【エッセイ】「思う存分、幸せになれ」vol.6 「青春」
母が「買いたいものがある」と言うので、数年ぶりに都心の方へと行ってきた。昨今はコロナの流行もあり、できるだけ近場で買い物 or ネットショッピングが我が家の主流となっていた為、大勢の人で賑わっている街に行くのは、なんだかそわそわしてしまった。ちょっとだけいい服を着て電車に飛び乗る。
駅に降り立つと、おそろしいほどの人の多さに眩暈がした。マスクをつけているというのに、さまざまな匂いが鼻を通り抜け、地元では見ないような奇抜なファッションを身に纏った女性たちが足早に前を横切ってい