転職ほやほや夫婦がマンションを買った話⑪

前稿では、結局は変に資産価値を考えるより、夫婦二人が納得できる家を買うべきだ、と気づいた話について書きました。

初内見以来、妻は多少家探しに前向きになってくれたのですが、今度はなかなか良い物件が出てこず、悶々としていました。
2022年の秋以降、埼玉や東京城北、城西の6000万円前後ファミリー向け実需マンションの市場は明らかに動きが鈍くなっていました。
それでも根気よく物件探しを続けていたある日、ついにどう考えても適正価格〜やや割安と思われる、埼玉県内の駅近物件が現れました。
これだ!と直感し、ツイートすると、マンションクラスタの皆さんからもこれはチャンス!という声をいただきました。
このチャンスを逃すまい、と思っていると、TwitterのDMに連絡が来ていました。
以前内見後にお話をした、すんでの営業さんでした。

「内見されるなら、セッティングします!」
というありがたいお言葉をいただき、さっそく妻にSUUMOを見せてみます。
「今と同等以上に駅近で、駅周りのお店は今より充実するよ!」
「この設備の充実ぶりと広さで5000万切りなんてなかなかないよ!」
「志村のサイゼリヤはなくなっちゃったけど、ここのサイゼリヤはまだあるよ!」
などなど、あれこれ口説き文句を並べます。
この物件に関しては妻も気に入ったらしく、周辺環境や実家との距離を自分なりにも調べ、納得出来たのか、ぜひ内見しよう、という返事をもらうことができました。
「じゃあ、もしここを見に行って良かったら、買ってもいいと思う?」
私が質問したところ、一瞬考えたのちに「いいと思う」という予想外の返答が返ってきました。
まさかこんなに早く買えるチャンスが巡ってくるとは、と思いました。

さっそくすんでの営業さんに連絡をとり、内見をセッティングしていただきました。
その際に営業さんから、内見して気に入った時に確実に買えるように、住宅ローンの事前審査を諸費用込みでしておくべきだとアドバイスをいただきました。
ここでふと不安がよぎります。
夫婦ともに、転職してまだ1年前後です。
まだまだ転職ほやほや、与信よわよわの私たち夫婦に、5000万円以上の大金を貸してくれる銀行はあるのでしょうか。
とはいえ、まずはやってみるしかありません。
審査が比較的優しそうな某メガバンクのローン審査アプリをさっそくダウンロードすると、必要事項の入力にとりかかりました。
翌日、銀行の担当者の方からの追加の質問事項がいくつか届きました。
その中にはやはり、私たち夫婦は職歴が浅いので、追加で職歴に関する書類も提出してほしい、との内容もありました。
ですが、いずれの質問に対しても、包み隠すようなこともありません。
もろもろの質問について妻とも相談しながらあらかた回答し終えると、あとは仮審査の結果を待つのみとなりました。
何となく不安な夜を過ごしました。
(つづく)


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