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乳化せよ!「野菜が主役のパスタ。」椎茸のペペロンチーノ。

滲みでるあの味、あの香り。

椎茸。旨い。けど、子どもの頃から好きでした?ボクは大嫌いだった。噛むごとに滲みでるあの味、あの香り。最悪だった。美味しいと感じたのは大人になってから。
しかし、うちの中学生の息子が椎茸を旨いと言い出した。今の僕にとっては椎茸はご馳走だ。丸ごと焼いて醤油、切るなら大きめに切って。噛むごとに滲みでるあの味、あの香り。たまらない。息子と取り合いである。生意気だ。中学生にあるまじき行為だ。

最近お肉の代替えの「ベジミート」なるものがあるけど、ボクはお肉の代わりに椎茸を選びたい。肉厚で歯応えがあって旨味も強い。
今回は椎茸でパスタを。動物性がなくてもいい。椎茸さえあれば。

How to make 椎茸ペペロンチーノ

今回のパスタは椎茸を2通りの切り方、使い方にしています。にんにくも2通りですね。一口にペペロンチーノといってもやり方はいくらでもあります。ひとつの調理法と思って参考にしてくださいませ。

※動画を観ていただけるとテキストと相まって感覚が掴めると思います。ぜひ

材料(2人分)
・椎茸 大4〜5個
・にんにく 2片 ガーリックチップ用1片
・鷹の爪  2〜3本
・イタリアンパセリ 適宜
・パスタ  200g

作り方

① 椎茸はいしづきを切り取り粗みじんに切り、カサも1〜2個粗みじんに切る。残りのカサは4つに切る。イタリアンパセリはみじんに。

② 上にちらす用のガーリックチップを作る。
にんにくの皮をむき薄く輪切りにする。オリーブオイル(じゃなくてもいい)を大さじ4〜5(くらいでしょうか)鍋に入れて、薄切りのにんにくを入れ弱火。菜箸や木べらでたまにいじりながら、やさしく火を入れる。きつね色になったら引きあげる。

③ にんにくを潰し引き上げた後のオリーブオイルの中に入れ、弱火で火を入れる。これはオイルににんにくの香りを移しています。にんにくを裏返したら鷹の爪もいれオイルに辛みと香りをつけ、引き上げる。

④ 大きめに切った椎茸のカサを他のフライパンでしっかり焼き目がつくように焼く。焼けたら塩をふり味をつける。

⑤ にんにくと鷹の爪を引き上げたフライパンにみじんに切った椎茸を入れ炒める。途中にんにくを戻す。炒まったらパスタのゆで汁を入れ、フライパンをゆする、ゆする、ゆする。ゆで汁を入れるのは一度炒めて旨味を凝縮した椎茸から出汁をとるのと、ゆすってゆすって水と油を乳化させてソースにする狙いがあります。

⑥ ある程度乳化したら火を止め、茹であがったパスタを入れます。ここからもとにかく混ぜて混ぜて、あおってあおって乳化させます。何度かに分けてゆで汁を入れ、オイルを足し、とにかく乳化。ドレッシングのあの状態。水と油をぶつけてトロッとソース状にするのです。ソース状になればパスタに絡みます。すると美味しいと感じます。塩加減をみて、足りなければ塩で味整えて完成です。

お皿に盛って伸びないうちに美味しくいただきましょう!

なにもイタリアの方々に気を使わなくてもいいじゃない。

ちょっと今回のはテキストでは伝え切れない部分がありますね。ペペロンチーノはパスタの中で1番難しいと思います。トマトやクリーム系のほうが味を決めやすいです。
やり方は一つではありません。にんにくをみじんで作るのと、潰して作るのとでは全然違いますし、ブレンダーで乳化させる方法もあります。料理はすべてそうですけど、正解はひとつじゃないです。ボクもいまだにペペロンチーノは苦手です。何度も挑戦したいと思います。

・ガーリックチップはたくさん作って置いておいてもいい。数週間はもちます。

・今回は椎茸を2段使いしました。みじんに切ったのはパスタ全体に椎茸の風味と旨味をつけたかったから。大きめに切って上に載せたのは、椎茸が主役であるという宣言。しっかり椎茸を味わう為に歯応えのある椎茸を具として存在させたかったからでした。美味しかったです。が、どちらか一方でもいいです。素のペペロンチーノに焼いた椎茸をのせたり、みじんに切った椎茸を(この場合もっとたくさん椎茸をみじんに切りましょう)素のペペロンチーノに混ぜても美味しいかと思います。

アーリオオーリオ エ ペペロンチーノ。
アーリオ=にんにく
オーリオ=オイル
ペペロンチーノ=鷹の爪、
ですので、この3つを使っておいしければ、それはペペロンチーノのパスタということでいいんじゃないでしょうか?ここは日本。なにもイタリアの方々に気をつかって作る必要はありませんよ。

日本の四季をパスタに。

外でスマホでコレを書いていたら何かの綿毛の種が画面に舞い降りた。スマホ画面とボクだけの空間から、ババっと世界が広がる。ボクら人類が暮らす幻の時空から綿毛が救ってくれた。乾いた風が吹いてる。柔らかい日差しがボクを照らしていた。深く息を吐く。

この間まで灼熱の夏だったのにと思った。
トマト、なす、きゅうり、獅子唐、みょうが、大葉、スイカの季節から、きのこ、栗、さつま芋、銀杏、柿の季節。
もしイタリアの粋なシェフが日本に来たら、日本のその時期に1番美味しい食材を使って、粋なパスタを作ると思う。あぁ、イタリアに戻ればあの食材があるのになんて決して言わない。それは粋じゃない。ボクらはこんなにも美味しいものがあふれてるところに住んでいるのだから、なにもポルチーニとかラディッキオとか使わなくていいと思う(売ってたら好奇心で買っちゃうと思うけど)。日本のいまの季節の美味しいものでパスタを作りましょうよ。
栗だったらクリーム系かバター系、栗は少し潰した方が美味しいかな。栗としっかりスモークされたベーコンでどうだ?とか
ゴボウだったらドライトマトとルッコラでやっぱりオイル系がいいかなとか。楽しいじゃないですか。粋な日本人になりましょうよ

さてさて、今夜も息子と美味しいパスタの取り合いでもしますかネ。

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