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1ヶ月半の"空白"期間

9月末に退職し、まもなく1ヶ月半が過ぎる。
実に5回目となる転職活動を進める中で決めているのは、「焦らない」ということ。

年収アップに繋がる正社員転職を懸命に紹介してくれる転職エージェントに対し、
以前だったら「こんな私のために、能力を評価して親身になってくれて嬉しい」と思い、
その人のためにも頑張りたい!と一気に転職活動を進めてしまっただろう。

もちろんそうやって転職した会社も、最後は自分が納得して入社を決めているし、
そこで得られた経験は、成功も苦い失敗も含めて全てが良い経験になっているのは間違いない。

自分が積み重ねてきた経験を生かして社会に貢献したいと思う気持ちに変わりはないし、
世間でいう転職限界年齢も間近になり、選んでばかりいられない状況かもしれない。

でも、いろいろな理由はあれど転職を繰り返している私に対し、
人間関係の躓きなど後ろ向きな理由も、全部ポジティブな理由に書き換えて、
すぐに次の正社員転職を目指すことが『正解』だ、というエージェントの姿勢に、強烈な違和感を覚えてしまった。
そして思う。
このままではきっとまた同じことを繰り返してしまう。

「ちょっと立ち止まってごらん」と、言われているような気がした。

私はゆるゆると求人情報を眺めながらも、動き出す"タイミング"がくるのを待っていた。
1ヶ月半という時間は決して長くないかもしれないが、私にとってはものすごく長く感じて、その間に色々な感情を知った。

お店の会員登録で、初めて職業欄に「主婦」と書いたとき。
朝起きて、本当に「今日やりたいこと」が見つからなかったとき。
期間中にたった1回面接に行っただけで、ハローワークで失業認定が認められたとき。

何もしなくても生きていけるんだ…と自分の存在価値を再認識したと同時に、
やっぱり、なんか、足りないんだよな、らしくないんだよなと思った。
他者と関わることで味わう喜びや生まれる欲があるのだと。

今更自分のやりたいことに嘘はつきたくない。
次は時間をかけて心から納得のいく方向に進みたいが、日々の暮らしで収支がマイナスになり続ける状態はあまり気持ち良いものではない。
単発のアルバイトをしようとも、お金を稼ぐための単純労働はやりたくない。(だったら会社を辞めた意味がない)
フリーランスになって稼ぐまでの情熱も見つかってない。ゴールが見えていないのに闇雲にスキルアップの講座ばかり受けても仕方ない…

結果、私が選んだのは「派遣社員」という道だった。
一般的にみれば正社員には劣るが、
憧れの業界で、お給料をもらいながら実際に働いて相性を確かめられるのは有難いし、
相性が合えば社員さんの責任のもとで、自分の精一杯で働いていける。
相性が合わなければ、一定期限でまたゼロに戻れる。(お互いにとって良いことだと思う)
あと、派遣社員っていう働き方はやったことがなかったので、また1つの経験になるのではと思った。

面接に行った会社では、私の能力や人柄を冷静に見てくださって、
応募したポストではない新規のポストを用意し紹介していただけた。動いてみたから出会えたご縁だった。

働きながら、もう少し時間をかけて、自分の今後の生き方に向き合ってみてもいいんじゃないか。
もしかしてもしかしたら、3か月後にはまた違った進路を考え始めるかもしれないけれど、
それも含めて、「いま・とりあえずの答え」で一歩踏み出してみたいな、と思っています。

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