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LGBT/セクマイサークルの始め方・ポイント4選!

こんにちは!
いわゆる「LGBT系/セクマイ系サークル」の一種である「名古屋あおぞら部」を運営している、りぃなです!

私は、2016年10月に名古屋あおぞら部を設立し、2019年5月現在までに計24回開催し、のべ700人超の方にご参加いただいてきました。

大変ありがたいことに、これは日本各地のLGBT系/セクマイ系サークルの中でも、開催回数・参加者数ともにかなり多い方であると自負しています。

そのお陰かここ数年、「自分の地元にLGBT系/セクマイ系サークルを立ち上げたい!」と考えて私に相談をしてくれる方が増えており、私はこれまでの名古屋あおぞら部等の経験をもとにお答えしてきました。

※名古屋あおぞら部の様子

今回は、そんな私がこれまで受けた相談をもとに、私なりの

『LGBT系/セクマイ系サークルを作る時のポイント』

を4つにまとめてお伝えしたいと思います。

※このnoteは、2017年にRainbow Lifeというwebサイトに寄稿した以下の文章を元に加筆修正して作成しています。
LGBT系サークルを作るときのポイント

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1.サークルの目的を決めよう

目的というのは大まかに言うと、
・LGBT当事者の交流が目的
・LGBTに関する出来事についての勉強会が目的

のどちらかになると思います。

前者の「LGBT当事者の交流が目的」であるのであれば、さらに
・友人としての出会いに重きを置く
・恋愛を前提とした出会いに重きを置く

といったように、交流の中にも様々な解釈があり、目的を細分化することが出来るでしょう。

一方、後者の「LGBTに関する出来事についての勉強会が目的」であるのであれば、もっと細分化が容易に出来ます。
ジェンダー、法律、政治、医療、福祉、労働、海外の状況など、「LGBTに関する出来事」というのは多種多様であり、学ぶ観点は様々にあります。
そのため、学ぶ観点をある程度決めることによって、勉強会としての方向性を定めておく必要があると思います。

サークルの目的についてサークルの運営者同士で共通の認識を持ち、さらにサークル参加者とも共有し合えることが、サークルの運営者にとっても参加者にとっても居心地のいいサークルを作るために、とても大切なことでしょう。

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2. サークルの参加者を想定しよう

私は、「サークルの参加者をLGBT当事者(であると本人が自認している人)に制限するかどうか」はLGBT系サークルを作る際の一番大きなポイントであると強く感じています。

「サークルの参加者をLGBT当事者(であると本人が自認している人)に制限する」というルールを設けることで、サークル参加者がアウティング(本人の許可なく第三者にセクシュアリティを暴露されること)を受ける危険性を下げることが出来るかもしれません。

(現在、日本各地にある多くのLGBT系/セクマイ系サークルでそのように考えられて、こういったルールが設けられているので、きっと有意義なルールなのでしょう)

しかし一方で、LGBT当事者(であると本人が自認している人)たちにとって、ALLYと呼ばれる理解者の存在はとても重要なものであることも、1つの事実です。
共生社会を目指していく上では、「LGBT当事者ではない」という立場の方の意見が必要とされる場もあるでしょう。

また、参加者については、「年齢等による参加制限を設けるかどうか」と重要なポイントになるでしょう。
例えば、参加対象を
・学生に限定する
・社会人に限定する
・学生、社会人どちらも参加可にする
・30歳未満に限定する
・特定の時間までは未成年に限定する
などです。

これらは、以下のサークルの開催場所や開催日時を決める際に決め手となります。

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3.サークルの開催場所を決めよう

現在日本各地の大学に増えてきている「大学のLGBT系/セクマイ系サークル」においては、大学生がサークルの主催し、サークル参加者に大学生を想定することによって、大学のキャンパス内の空き教室やサークル室を借りるという選択肢があるでしょう。

しかしこの際には、大学によって施設を借りるための手続きが大きく異なることや、借りた部屋を利用できる人に制限がある場合があることに注意が必要です。

例えば、
・サークル室を借りるためにサークルの活動趣旨を大学事務員に詳しく説明しないといけない
・その大学の学生以外(他大学の学生や社会人)のサークル室の利用を禁止している
・サークル室利用者の名簿を作成して大学側に提出しないといけない
などが大学やキャンパス、施設の種類によってある場合があります。

大学以外の開催場所としては、
・レンタルオフィス
・地域の公民館
・地域の公共施設
・カラオケ
・カフェの個室
などが考えられます。

開催場所を決める際に私がいつも気をつけていることは、
その場所はLGBT当事者にとって話しやすい環境かどうか
です。

※名古屋あおぞら部でよく会場として借りている和室(他の団体の利用者さんと部屋で鉢合わせることもなく、周りの話し声もあまり聞こえない)

部屋の雰囲気などもそうですが、一番気をつけているのは、
他の利用客の視線や声が気にならずに話せる環境かどうか
です。

LGBTに関する話題は地方に行けば行くほど、未だになかなか街中で話せません。

私も含め、自身がLGBT当事者であることを明かしていない人が多いなかでは、個室や防音設備がある部屋など、他の利用者の目を気にせずのびのびと話せる環境を準備することが必要だとも思います。

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4. サークルの最低限のルールを決めよう

最低限のルールと言っても、様々なものがあります。

・他者のセクシュアリティを勝手に口外しない(アウティングをしない)

などといった基本的なことから、
SNSにどこまでサークルの情報を載せるのか」といったことまで、そのサークルに必要な最低限のルールについて、運営者と参加者が共有していると良いと思います。

サークルの参加者の中には、SNSで本名やセクシュアリティ、顔写真を公開している人もいますが、私も含めて、自身がLGBT当事者であることを必死に隠している(隠さなければならない)人もいます。

そういった参加者にとっては、自分がサークルに参加していることを隠さないといけないため、サークルの参加者の写真(靴や鞄といったものも含めて)が公開されたくありません。

※私は昔、とあるセクマイ系サークルに参加したのですが、後日そのサークルのホームページに写真が載っており、私の顔は写っていないものの私のコートとカバンが写っていることを発見したことがあります。
あと少しで、バレたくない相手に私がそのサークルに参加していたことがバレるところでした(汗)

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以上が、私がこれまで『名古屋あおぞら部』等を運営する中で感じたポイントです。

「今後サークルを作りたい!」と考えている方がいらっしゃったら、経験者の意見の一つとして参考にしていただけると嬉しいです。

みんなで日本中をレインボーにしていきましょ〜!!!

(あと、ぜひ名古屋あおぞら部にも遊びに来てね!!!)


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