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リンクラ活動記録14話のおはなし。

こんばんは。
先日12月度Fes×LIVE、ラブライブ地方予選がありました。

まずはそのFes×LIVEについて。
凄く良かったんじゃないかなと思ってます。
地区予選は既存の曲は使用できないからそのためのユニット曲をそれぞれ作っていたのに対して、こちらではあえてユニットは全て伝統曲でやるというのは「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」の看板を背負ってラブライブ!に挑む彼女たちを描くのには最適だったかなと思います。
新曲Link to the FUTUREもそうでしたが、地方予選は地区予選と比べてより彼女たちが蓮ノ空の一員であるということを意識させたかったのかもしれないなと少し感じました。
その件の新曲もこれぞまさしくラブライブ!だな。という感じの曲で、地方予選に臨むに相応しいものを持ってきてくれたなという印象でした。

と、まあFes×LIVEに関してはこんな感じで特に批判する点も無く、きっちりやり遂げてくれたなと思いましたが、タイトルの通り活動記録の14話の方には少し疑問符が付いたのでそのあたりを話を。

活動記録14話、前半もそこそこに中身はありますがやはり話の核としては後半からの展開かなと。
突然のネット禁止令発令、来年度からという話はなんだったのかと言わんばかりのスピード発令。
まあこの時点でちょっと嫌な予感はしてましたが、外出禁止令まで出たあたりで少し首を捻ってしまいました。
外出禁止令が出るのはまあわかります。
わかるんですけどじゃあ会場探しとか色々やってたところの尺、あんなにいりますか?と。
今まで世話になった人や様々な思いがある場所に赴いて地方予選への思いを高めるっていう面では必要だったと思います。
ですけどそれに対してメドレーにするに至った経緯やユニットごとのそれぞれの気持ちなんかの描写があまりにも無さすぎる。
そこの尺削ってこっちに多少回せなかったのかな?と思ってしまいます。
前に述べたようにFes×LIVE自体はとても良かったですし、メドレーの新曲もちゃんとユニットごとの色も出てるしやりたいことは伝わりましたよ。
ただなんというか、じゃあ今までユニットでの対立を散々煽っていたのはなんだったんだ?と。
6人全員で地方予選を突破する、ええそれが出来ればとても素敵なことだと思います。
ただこれ、彼女たちが満場一致で納得しますかね?
慈あたりは最終的に納得するにしても一悶着ぐらいはあったんじゃないかなって。
そのあたりの描写があればもっとスっとこの展開を飲み込めたのかなあと思ってます。

もうひとつ言うと、梢のそれぞれに表現したいものがあるからユニットで活動している(うろ覚えですが)という発言もありました。
その点から行くと全員でメドレーにするのは、その信念を崩してしまいかねなくないか?という懸念。
きっと彼女たちもユニットでやっている以上プライドがあると思うんです。
それをなんの心理描写も無しにいきなりユニット3つで繋がるだの言われても説得力がな……と。
なんというか厚みが無いんですよね、これを良しとしてしまうと途端に今までのユニットでの活動も薄っぺらく見えてしまう。
地方予選で今更6人の団結みたいなのをテーマにするなら、じゃあ果たして地区予選のユニットごとの熱意は一体なんだったんだろうと思えてしまってならないです。

とまあここまでがFes×LIVE鑑賞後に思った事です。
ただ一晩考えた結果、少し見え方が変わったのでその点も残しておこうと思います。

まずはいきなりユニットごとからメドレーに変更された点、これは全体としてのシナリオの整合性を考えたら確かに不自然というか納得しづらいところです。
これは私が「このシナリオはライターが書いているもの」として認識してしまっているから起こっているのかなと。
あくまで女子高生の彼女たちという観点から考えると、整合性や説得力なんか無視した突飛な発想、これこそが『女子高生のリアルな姿なのかもしれない』と。
バーチャルだけどリアル、これがキャッチコピーでした。
それを考えると、話の流れどうのこうのよりもこういうある種のリアリティを追求した結果こうなったのかなと解釈できました。

そして今回のキーワードになりそうな、「繋がる」「Link」といった言葉たち。
タイトルの「Link!Like!ラブライブ!」は一般公募で決まった名前です。
それが決まったのが1年ほど前でしょうか、でもプロジェクト自体は5年前から動いていたと先日発売されたファンブックのインタビューでも述べられています。
要はこのプロジェクトを始動した時、シナリオのプロットを興し始めた時にはまだ繋がるとかそういうコンセプトは無かったのかなと推理してます。
当初はユニットで進めていくシナリオだったのかもしれない、しかしこのタイミングでせっかく貰ったタイトルを活かしたかったのかなと。
そして恐らく、ラブライブ!の決勝のシナリオはライターの頭の中には鮮明に描かれていると思います。
もっとも盛り上がる部分であるからこそ、プロジェクトを始めた時にこのあたりはもうある程度定まっていたのではないかと。
逆説的に、この決勝の部分を下手にいじるわけにはいかない。
けどタイトル回収はしたい、そうなったときにねじ込める部分がここしか無かったのではないかなと。
地区予選は当初の構想通りユニットで、ただ地方予選は繋がりをメインテーマに据えたいからメドレーという形式を取ったのかなと。
もちろん、構想当初からこの通りのシナリオだった可能性もあります。
あくまで私の個人の推測でしかありません。
ですが、他の活動記録と比較した時に、明らかに14話だけ色々と雑というか強引なところが目につきましたから、可能性がなくはないかなと。

そしてあと一つだけ。
私個人はラブライブ!というシリーズをμ's以降全く追っていなく、蓮ノ空で久しぶりに帰ってきたという感じなのですが。
全シリーズ通して追っている方の意見を見かけた時に、「もう誰かが夢を叶えられずに終わるところは見たくない。都合の良すぎるハッピーエンドでも誰かが悲しむよりはいい。」と。
この視点は私には全くありませんでした。
物語を作る上で勝者が出れば敗者も生まれる。
それが当たり前だと思っていましたし、そうでなければシナリオとして淡白になってしまう、そう考えてました。
ただこの作品はあくまでラブライブ!である、その前提を考えた時になるほど確かにファンへ向けて作っているのならそれも正解なのかもしれないと。
だからこその、「全員で地方予選にエントリー」だったのかと思うと驚くぐらいすんなりと納得できました。

もちろん、ここで述べたことは全て私個人の推測でしかありません。
実際のところは開発に携わっている方にしかわからない。
なので、私たちは私たちなりの解釈をもって彼女たちの物語と向き合っていくしかありません。
第三者の傍観者として、少しでもポジティブに捉えられるように。
そう思って書き起こしました。
この記事が、同じように腑に落ちていない方の助けになれば幸いです。

地方予選の結果、楽しみですね。

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