の営業さんとお話をしました。
今度は不動産営業というよりITベンチャーのエンジニアといった風貌の方です。
営業さん交えて3人で食事をしながら、まだ引っ越したて、転職したてですぐに動けそうにはないことを伝えたところ、今は良さそうな街やマンションを探して、いざというタイミングで買えるようにした方がいいのではないか、というアドバイスを頂きました。私も同じことを考えていたので、間違っていなかったのだなと思いました。

ここで、この内見の数ヶ月前に話を戻します。
私の所属する部署に改編が入り、人生で初めて部署異動を経験することになりました。
新しい部署はよりお客様に近いところで仕事をするため、支社の主要顧客が多く立地する北関東方面への出張が増えることが予想されました。
この時点で、街選びの条件に「大宮へのアクセスの良さ」が入ってきました。
その観点で整理し直すと、妻がうっすら希望していた西武池袋線沿線や、物件価格の安さから少し注目していた西武新宿線沿線の街は候補として少し後退します。
結局、元々注目していた埼玉がなおさら、妻の通勤にも便利で良いのでは?と思い始めた私は、リサーチをさらに深堀しつつ、良さげな物件が出てくるのをのんびり待つことにしました。

そうしてのんびりしているうちに、あの2022年の夏がやってきました。
この時期はこれからインフレがやってくる、と騒がれていました。
それに呼応して首都圏の中古マンション需要は急激に伸び、価格も急激に上がり始めました。
私が最初に見始めた2022年の春から数ヶ月で、いきなり1割弱は高くなったように思います。
埼玉の中古マンション価格も、当然この流れに乗って一気に高騰します。浦和や大宮の中古マンション、特に駅近マンションは完全に我が家にとっては高嶺の花と化しました。
その他の駅の中古マンション価格も上がっていき、気づけば一般家庭のグロスの壁(概ね6000万程度)まで到達してしまいました。

こうなると、どこに行っても6000万です。
ひと足先に一般家庭のグロスの壁にぶつかっていた板橋区、特に東上線/三田線沿線の駅徒歩10分圏内の物件が俄然お得に見えるようになってきてしまいました。
さらにこれらの駅は総じて赤羽アクセス、ひいては大宮アクセスも良好です。(国際興業パワー、恐るべし!)
また、資産価値という意味では23区内(正確には環八の内側、でしょうか?)のブランドがあった方が良いのではないか?といった邪念も湧き上がってきます。
結局私は毎週末のように出かけて行っては、埼玉に加えて板橋区の現地調査も実施するようになったのでした。
(つづく)



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