匂ひやさしや

いざなわれ
においやさしや　うめのはな
ほほえみかなし　きみのおもかげ

匂いに誘われて
梅の花に近づくと
微笑みかける
あなたの面影が垣間見え
切ない気持ちになりました

梅の花が咲く時期に
あなたは生まれました
あんなに優しかったあなた
永遠に続くと思った愛
だけど、今生ではもう二度と会うことはないでしょう
前世の夢まで見た私は
固く信じていたのです
愛を無くした私は生きる気力を失いました
そして自分を責めました

それから
長い年月を経て
自分を愛し人を愛す
自分を許し人を許す
ことを知りました
自信をなくした私は
自分をなかなか愛せなかったし許せなかったのです

心の傷みを知った私は少しずつ成長しました
そして傷みを抱える人に
寄り添うことが
出来るようになりました

私をここまで成長させて
くださったあなたに
この歌を捧げます

誘(いざな)はれ
匂ひやさしや
梅の花
微笑み哀し
君のおもかげ