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春すぎて…

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はるすぎて なつきにけらし 
しろたえの ころもほすちょう
あまのかぐやま

けらし…らしい 白妙…白い布 てふ…(といふのつまったかたち)→てう→ちょう

春が過ぎて夏が来たようだ。 夏になると白い衣を干すという、天の香具山に真っ白い衣が干されているから

前回の小町の歌は、コメントで読みづらかったということなので、変体がな、はずしました。
 
持統天皇は推古天皇、皇極天皇、斉明天皇に次ぐ女性天皇です。皇極天皇と斉明天皇は同じ人なので、女性天皇としては三代目です。

天智天皇の娘である、41代持統天皇は、40代天武天皇(てんむてんのう)の后として政治を助けました、当時、天武天皇は草壁皇子を次の天皇にすることを考えていました。ところが、天武天皇が崩御したのち、草壁皇子まで早世してしまいます。持統天皇は、草壁皇子の子、軽皇子(かるのみこ)が成人するまでの中継ぎとして、自分自身が即位することを決心します。こうして、日本で3人目となる女性天皇である持統天皇が誕生しました。

天の香具山は持統天皇が、いた藤原京から東南にあるようです。忙しく政務を行っている中で、山の緑の中で、白の布が光って見えたのでしょうか、緑と白のコントラストが感じられます。政治の歌とも言われていますが…

夏の到来を感じさせてくれる
百人一首の中の歌でした

ヘッダーは歌のカラーに合わせて白のハナミズキです。
前回はピンクでしたが、この白がピンクに変わっていく種類もあるので、なんともいえない可憐さです。


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