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連載:城東の奇跡~大激戦!東京15区選挙レポート 第12節:確信

 ネット上の懸念とは裏腹に、私は実地活動で手ごたえを感じ始めていた。電話かけをしても、自他問わず話を聞いてもらえることも多いし、2週目に入るとビラのはけが以前より良くなっているのを体感していた。

 2週目のある日、私は事務所でボランティア活動を終えたあと、東雲のイオン前に知り合いのボランティアと一緒に直行した。その日の街宣は交差点まで行ったため、私はビラ配りを手伝いつつ、必要に応じて手ふりでアピールした。都会の宣伝活動は駅頭が中心なため、あまり手ふりというのになじみがない方も多いかもしれないが、交差点での手ふりは田舎の交通量の多い交差点ではおなじみの光景である。私の親も、故郷の政治家が手ふりをしているとよく教えてくれたものだ。団地前でビラ配りをしていると、子育て世帯の方が手に取ってくださるなど1週目よりもはけがいい。なかには、「あの人に入れる予定」「この間豊洲でビラもらいました」という声もあった。近くにいた都連所属の区議さんと話をすると、やはり先週よりも街の反応はいいという。情勢調査とこの肌感覚は概ね照合するものだった。

 そんな折、私が「この戦いは追い風が吹いている」と確信する一大イベントがやってくる。
 砂町銀座の練り歩きの日、私は東陽町で電車を降り、そこから南砂の団地脇を経て商店街入口まで散歩をした。かなり暑い、晴れの日だ。東陽町は急行電車から各駅への乗り継ぎ駅なのだが、南砂町までの一駅のために乗り換えるのも面倒くさい上に街宣開始までに時間があったので、せっかくだからと街歩きをすることにした。
 団地脇から住宅街に入っていくところで、酒井なつみポスターが他党候補者(ちなみにこのポスターは告示前の大阪府知事との2連バージョンから貼り替えられていなかった)と並んで貼られているのを目にする。しばらく行くと今度は公明党ポスターの横に酒井なつみポスターが。そこから砂町銀座に至るまで、共産党支持者の御宅や多党貼りの中に酒井なつみポスターがあり、あるいは酒井なつみ単独で目立つ場所に堂々と貼られているのも目にした。私が歩いた範囲では、酒井なつみが今回の候補の中で最もインプレッションが多かった。この時私は「3軒がんばれと言われた」と意気揚々とポスター貼りから引き揚げてきたボランティアの方の台詞を思い出した。支部長不在で都議も不在、区議もひとり、今までは立憲のりの字もなかった江東区に、確実に酒井なつみが浸透している。私はうれしくて、また仲間の頑張りを全国に知らしめたかったので次々と酒井なつみポスターの光景をカメラに収めた。

 砂町銀座の入り口で、事務所でいつもお世話になっているスタッフに出会った。そこには、つい先日の目黒区長選を戦った手塚よしお事務所のスタッフもいらした。世間話をしながら時間になるのを待った。その間、今回の激戦のライバルのひとりである、地元出身の元格闘家が自転車で商店街から出ていく様子を目にしたし、もうひと陣営ともすれ違った。みな手ごわい。そんな中、酒井なつみさんが到着する。天気は雲一つない快晴。絶好の練り歩き日和だ。酒井さんは不思議なほどの晴れのパワーを持っており、南砂町での朝街宣も小雨が降っていたのが、酒井さんが話し始めて雨が止むという光景に遭遇した。

 高野はやと江東区議の先導で砂町銀座商店街を歩く。私もブルージャンパーに身を包み、酒井なつみさんの動画や写真を撮りながらすれ違う人々にご挨拶。練り歩きは2年前の参議院選でもやったが、あの時の街の反応は非常に薄かった。今回はどうだろうか。
 すごい。飛ぶようにビラが撒ける。これが練り歩きなのだろうか。「もう入れました」「がんばってください」等の激励の声多数。そして、酒井なつみポスターが商店街のあちこちに。ここは酒井さんのホームなのだろうか。すると練り歩き隊は一度停止し、酒井なつみさんが街宣を始める。砂町に拠点のある地元市民連の方が加わってくださり、青空演説会である。酒井なつみさんの演説中も通行人の方が次々と注目を寄せてくださる。ポスターやビラの数はうそをつかない。いくらここが「ホーム」と言えど、この反応はただ者ではない。

 この戦い、きっと勝てる。

 私はその確信とともに練り歩きを続けた。それにしてもこの商店街は古き良き庶民的な雰囲気の残る和やかな通りだ。皆様があったかい。そして、近所の共産党区議さんの事務所にも酒井なつみポスター。みんなが酒井なつみの背中を押している。大丈夫。いける。

 砂町商店街練り歩きは大盛況のうちに幕を閉じた。最後に商店街の東側出口で酒井さんが演説している時も、道の向こう側から注目してくださる方、ビラを受け取ってくださる方多数。そして、練り歩き隊も、ブルージャンパーを着ている人、普段着の人、それぞれが皆酒井なつみさんとともに一直線に歩みを進めていた。

 期日前投票は区内各地に設けられており、電話かけやビラ配りでも利用したとの声が多い。私は、SNS上の広報でも酒井なつみのアピールに一層力を入れることにした。

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