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【うつ病エッセイ】ふゆの睡眠

今日も目が覚めてしまった。と毎朝思う。

何もすることがないのに。目が覚めなくてもいいのにな。と思う。

二度寝する。また目が覚めた。少しは時間がたっただろうか。
三度寝に挑戦する。一応寝れる。でも身体や頭が痛くなってくる。身体が睡眠を拒否しているのか、もうだめかと起き上がる。

座りっぱなしの仕事だと病気になりやすくなるという。血行とか姿勢の問題なんだろうけれど、じゃあ寝っぱなしだともっとよくないのでは?睡眠は身体にいいとはいえ、血行にはよくないんじゃない?全身だし。いい寝具なんて使ってないし。実際身体は痛くなるし。

寝たきりになると強制的にでも姿勢動かさないと褥瘡(床ずれ)になるよね。寝てるとよく思い出すから一応勉強してたこと覚えてるんだ。
あのとき勉強してたことのほとんどを忘れてしまったけれど、褥瘡も心配しちゃうくらいの睡眠に自分の知識もまだ残っていたのかと驚く。褥瘡には高タンパク食…だったよね。

今起きてもさ、私には何もない。仕事をしてないから何の責任もない。ただ呼吸していただけの睡眠が、起きると食べたりトイレに行ったり地球からものを減らしたり汚したりそんなことをするようになる。

その現実にたまにどうしようもなく消えたくなる。申し訳ないとかはちょっとちがう。

ただ無なんだ。みじめ、という自分中心の考えに近い。

うつ不調ピークのときに消えたいと思うことと、同じようでちがう。あの時はわかるんだ、なんだかんだこれはうつ状態だからこの思考なんだと。この思考はもう少ししたら落ち着くのだと。

いまは本当にいろいろ考えて無意味を実感して消えたくなる。意外と冷静。

夜は眠剤を飲む。しばらくすると眠気がやってくる。
しかし最近は眠気がこない気がする。薬の効きが悪くなったのか、慣れてしまったのか、わたしの身体が効かない身体になったのかと考える。

いや、たぶん寝過ぎているのだ。もうわたしの身体は睡眠をとりすぎている、のだと思う。

朝が来るたびに一日のことを考える。もっと寝ていた方がましだと思う。でももう寝られない。
忙しい人々が一日24時間じゃ足りないというけれどわたしには多すぎるのかもしれない。

ふゆはまだ長い。

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