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非日常が好きだ サイクリング後編

私は非日常が好きだ。

非日常の朝は早い。

起きたらネカフェだった。

小田原駅まで来ていたことを思い出す。

時間はまだ6時。

軽く準備運動をしてロードバイクにまたがる。

小田原城まではすぐだった。

途中でロードバイクから降りて、砂利を足の裏に感じながら散策する。

城は白くて綺麗だった。

天気も良く、雲がほとんどない。

時間が早いこともあって、私の他に犬の散歩をしているおばさんしかいないのも良い。

ベンチに腰掛けて、途中のコンビニで買ったおにぎりを食べる。

最高。

しばらく城を眺めていたら、人が増えてきた。

目的地の箱根に向けて、再びロードバイクに乗る。

それからは坂が多く、疲労が蓄積してきたこともあってかなりきつかった。

特に上り坂はスピードが落ちてきて、速度低下からふらふらしてきたら諦めて下りる。

箱根湯本に到着したのは正午をまわった頃。

へとへと。

長時間サイクリングで、カラオケ泊からのネカフェ泊によって背中と腰を破壊。

アドレナリンのおかげでここまで来れたが、ここにきて坂道が追い打ちをかけてきた。

とりあえず昼ごはん。

人がまあまあいたので、比較的空いている店を見つけて蕎麦を食す。

そのあとは日帰り温泉へ。

こちらはお客さんはほとんどいなかった。

脱衣所で荷物を下ろし、服を脱ぐと体が浮きそうなほど軽くなる。

体を丁寧に洗い、お湯に浸かる。

ああああぁぁぁぁ

気持ちが良い。

やはり疲労には温泉だ。

満足するまで堪能し、お風呂を後にすると眠気が襲ってきた。

近くに川を見つけ、付近のゴツゴツとした岩に体重を預ける。

川の流れる音を聴きながら目を瞑った。

深呼吸。

なんか、もう満足した。

帰るか。

それからしばらく箱根湯本を歩きまわってから進行方向を家に。

帰りはこれまで通ってきた道とは少し外し、しかも横浜に寄ることにした。

(横浜に親戚がいたのと、友人が集まっていると連絡を受けたため)

後半は地獄だった。

体力が限界に近づきつつあるのと、2回パンクしたことによる対応に追われ、逆に笑ってしまう程だった。

だが親戚にも友人にも会え、一生忘れることのない旅となった。

時間が取れればいつかまたやりたい。

時間が取れれば、だ。

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